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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M. Bruno OGER(ブリュノ・オジェ氏)/la Villa Archange(ラ・ヴィラ・アルカンジュ)

フランス校教壇から

2020.02.15


本日外来講習にお越しいただいたのは、映画際で有名な南仏の街カンヌからほど近いcannetカネにある2つ星レストラン「La Villa Archange」(ラ・ヴィラ・アルカンジュ)のシェフBruno OGER(ブリュノ・オジェ氏)です。

氏はブルターニュの学校を卒業後、3つ星レストラン「ジョルジュ・ブラン」をはじめ、バンコクのホテルなどでもシェフとして働かれています。
1995年、29歳でカンヌのホテル・マジェスティック内のレストラン「ヴィラ・デリス」のシェフに就任しました。
1997年には1つ星、2005年には2つ星を獲得され、その間の2000年にはミシュランと並び称されるレストランガイドブック「ゴー・ミヨー」で「シェフ・ド・ラネ」(年間最優秀料理人)にも選ばれています。
その後、2010年5月に現レストラン、ビストロ、バーを開業し、僅か10カ月後の2011年2月には2つ星を獲得した実力者です。

今回の講習で繰り返し言われていたことは、「食材を無駄にしない」、「お客様がどのように感じるか考える」、「料理は常に変化している。昔の良い所を残し、形にこだわらず、食材の組み合わせを現在の食材に置き換えて、常に挑戦していく」など、これから研究生が進む「調理師として」の道しるべになるお話をして頂きました。
金曜日に研修先の発表があり、1か月後には研修がスタートする研究生にとっては、研究生に指示を出しながら講習する氏の姿は、「近い未来の自分」に見えたと思います。 

☆今回披露いただいた2品 
 
Spaghetti à la Guitare, Pistes à l'Huile Vierge
イタリア製の製麺器具「キッターラ」を使った手打ちパスタに、トマトソース、イカのソテを添えた一皿。
トマトは旬からずれているので、本来持っている味に近づける為にはトマトペースト、白バルサミコ酢、砂糖を加えて調整しながら作ります。
掃除したイカをオリーブ油でさっと炒め、トマトソースと共に皿に盛り、自家製面「キッターラ」を添えます。
イカも柔らかい胴体部分は別料理に使い、この料理では味と食感を活かして、足や耳の部分などを使っています。


シェフの盛り付けのタイミングに合わせて作業する研究生。


Turbot Vierge Feuille et Céleri Bio
根セロリで作ったピュレに、セロリの葉から作ったセロリ油と根セロリで作ったソースを添えたテュルボの一品。
南仏・イタリアを代表するバジルのソース「ピストゥ」を構成する食材を、根セロリ、セロリの葉、レフォール、クルミ、シードル酢、セロリ油に置き換えてソースにします。
テュルボは中心51℃に焼き上げます。
これは料理を熱い皿に盛り、蓋を被せ、お客様の前まで届くのに余熱で火が通ることを想定した温度です。


真剣に話を聞き、ノートを取る研究生。

シェフを囲んで、助手を務めた研究生2人一緒に。