FRANCE

辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M. Joël CESARI(ジョエル・セザリ氏)/La Chaumière(ラ・ショミエール)

フランス校教壇から

2015.12.04

ジュラ地方のドールDoleという街にあるホテルレストラン「ラ・ショミエール」のオーナーシェフ、ジョエル・セザリ氏にお越しいただきました。2008年から『ミシュランガイド』フランス版で1つ星を得ていて、現在はフランス校の研修先にもなっています。

今回の講習では、2品の料理を紹介していただきました。

1品目は、
Foie gras de Canard chaud, Pulpe de navet Campari, Citrons confits, jus de carottes absinthe moutarde

フォワ・グラは、そのものの味を最大限に生かすため、焼き色などはつけずに低温のオーブンでゆっくりと火を通しています。それに合わせるのは、大根をオレンジジュースとカンパリで煮込んでピューレにしたもの、レモンのコンフィ、にんじんのジュースにアブサン(アニスの香りのするジュラ地方のお酒)とマスタードを効かせた泡のソースです。
クリーミーなフォワ・グラに苦味のあるピューレや辛味のあるソースを合わせた、絶妙なバランスの一品です。

2品目は、
Déclinaison sur l'oignon en soupe, à cru, en tempura, shiso Oeuf parfait

キャラメル状になるまで甘く炒めた玉ねぎのスープの上に、とろとろとした半熟卵がのっています。
この料理には玉ねぎが様々な方法で調理されて盛り込まれています。オニオンスープの他に、生のまま食感を残したものや、天ぷらにしてサクッと揚げたものなど、まさに玉ねぎという素材を味わってもらうための一品です。
スープにはクミンというスパイスが入っていて、少しエキゾチックな要素も加えられています。

セザリ氏は、地域の食材の持ち味を最大限生かす料理を作ることを常に考えられているそうです。
また、苦味、酸味、辛味などをうまくアクセントにして作ることが大事だとおっしゃっていました。

今日はセザリ氏とともに、研修生の伊藤公哉君(シェフ右)と森川正之君(シェフ左)も一緒に来校し、楽しそうな研修生活の様子を知らせてくれました。

講習のアシスタントを務めたのは、フランス料理研究課程の類家弘匡君(左端)、保坂英斗君(左から2番目)、佐藤真紀さん(右から2番目)、山田裕士君(右端)でした。