ABOUT US

料理のチカラプロジェクト

ブログ

TSPAレポート#37:メートル・ド・セルヴィス杯に挑戦!~三浦先生インタビュー編<大阪>

TSPA

2014.01.14

こんにちは。
辻調理技術研究所 フランス・イタリア料理研究課程TSPAの菊地です。
遅くなってしまいましたが、
サーヴィスコンクールプロ部門で優勝されたエコール 辻 大阪 三浦和也先生の取材レポートです!


プロ部門では


〈予選〉フルーツカッティング・チーズの知識を問うの2課題。


〈準決勝〉外国語によるオーダーテイク・筆記試験の2課題。


〈決勝〉
シャルキュトリーとデクパージュと盛り付け

namahamuIMG_8168.JPG


サーモンのダルヌ

salmonIMG_8140.JPG


ひな鶏のデクパージュ

chikenIMG_8365.JPG


クレープフランベとグリオッティーヌ

crepeIMG_8320.JPG


外国語による試飲とコメント

wineIMG_8267.JPG


カクテル

kakuteruIMG_8243.JPG


カフェロワイヤル


テーブルセッティング

tableIMG_8214.JPG


tableIMG_8216.JPG


の8課題。


今回は決勝後の学校で三浦先生にインタビューしてきました!

決勝当日は学生部門と同様にくじで順番を決めます。
三浦先生はサーモンのダルヌからスタートしました。


1つ1つの種目についてインタビューしたのですが、それぞれの種目に合わせた作業手順、時間配分、本番を想定して練習に取り込み、制限時間内に終わらせるために何度も手順を考え、仕事と練習で時間のない中でも、カクテルなど、種目についての情報収集、寝る時間を削って勉強もされていました。


インタビューで印象に残っている種目の一つですが、
「ひな鳥のデクパージュ」は、ゲリドンを作り、2羽の雛鳥を3名分デクパージュし、
お客様へ提供するまで。これを10分で終わらせないといけません。

練習の時から制限時間内に終わらせることが出来なくて悩んでる三浦先生を見ていました。
必死に答えを出そうと考えている三浦先生の姿が、まだ頭の中にしっかりと残っています。
三浦先生のそんな姿を見た事がなかったので少しショックと言うか、驚きと言うか、そんな感覚になりました。
同時に、私達に教えてくれている三浦先生の時間が、すごく大事なものと言う事を再確認させられた気がして、
“もっとしっかり自分たちで頑張らないと”と、先生の姿に私達は背中を押されていました。


本番では雛鶏を温めておく用にレショーが準備されていたそうで、
火加減の調節などで時間を取られてしまうので制限時間のオーバーを覚悟し、
“綺麗に早く”を意識して挑まれたそうです。

その結果、「ひな鶏のデクパージュ」では2位となる成績で終えていました。
1位の結果ではなかったですが、これこそ練習の賜物だと思いました。


また、その他の種目でも
「本番ではその時その時の場面に合わせた時間配分を作りながら、比較的落ち着いて出来た。」
と話されてました。


「必死だったけど何か落ち着いてたなーっ」と笑って話されてましたが、
それまでの練習、勉強をしっかりとされていたから、落ち着いて出来たんだろうと感じました。


話を聞いてる私には「さすがだ!」と感じることばかりでしたが、
三浦先生は、「何一つパーフェクトに出来なくて、他の選手の状況も分からないので、
全てが終わっても全然手応えがなかった。」とおっしゃっていました。


私はてっきり全てを終えて自信満々に発表を待っていたのかと思っていましたが、
結果発表で三浦先生の名前が呼ばれるまで、ダメだったと思っていたそうです。

優勝が分かった時は喜びと同時にホッと安心した、と話していました。

2014.01.14.tspa-kikuchi-6.JPG


フランス語もカクテルも、知識がすごくて、何でもできる先生のイメージでずっといましたが、
“13年間やってきた事がやっと成果になって現れた。”と言う言葉を聞いた時、
ずっとずっと何年も努力を続けて来た先生のすごさを感じたし、
軽い気持ちで何でもできる先生と思っていた自分を恥ずかしく思いました。
自分自身への厳しさも全然違って、私も練習の時から精一杯自分と戦って来たつもりでしたけど、
まだまだ“つもり”だったんだなーと、自分への甘さを痛感しました。



“コンクールに参加することで、自分のスキルアップに繋がるので、いろんな人にコンクールに出て欲しい。
もっともっとサーヴィスと言う仕事を広げ、業界の向上に繋げて行って欲しい。”
それが皆へ三浦先生が1番伝えたい事だとおっしゃっていました。


私もコンクールに出ることは自分の位置や実力を知るためにも大事な事だと思いますが、
コンクールに出るための練習で、自分のスキルは上がることが、自分自信にとって1番プラスになる事なんじゃないか、
とコンクールに出て初めて思ったし、悔しい思いをする事も、これからの自分にとって大切な事だと思いました。


先生の次の目標は“来年、再来年も学生の優勝者を出す事”だそうです!
秋場先生、三浦先生がいればきっとやってくれると思います!
先生、先輩の背中を見て頑張ろうと思ってくれる後輩が出てきてくれれば私もすごく嬉しいです。
そして私も先輩として後輩の刺激になれるように、先生、先輩に追いつけ追い越せで頑張ろうと思います!


三浦先生、本当におめでとうございました!


FFCCレストランサービスコンクール メートル・ド・セルヴィス杯
今年で第15回目になるこの大会は、日本で唯一の世界基準のサーヴィスコンクールです。そしてこの大会で優勝した者が日本代表として「クープ・ジョルジュ・バティスト」と言う世界大会へ出場します。(注意:世界大会開催時の年のみ該当する。本年度は世界大会開催予定なしのため)コンクールを通し、サーヴィスと言う仕事の重要性を広めるのもこのコンクールの目的の一つです。
詳しくは、コチラ