FRANCE

辻調グループ フランス校

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調理外来講師M. Jean CAILLET(ジャン・カイエ氏)/Rougie(ルージエ)

フランス校教壇から

2014.06.20

今日はRougié(ルージエ)社よりJean CAILLET(ジャン・カイエ)氏をお招きして、1日がかりの講実習を行いました。

ルージエ社は、フランスの食文化を象徴する特産物のひとつであるfoie gras(フォア・グラ)を専門に扱う会社です。
また、Ecole du Foie Gras(エコール・デュ・フォア・グラ)という、フォア・グラについて学ぶ研修・研究施設を
開校してもいます。


カイエ氏は、ルージエ社でフォアグラの普及に務めるかたわら、エコール・デュ・フォアグラでプロの料理人への指導にも
あたっています。まさに、フォア・グラのスペシャリストです。フォア・グラは、高級食材として日本でもなじみがあるかと
思いますが、その歴史や種類、下処理の仕方等について、専門家から直接指導していただけるのはたいへん貴重な
機会です。


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まず、午前中はフォア・グラについての講義から始まりました。フォアグラの歴史、種類、下処理などについて試食も
交えながら学び、デモンストレーションをしていただきました。また、Magret de canard(マグレ・ド・カナール)という、
フォア・グラをとった後の鴨胸肉の調理法についても指導していただきました。


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昼食には、フォア・グラを使った料理の一例として、「フォア・グラとホタテ貝のバルサミコ風味」が提供され、皆で
いただきました。フォア・グラとホタテ貝の対照的な食感に、バルサミコ酢の酸味がアクセントになっていてたいへん
美味でした。


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午後は、カイエ氏が班ごとに直接指導をしながら、午前中に学んだフォアグラの下処理と調理法の一部を班ごとに
実習しました。カイエ氏からは、学生の目の前でお手本を示していただくなど、たいへん丁寧な指導をしていただきました。


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最後に、カイエ氏からフォア・グラを使った3種類の料理を披露していただき、班ごとにその中の1品を実際に作って
みました。目の前で披露していただいたばかりの料理をその場で作ってみるハンズオン形式の実習は、普段とは
異なるので学生たちにとって刺激的だったことでしょう。


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当日披露していただいた料理
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Croustillant de canard sauce truffes


鴨のモモ肉のコンフィをボール状にして、細かく切ったフォア・グラで覆い、衣を付けて揚げ、トリュフのソースをかけます。


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Escaloppe de Foie Gras poché, bouillon de crustacés


あらかじめ焼いておいたフォア・グラの薄切りを、ショウガとシトロネルの香りを付けた甲殻類のブイヨンでポシェしたものを、
マッシュルーム、オマールと盛り付け、ブイヨンは別添えにして提供します。今回はルージエ社のオマールを使用しました。


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Saltimbocca de magret de canard et purée de choux rouge


フォア・グラをグリエしてパルメザン・チーズとセージの葉とともに棒状に切ったものを薄切りにした鴨胸肉で包み
サルティンボッカ風にして、紫キャベツのピューレと玉ネギを揚げたものと盛り付けます。


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各班の実習の様子


そして何よりこの一日は、学生たちにとってフォアグラというフランス特産の高級食材について理解を深める
たいへんよい機会になったことと思います。



最後に全員で記念撮影
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