毎日新聞「美食地質学」第19講 超巨大噴火の産物 ジャガイモ・サツマイモ
2024年10月1日(火)刊行の『毎日新聞・夕刊』に、「美食地質学」が掲載されました。
「美食地質学」は、食通のマグマ学者・巽好幸先生(ジオリブ研究所所長)と、辻調理師専門学校の教員が、地質学と美食の関係をテーマに、それにまつわるお料理とお酒を楽しみながら対談をおこない、理解を深めていくという企画です。
第19講のテーマは「超巨大噴火の産物 ジャガイモ・サツマイモ」。
秋はイモの季節! その産地として知られるのは北海道と鹿児島です。
この二カ所は、実は過去に巨大なカルデラ噴火が集中しているのだそう。
「超巨大噴火」が日本列島にもたらしたものと、この先の話について語り合いました。
>毎日新聞「美食地質学」第19講 超巨大噴火の産物 ジャガイモ・サツマイモ
https://mainichi.jp/articles/20241001/dde/012/070/005000c(閲覧には会員登録が必要です)
使用したジャガイモとサツマイモはこちら。
北海道のじゃがいも...男爵
鹿児島のさつまいも...黄金千貫(こがねせんがん)、紅まさり、紅はるか、紅さつま、シルクスイート
特に聞きなれない黄金千貫は、芋焼酎の原料として知られるさつまいもで、県外には出回らないそう。
産地のみなさん、ご協力をありがとうございました!
今回の対談担当は、辻調理師専門学校の日本料理・松島愛先生です。
歴史的に日本は里芋文化ですもんね。
ジャガイモもサツマイモも、いまや欠かせない食材です。
日本におけるイモの歴史、なぜ根づいたのかについてわかりやすく解説しました。
今回のイモ×イモ料理はこちら。久しぶりの「洋」の料理が登場しました。
ひとつずつ紹介しましょう。
サンマと焼きナスのポテトサラダです。
男爵イモをバジルソースで和え、焼きナスのピュレと合わせ、北海道産の炙り秋刀魚と一緒に食べてもらう一皿です。
こちらは焼き芋のポタージュです。上に振られている黒いパウダーは、ぜひ紙面でご確認を。
隣にあるのは、2種の一口コロッケです。
ひとつは、スパイス香るじゃがいものコロッケ。複雑なスパイスのカレー風味がたまらない。
もうひとつはさつまいものコロッケで、ゴルゴンゾーラ・はちみつ・クルミが入った、おいしいが約束された味。
イモといえばフライドポテト。今回用意したイモをすべて仕立てました!
添えてあるのはトリュフ塩。これがまた合う。
全種のフライドポテトを前にして、とても喜んでおられる巽先生。
ローストビーフ、じゃがいものピュレ、ソース・レフォール(西洋わさび入りソース)という王道のセット。
手前味噌ですが、辻調のジャガイモのピュレは美味しいんですよね。
シメは焼き芋のパフェ。
紅さつまアイス、クリームチーズ入りシルクスイートのクリーム、紅こがねのチップス、黄金千貫のクランブル、オレンジ煮などなど、サツマイモ好きのためのパフェでした。
今回料理を担当したのは、チーム西洋料理の二人。
料理全体とメインは片山祐子先生が担当し、前菜は酒井はづき先生が担当しました。
片山祐子先生
酒井はづき先生
お酒は地ビールをチョイス。ビールが登場するのは、美食地質学では初めてとのこと。
北海道の洞爺湖にあるクラフトビールLake Toya BeerのToya IPA、Toya session IPA、Toya Weizen、Toya Lager。
そして、焼酎「白波」で知られる薩摩酒造のビール、薩摩GOLD、薩摩RED、薩摩BLACKを合わせました。
超巨大噴火の可能性のお話は、思わず悲鳴が上がるほどの衝撃です。
その恩恵であるイモを、大切にありがたく味わいたいですね。
次回の美食地質学は、11月5日(火)『毎日新聞』(夕刊)の予定です。
どうぞお楽しみに!