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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M. Philippe MILLE(フィリップ・ミル)氏/Les Crayères(レ・クレイエール)

フランス校教壇から

2019.02.19

今回のエスコフィエ校調理外来講習はシャンパーニュ地方ランスにある2つ星シャトーレストラン「Les Crayères(レ・クレイエール)」のPhilippe MILLE(フィリップ・ミル)シェフにお越しいただきました。

ミルシェフは2009年のボキューズドールコンクール(2年に一度開催される料理の世界大会)で銅メダルを獲得、2011年にはM.O.F.(フランス国家最優秀職人章)も受章されています。
また、Les Crayèresはかつて3ツ星でありましたが、すべての星を失った状態の時にシェフが着任され、2011年に1ツ星、2012年には2ツ星へとミシュランガイドにて評価されました。
また調理師学校の学生対象の国際料理コンクール「トロフェ・ミル TROPHEE MILLE」の主催者として若手料理人育成に携わられています。

授業もあと2週間を残すだけとなった研究生には、今までやってきたことの大切さを再認識する、とても良い授業となりました。素材一つ一つに丁寧に塩、こしょうをし、繰り返し味を確認する姿、鍋や調理台の周りをきれいにしながら調理を行い、調理工程一つ一つの理由を説明しながら行われた講習は、常日頃、繰り返し伝えているコアール先生と同じだと実感できたようです。

☆今回披露いただいた料理2品

Risotto de céleri et coussin de st-jacques

帆立貝と黒トリュフに帆立貝をすり身にして覆い、クッション型にしものを中心が半生の状態になるように蒸し器で火を通します。
米を使用せず、セロリ、チーズ、生クリームを使ってクリーミーなリゾットのように仕上げて器に盛り、クッション型の帆立貝をのせセロリ風味の泡状のソースを流し、相性の良いクレスを飾ります。

Filet de volaille farcie et son diamant noir

ゆっくりと時間をかけてトリュフジュースと一緒に火を通した鶏モモ肉とフォワグラ、キノコを鶏胸肉に詰めて低温で火を通しています。
コンクールに出場した時に提供した「diamant noir黒いダイヤモンド」も一緒に添えてもらいました。
特殊な型にトリュフのスライスを張り付けて、同じ詰め物をして火を通しています。
鶏の骨やくず肉、香味野菜から取ったジュの茶色のソースとだし汁をベースに生クりームやトリュフで仕上げたソース2種を提供しています。

料理を仕上げる際、仕込んだ材料を整理・確認し、丁寧できれいに行われる盛り付けは、これから行われるムニュ・スペショーに向けて良い手本となりました。

今回、アシスタントを務めた嬉しそうな研究生、シェフと一緒にお越しくださいましたジュリアン・ラファネル氏と記念撮影です。