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辻調グループ フランス校

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【スペシャル講習!!】M.Kento ITO / 辻調グループ フランス校

フランス校教壇から

2025.09.09

今回はサプライズ講習です。前回が最後の講習と思っていましたがナレ先生たちの粋な計らいがあり、フランス校で勤務中の伊藤健人先生が行うことになりました。

伊藤先生は辻調理師専門学校を卒業後、辻調理技術研究所 フランス・イタリア料理研究課程(現在は閉校)に進学、その後は辻調理師専門学校でアシスタントをしていました。さらに東京にあるJoёl Robuchon(ジョエル・ロブション)や、大阪にあるプレスキルでサービスとして現場で働いた経歴をもっています。その後、辻調理師専門学校に入職し、西洋料理とサービスを教えています。
また、2級レストランサービス技能士、日本ソムリエ協会認定のソムリエの資格をもっています。2023年には第20回メートル・ド・セルヴィス杯 準優勝、2025年にはフランスで行われたchampion du monde du poulet de Bresse à la crème(ブレス鶏のクリームソース世界選手権)で世界第3位を獲得されています。
そんな料理とサービスの二刀流の伊藤先生に同コンクールの料理を披露してもらいました。

まずはブレス鶏を胸肉、もも肉、ガラに分けていきます。

もも肉一枚をフードプロセッサーにかけてムースを作ります。ラップを広げたところに焼き海苔、胸肉、ムースの順に置き、筒状に巻いていきます。蒸して火を通した後、海苔の表面をガスバーナーで焼き、海苔の香ばしさを出します。

続いてつけ合わせです。大会ルールでは「つけ合わせは2種類作成すること」となっていますが、伊藤先生は3種類作成しました。
1つ目はもも肉の皮目をしっかりと香ばしくなるように焼き、香辛料入りのガストリックを塗ったもの。
2つ目はエスカルゴのタルトレットです。大会が行われた地域の特産品の1つがエスカルゴだったので組み合わせました。タルトレットの生地にはパイ生地を使用しています。このパイ生地とエスカルゴを合わせるという考えはfeuilleté d'escargot(フイユテ・デスカルゴ)というクラシックな料理に着想を得たそうです。
3つ目はちりめんキャベツを使ったつけ合わせです。こちらは火を通したちりめんキャベツ、シャンピニョンデュクセル、フォワ・グラ、バターナッツかぼちゃ、鶏のささ身をボウルの中にミルフィーユの様に何層にも重ねて詰め、半球状に組み立てて準備しておきます。
大会では使える火口やオーブンが限られているので、すでに火が通ったものを組み上げて温めるという調理工程を選択されたそうです。

最後に盛りつけを本番と同じようなスピードで行いました。

今回の大会ではテーマである「ブレス鶏のクリーム煮」をどのように体現し、どのようにして日本らしさを組み込めるか。主材料、ソース、つけ合わせがテーマに沿っていて、統一感を出せるかが難しかったそうです。


最後に研究生全員で記念撮影を行いました。研究生と伊藤先生には良い思い出になりましたね!!