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「ちょんまげぷりん」隠れたお菓子たち 1

映画・舞台

2010.07.05

「ちょんまげぷりん」日記 第14話

今回は、映画のなかに、こっそり登場するお菓子を紹介しましょう。

映画「ちょんまげぷりん」には、お菓子たちがたくさん登場します。そのなかには、実は、とってもマニアックなお菓子もまぎれこんでいるんです。

安兵衛さんが腕をふるうクリスマスシーンに登場するお菓子。

そこには、辻調グループ校の創設者・辻静雄が愛した「ブラバンターシュニッテン」というお菓子が登場しています。

製菓監修の山崎正也先生によると、映画のなかに、辻静雄へのオマージュをそっと置いてみたい、と思ったそうです(わかる人にはわかる、という洒落っ気たっぷりのアイデアです)。

この写真のいちばん左に位置している棒状のお菓子が、ブラバンターシュニッテン(って、舌を噛みそう!)。

撮影所でも、話題をさらった、珍しい一品でした。

このシーンの撮影があった日、撮影所のランチは、たまたまバーベキューでした(2月9日で、「肉の日」ということでw)。で、バーベキューのあとは、映画に登場したケーキたちでデザート・ビュフェに。ここでも、この珍しい、バターリッチなブラバンターシュニッテンは、人気者でした(プロデューサーのWさんは、このお菓子を学ぶためだけにでも、辻調に入学したい、とおっしゃってました!)。

さて、このブラバンターシュニッテン(Brabanterschnitten)、どんなお菓子かというと、シュー生地をオーブンプレートに塗り広げて焼いて、バタークリーム(カスタードクリーム+バター)と黒スグリ(カシス)のジャムをサンドしたお菓子で、塗り広げたシュー生地が焼けると凸凹に波打ちその間を埋めるようにバニラとキルシュ風味のバタークリーム、さらにカシスのジャムの酸味がアクセントになってます。

「ブラバンターシュニッテン」とは、ブラバント(=公国)のシュニッテン(=長い棒状のお菓子)という意味。現在のベルギーの(ブリュッセルを含む)あたりの地域で食べられていました。ネーデルランド(オランダ領)やフランス領だったこともある地域です。きっとオーストリア・ハブスブルグ家にもゆかりのある、由緒正しいお菓子なのです。

なかなか、日本のお菓子屋さんではお目にかかれない、このブラバンターシュニッテン。さあ、あなたは、映画のなかでみつけられるかな?

ちなみに、このお菓子について、辻調の菓子まし娘たちもよもやま話してますよ。

https://www.tsujicho.com/oishii/recipe/w_sweet/kashimashi/brabanterschnitten.html