FRANCE

辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 M. Jean-Jacques BORNE(ジャン⁼ジャック・ボルヌ氏)/Marrons Imbert(マロン・アンベール)

フランス校教壇から

2022.12.13


今回の特別講習に来ていただいたのは、M.Jean-Jacques BORNE(ジャン=ジャック・ボルヌ氏)です。


ボルヌ氏は1994年にM.O.F(国家最優秀職人章)を受章されています。また、マロン・アンベール社の専属デモンストレーターを務められ、海外講習経験もあり日本のこともよくご存知です。マロン・アンベール社とは、栗の製品を扱う会社の中ではトップブランドです。およそ100年の歴史のある企業で、世界各国でマロン・アンベール社の製品は愛用されています。辻調グループフランス校とマロン・アンベール社とのパートナーシップにより、製菓外来講習を毎期開催しています。

今回もマロン・アンベール社の製品を使った栗の良さを存分に味わえるフランス菓子の提案をしていただきました。今回、ボルヌ氏に2品披露していただきました。


1品目 Moelleux orange,gingembre et marrons confits Chantilly crème de marron(モエロー オランジュ、ジャンジャンブル エ マロン コンフィ・シャンティ・クレームドマロン)

パウンドケーキ生地にコアントロー(オレンジの蒸留酒)オレンジ・ショウガ・マロンのコンフィを合わせたものを加え、中にマロン・アンベール社のマロンクリームをたっぷり絞り焼き上げたパウンドケーキです。その上に栗の生クリームが絞ってあります。『シンプルな構成ですが中に入れるお酒、コンフィ類の大きさで味の感じ方、食感が変わるので、実際にこのレシピでパウンドケーキを作るときは自分の好みに合ったお酒や具材の大きさを選んで栗とのバランスを考えて作ってみてください。』と、ボルヌ氏から学生に提案していただきました。


2品目 CREMEUX=MARRONS ESPUMA=CAFEBLANC(クレムー=マロン・エスプーマ=カフェブラン)

ベリーヌ(グラスデザート)です。下から、マロン・アンベール社のマロンコンフィをラム酒に付け込んだもの、マロン・アンベール社のパート・ド・マロンをたっぷり使用した濃厚な栗のクリーム、その上に口当たり軽いコーヒーの生クリームが絞ってあります。コーヒーの生クリームに使用するコーヒー豆は香りをより引き立たせるために、一度フライパンでコーヒー豆を煎りなおしてから、生クリームに香りを移しています。こちらは、レストランデザートの為に考えられており、2層目の濃厚な栗のクリームを絞るまでは前日に仕込むことができ、提供前にコーヒーの生クリームをサイフォン(液体に無味無臭のガスを注入しムース上にする機器)を使用することで、提供する時間を調整でき、料理を食べた後に合わせた口当たり軽やかなデザートを講習していただきました。

ボルヌ氏はほとんどの作業をアシスタントと一緒に行ってくれました。「アシスタントがすべて作ってくれるから僕はもう帰るね。」と冗談を交えながら、明るい雰囲気で丁寧に教えていただき、2品のガトーをアシスタント共に仕上げました。

アシスタントを務めた研究生のコメント

「アシスタントをするのは初めてで緊張していたので、シェフのフランス語がなかなか聞き取れない場面もありましたが、ジェスチャーや単語をしっかり伝えることでシェフとコミュニケーションが取れたので、伝える気持ちがどれだけ重要なのかがよくわかりました。シェフの作業を見て自分に足りないものを沢山知ることができたので、今回の経験をこれからに活かしていきます。素敵な経験をさせていただきありがとうございました。」

「今回の外来講習でたくさんの作業に携わらせていただきました。シェフの作業にスピードは早く、常に次の行動を予測し、シェフの動きをよく見て準備や作業することがとても大切だと実感しました。また、しっかりと伝えることでよりよいコミュニケーションが取れることにも気づくことができたので、積極的に動くこと、さらにフランス語を身につけ、次につなげたいと思いました。」

Merci、M.BORNE!!!