FRANCE

辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 / M.Michel VIOLLET(ミシェル・ヴィオレ氏)

フランス校教壇から

2022.08.30

今回の外来講師、ミシェル・ヴィオレ氏は1989年にM.O.F.(フランス最優秀職人章)を獲得されており、フランスのパティシエの中でも大ベテランの素晴らしい技術を持った職人です。

ヴィオレ氏は昨年、長年営まれていたご自身のお店を畳まれましたが、その後も毎期フランス校の研究生達のために講習に来てくださっています。

今回の講習では以下の2品を作成いただきました。

NOUGAT BRUN  ヌガー・ブラン

ヌガーとは砂糖、水あめ、はちみつを煮詰めたシロップに、アーモンドなどナッツ類を混ぜ固めて作る、フランスの伝統的なコンフィズリーです。

地方によって様々な作り方や種類がありますが、今回は砂糖をキャラメルにし、高温まで煮詰めた固めのヌガーです。

工程はシンプルですが、キャラメルの煮詰め具合やカットのタイミングなど見事な職人技で仕上げられていました。

ヴィオレ氏独特の技術として、筆を使いお菓子の上に絵画を描くというものがあります。

研究生のリクエストした絵画をその場で手早く、そして細部まで細かく描かれます。普段あまり触れることのない伝統的な技術に、研究生も魅了されていました。

また、色の組み合わせやグラデーションの作り方など、普段の授業では習わないような理論などを教えて頂き、とても興味深いものでした。



今回助手を担当した研究生のコメント

研究生には写真撮影のためにマスクを外してもらいました。

「どうすれば材料の特徴を生かしつつ自分の求めるお菓子を作れるか、常に考えることが配合を考える上で大切なことだと学びました。今回のヌガー、デッサン共に機械に頼らず、経験を積んだ人の手でしか出来ない事で、こうした伝統的な技術が引き継がれていってほしいです。

私も色々なことに興味を持って試しながら自分のやりたいことを見つけていきたいと思います。」

「初めて助手をして、丁寧かつスムーズで流れるような作業を間近で見ることが出来、プロの仕事だと感じました。常に考え、導線を作って無駄のない動きをする。私は実習中にやろうと思っても、作業で頭がいっぱいになってしまう事が多いので、意識をしなくてもスムーズな作業ができるようになりたいと思いました。また、パティシエという仕事はお客さんの祝い事に携わり、笑顔にすることが出来る職業だと改めて感じられたので、ただお菓子を作るだけでなく、これからはどんな人が何を求めているか考えて、想像して人を喜ばせられるお菓子を作れるようになりたいです。」

最後にヴィオレ氏を囲み集合写真を撮りました。研究生には写真撮影のためにマスクを外してもらいました。

Merci,Monsieur VIOLLET!!!