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毎日新聞連載 -美食地質学入門- 第36講「サザエ」

新聞
美食地質学入門

2021.07.06

7月6日(火)の毎日新聞(夕刊)に美食地質学入門が掲載されました。

テーマ食材はサザエ


サザエには棘のあるものと無いものがあり、その数や発達する場所もさまざまです。
潮の流れの速いところでは、安定のため棘が発達するのだと教えられてきました。
しかし最近の研究では、そうとも限らず遺伝による影響も考えられるとのことで、またよくわからなくなりました。
外敵からの防御のためだという説もありますが、そうなると棘の無いものはよっぽど安全な場所で生活していることになりますが、どうなんでしょうか。

また、サザエは「どうやって大きくなっていくのだろう」という疑問があります。
殻ごと成長していく?
そんなバカな!あんなに硬い殻が膨らんでいくなんて、ありえない!
どうやら、殻の口の方向に成長しているようで、口の径を大きくしながら、身体が大きくなっていくことに対応しているようです。


サザエは円錐形がトグロを巻いているものと考えると、円(殻の口)の部分が成長していっているイメージです。

今回のサザエは五島列島産で、1つ300gと立派でしたが、盛り付けにつかっているものは殻の色が緑色でした。
食べ物が人間を含む動物に与える影響や、土壌や肥料の植物への影響については広く知られていますが、紙面にもあるように、エサによっては貝殻の色に反映されることがあるようです。

さて本題は、五島列島の地質とサザエの関係です。
巽先生のお話は新聞紙上及び毎日新聞ホームページをご確認ください。


今回の料理担当は 松島愛先生です。





▲ざさえの造り 山葵 土佐醤油
松島;薄切りにしたさざえの身は、さらに切り込みを入れて食べやすくしました。
   貝柱の部分は造りで食べると、より甘さを感じます。肝醤油との相性もとても良いです。



▲さざえの串揚げ 芥子醤油
松島;ゆでたさざえを大きめに切り、甘めの煮汁に一晩つけて貝特有のうまみを引き出しました。つけておくだけでしっかり味がしみ込みます。また切り込みをいれると食べやすいです。油との相性もよく食べ応えのある一品です。


▲さざえの一口ちらし
松島;箸休めの一品です。ゆでたさざえと甘酢漬けの茗荷、青じそなどたっぷりの薬味と一緒に盛り付けます。すだちのしぼり汁がさわやかな一品です。



▲ざさえの葱味噌和え
松島;ゆでたさざえと子芋を葱味噌で和えた、お酒のあてにぴったりな一品です。
   島らっきょうの風味がよいアクセントになります。
   また、葱味噌は卵黄を加えることでまろやかになります。


合わせるお酒は、五島列島の麦、芋を原料に造られた焼酎で「五島麦」、「五島芋」。

非常に飲みやすく、グイグイでした。

次回8月のテーマは、ビワマス

どうぞお楽しみに。