FRANCE

辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M. Jacques MARCON(ジャック・マルコン氏)/Régis et Jacques MARCON(レジス・エ・ジャック・マルコン)

フランス校教壇から

2019.11.27

今回の外来講習は「レジス・エ・ジャック・マルコン」からジャック・マルコン氏にお越しいただきました。



リヨンから車で1時間半ほどのSaint-Bonnet le froid (サン・ボネ・ル・フロワ)という村にあるミシュランガイド三ツ星レストランです。
店名になっているレジス氏は、1995年ボキューズ・ドールの優勝者です。
多くのきのこ料理を生み出す事で「きのこの魔術師」とも呼ばれ、その他にもレンズ豆など土地の食材を用いた独自の料理を作られています。

2005年に村の中心にあったお店から、少し離れた場所に移転し、同年3つ目の星を獲得しました。
店内の一面のガラス窓から見えるパノラマは壮大な自然を映し出し、お店のシンボルでもあるセップ茸や、レストランの周り一帯で取られる香草を料理の食材としてイメージするにはこの上ない演出です。
講習に来ていただいている息子のジャック氏は、現在同店の統括シェフとしてレストランを運営されています。
彼は若き日、レクレール校で研修をしていた事もあり、フランス校にも大変思い入れがあるそうです。

今回は現在スタージュ中の研修生と共に来校いただき、魚料理、肉料理を一品ずつ作っていただきました。



Cabillaud , boulangère à la courge sauce aigre douce
(これからが旬のタラとかぼちゃを使った魚料理)


タラはセルクルに詰めて表面を香ばしく、中はしっとりと焼いています。
付け合わせのかぼちゃはオーブン焼き、ピューレ、チップス、ムースと4種類の食感を出しています。
ソースはエシャロット、シャンピニオン(キノコ)、はちみつ、シェリー酒酢に魚のアラを加えて、きのこのブイヨンで煮出した甘酸っぱいソースです。

Chevreuil en croûte de cèpe
ジビエの代表格である鹿肉とセップ茸を使ったメイン料理


鹿のロース肉をソテーして休ませてから、セップ茸、バター、パン粉で作った衣を乗せて、さらにサラマンドル(上火だけのオーブン)で香ばしく焼いています。
付け合わせは数種類の冬野菜の煮込みを添えています。
右上にあるグラスの中には鹿の肩肉を赤ワインで柔らかく煮込んだものと、エスプーマで軽く仕上げたじゃがいもムースが入っています。

講習の後、現在研修中の研修生から研修先での仕事内容や研修中特に役立つフランス語のフレーズなどを話してもらいました。



講習終了後にアシスタントを担当した研究生とシェフで揃って記念撮影。