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食のコラム&レシピ

【ベンチタイム】小麦粉って?

10<パン>ベンチタイム

2013.08.07

<【ベンチタイム】ってどんなコラム?>

 

A(浅田): さあ、前回に引き続き「パンの材料のいろは」についておしゃべりしましょう。

 

O(尾岡): 今回はパン作りに欠かせない4つの基本材料のうちの1つ、小麦粉についてです。

 

M(松井): 小麦粉は一般的に、薄力粉、中力粉、強力粉の3種類が知られています。この3つに加えて中力粉と強力粉の中間のような準強力粉もパン作りをする人にはよく知られていると思います。この4つの粉は、粉に含まれるたんぱく質量の違いによって区別されています。それぞれの粉のたんぱく質量と用途を比較してみました。

 

  たんぱく質の含有量 用途
薄力粉 約6.5~8.5% 菓子・料理など
中力粉 約8.0~10.5% 麺・菓子など
準強力粉 約10.5~12.0% パン・麺など
強力粉 約11.5~14.5% パンなど

 

A: 小麦粉は大部分がデンプンからできていて、たんぱく質の割合はそれほど高くないのに、なぜパン作りにはたんぱく質量が重要になってくるのでしょう。

 

O: 小麦粉に含まれる主なたんぱく質はグリアジンとグルテニンです。この2つのたんぱく質に水と力を加えることによってできるグルテンという物質が、前回にお話したイーストが発生させる炭酸ガスを受け止めるという重要な役割を担ってるんです。

 

M: グルテンって一体どんなものなのか、ちょっと抽出してみました! グルテンを取り出すには、まず小麦粉と水を練った生地を作って、これを水の中で揉み洗いするとデンプンが流れてグルテンが残るんです。

 

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A: グルテンは網目状に絡み合った構造をしていて、粘りと弾力があるのが特徴です。このグルテンのおかげでパン生地は炭酸ガスをため込んで膨らむことができるのです。いくらイーストががんばって炭酸ガスを出しても、それを受け止めることができなければ、パンは膨らむことができません。

 

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O: だからパン作りに使われる粉は、グルテンのもととなるたんぱく質がたくさん含まれる強力粉や準強力粉を使うことが多いんです。

 

M: 食パンを強力粉と薄力粉でそれぞれ作って比較してみました。それぞれの写真の左側にあるパンが強力粉で作ったもの、右側が薄力粉で作ったものです。

 

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O膨らみ方が全く違いますよね。それぞれの粉から抽出できるグルテン量も比較してみましょう。写真左上が強力粉で作った生地で、その下が生地から抽出したグルテンです。右は薄力粉の生地とグルテンです。見た目でもグルテンの量の差がはっきりとわかります。

  

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M: でも、パンの膨らみがいいからといって、全てのパンを強力粉で作るかというと、そういうわけでもありません。

 

A: 例えば、ソフト系のふわっと軽い食感のパンを作るときにはたんぱく質量の多いもの(12%以上)を、フランスパンのようにもっちり歯ごたえのあるパンを作るときにはたんぱく質量がやや少なめのもの(11~12%)を使ったりします。後はそれぞれの粉が持っている特長をつかむことも大切です。弾力が強くて生地にボリュームが出やすいとか。最近はいろんな製粉会社がたくさんの商品を出していますから、強力粉だけでもいろんな銘柄のものが市販されています。 

 

O: それに小麦の産地もいろいろです。カナダ産だけでなく、フランス産も簡単に手に入るようになってきましたし、国産も増えています。

 

M: 他に小麦の粒ごと挽かれている全粒粉や、石臼で挽いたものなど、挽き方もいろいろです。あと、小麦以外にも、ライ麦粉や米粉を使ったパンも多いですね。こういった粉や使い方なんかも、また紹介したいですね~

 

A: そうだね~、粉ってパンの重要な材料だから、なかなかひと言では言い尽くせないよね~。

 

M: 今日は小麦粉がテーマだったので、最後にパン生地を扱うときに欠かせない打ち粉の話を少し。打ち粉とは、パン生地がべたついて作業しにくいときに振る粉のことをいいます。打ち粉という粉があるというわけでなく、私たちは普段、強力粉を打ち粉として使っています。試しに強力粉と薄力粉を手に取ってぎゅっと握って開いてみると・・・。

 

O左のかたまっているのが薄力粉、右の崩れているのが強力粉です。

 

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A: これは粉の粒度(粒の大きさ)の違いによるもので、粒の細かい薄力粉は、粒の粗い強力粉に比べて、かたまりやすい性質があるからです。薄力粉はダマになりやすいって良く言いますよね。実際に薄力粉と強力粉を使って打ち粉をしてみましょう。左の薄力粉はところどころかたまって落ちていますが、右の強力粉は広く分散しています。打ち粉はなるべく薄く均一にすることが大切なので、強力粉が適しているというわけです。最後に打ち粉をするときのちょっとしたコツを最後にご紹介していますので、ぜひご覧ください。 

 

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M: パンを作る上で一番多くを占めるのが粉です。粉次第でパンの食感や風味を変えることもできます。粉のあれこれにぜひ興味を持って使っていってください。では次回のベンチタイムは塩についておしゃべりしたいと思います。お楽しみに~♪

 

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