Kitchen Lab. PRISM お客様を迎えるために。
キッチン・ラボ・プリズムでは、お客様を気持ちよくお迎えするために、
営業前の準備、特に掃除を大切にしています。
レストランの徹底的な掃除、これはレストランサービスの仕事の基本中の基本です。
掃除に関していえば
レストランでは、毎日行うもの、毎週1回行うもの、月に1回行うもの、
季節ごとに行うもの等、そのものに応じて計画的に行っています。
例えば、テーブルの脚は毎週木曜日に磨く、エアコンのフィルターは2~3週間に1回、
壁にかかっている絵画を外して裏のホコリをとったりするのは年1回などなど。
日々の掃除としては、テーブルやイス、窓、棚のホコリやライト、床面など、
お客様の目につくところを丁寧に掃除します。
イスは、意外と掃除を見落としがちなアイテムです。
フランス料理では料理と一緒にパンがサービスされます。
マナーの話になりますが、お客様はパンを一口大にちぎり口に運びます。
レストランでは決して、かじってはいけません。
フランス料理ではパンは一口大にちぎって食べるのが一般的なマナーです。
パンをちぎったときにパンくずが飛び散りますが、椅子にも結構飛んでいます。
イスの掃除は、一脚ずつ、ハタキでパンくずやごみを落とし、
粘着テープで髪の毛や糸くずを取り除きます。
座面と背もたれの隙間もチェックします。
レストランに到着し、席に着いた時、
椅子が汚かったら、これからの食事が気持ちよくスタートできませんよね。
また椅子の脚は、お客様の靴がぶつかり、結構汚れています。
毎日ではありませんが、見つけたその都度、また定期的に脚部分の汚れ落としもします。
レストランでは料理のおいしさだけでなく、お客様が快適に過ごせる空間づくりもとても重要です。
「きれいなお店だな」「気持ちよく食事ができたな」
そんなふうに感じていただけるよう、学生たちは一生懸命にお客様を思い、清掃を行っています。
*銀器もピカピカに!
プリズムの店内には、たくさんの食器・器具が飾られています。
レストランに関係する道具や装飾品で、銀製品、ガラス器、陶磁器などで、
お店の雰囲気づくりにも一役買っています。かなりアンティークなものもあります。

銀製品が多く、いつも高貴な輝きを放ってレストランの雰囲気を高めてくれています。
しかし銀器は、空気中に含まれる硫黄成分などと反応して、だんだん黒ずんでしまいます。
そのため、定期的なメンテナンスが欠かせません。輝きを失ってきたら磨きますが、
おおよそ1か月に1回はお手入れをしています。
今回、ぴっかぴかにメンテナンスしたのはこちら!
「ダックプレス」という器具です。
フランス製の銀製品で、伝統的な鴨料理をサービスするために使われる特別な道具です。
飾っていると表現しましたが、実際に使用する器具です。
詳しくはこちらの過去ブログをご覧ください。
【フランスの伝統的サーヴィス】外来講習 M. Louis MORIN (ルイ・モラン氏) M. Alexis POURCHER(アレクシー・プルシェ氏)/ Restaurant Paul BOCUSE(ポール・ボキューズ)
銀器を磨くには専用の薬品を使って磨いていきます。
金属を磨く薬品は多くありますが、粗い研磨剤が入っていると
キズが付くので銀器専用のものを用意します。
クリームタイプや液体、布クロス製などがあり、食器や器具に合わせて選びます。

柔らかいネル地にクリームをつけて優しく磨いていきます。
そうすると、黒く、くすんでいた部分がみるみるきれいになり、ピカピカの輝きが戻ります。
仕上げにきれいなネル地で乾拭ききして輝きを出します。 ピカピカ!
磨き終わったときの達成感は格別です!気持ちいい!
器材の扱い、手入れは、素材によってさまざまです。
銀器、ステンレス、真鍮、ガラス、陶磁器...。
就職してからも困らないように、学校にいる間にいろんな器材に触れて扱いに慣れ、
メンテナンスの仕方を覚えて正しく器材を扱えるようになってほしいものです。
掃除の時間一つも無駄になりません。
*銀器のお話
高価で高貴な輝きを放つ銀は西洋では昔から王族や貴族の間では、
富、権力の象徴としてだけでなく、食卓で使われてきた理由の一つに、
「毒物の混入を変色によって察知できると考えられていたため」
というお話があります。
正式には毒であるヒ素に反応するわけではなく、当時の精錬技術は不完全で
ヒ素を生成するときに不純物として硫黄分が多く残ってしまい、
それに銀が反応して黒ずんでいました。
銀が変色するのは、硫黄や塩素の元素によるものです。
卵黄などの食材でも銀が黒く変色するため、毒見は100%ではなかったとのこと。
中世のヨーロッパの権力争いの時代には、
銀の利用に関してはそんな命がけの理由もあったとは面白いですね。
また銀は、眩い輝きを放ち高級感を与えるだけでなく、強度や熱伝導、抗菌作用など、
食器に適す性質もあり、多くの食器の素材として使われています。
*気になったら聞いてみてください!
プリズムにはダックプレス以外にも、たくさんの銀器、器具が飾られています。
どれもレストランの料理、サービスに関係するものばかりです。

今後、飾ってある器具も使ってサービスの授業を行う予定です。
お客様の前で料理をさばいたり、フランベ(火をあげること)をして演出効果を高めたり、
そのような場面で使う器具がほとんどです。
学校では料理だけでなくレストランとして
どのようにお客様に楽しんでもらうかを広く学んで行きます。
だんだん知識も増えて、お客様への質問にも
的確にお答えできるようになっていけばよいと思います。
「あれ、なんだろう?」と思ったら、サービス担当の学生に声をかけて、
その器具がどのようなものか聞いてみてください。
授業で学んだ知識や、一生懸命に磨いた苦労話など、いろいろ話を聞かせてくれるはずです。
~プロフィール~
辻調理師専門学校 東京
Kitchen.Lab.PRISMの裏方住人


