FRANCE

辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 Nicolas BONNARD (二コラ・ボナール氏)

フランス校教壇から

2018.11.28

今回、パンの外来講習として二コラ・ボナール氏にお越しいただきました。
製粉会社のNICOT社で専属講師を務めた後、2008年に独立し、リヨン5区にある旧市街の入り口にあるブーランジュリ「レピエゾンL'Epiaison」のオーナーシェフとなられました。開店後すぐリヨン市内でも話題のブーランジュリとなり、平日でも1000本、週末なら1200本ものバゲットを売っていたと言います。同店のオーナーシェフを数年務めた後、現在はフリーでパンの講習や技術指導などに取り組まれています。ひとつひとつ丁寧に理論立てて説明される授業はわかりやすく、ホワイトボード一面を使って展開される授業は、毎回人気の高い授業のひとつです。

今回披露して頂いたパンは以下の通り。

バゲット・ドゥ・トラディション・フランセーズ(BAGUETTE DE TRADITION FRANCAISE)

フランスで日常的に食べられるパン。成形の難しいパンですが、ボナール氏が行うととても手際が良いため、簡単そう見えてしまいます。

ドゥーブル・ショコラ(Double Chocolat)

バゲットの生地にココアパウダー、チョコレートを混込んだ朝食にぴったりなパン。

パン・ムール・ドゥ ピエール・シュル・ルヴァン(PAIN MEULE DE PIERRE SUR LEVAIN)

石うすで挽いた粉を使用したハード系のパン。長時間発酵を行っているため、小麦の香り、うまみをしっかり感じることができます。

パン・アロマティック(PAINS AROMATIQUES)

ハーブの香りを効かせたパン。カリッと焼いたベーコンとシェーブル(山羊のチーズ)、乾燥トマトとオリーブのパンの2種類を作って頂きました。
今回は塩味のパンを紹介されましたが、他にも刻んだチョコレートを加えることもあり、バリエーション豊富に仕上げることができます。

ノヴェルジアン(NOVERGIEN)

NOVERGIEN(ノルウェー風)と名付けられたパン。SEIGLE(ライ麦)を使用したパン。ライ麦パン特有のほのかな酸味があり、フォアグラやチーズとの相性が抜群です。

パン・ア・ラ・クルジュ(Pain à la courge)

水を使用せず、全てかぼちゃのピューレで練り上げたパン。かわいいかぼちゃのフォルムと鮮やかなオレンジ色がとても印象的です。ほどよい甘さで、こちらもチーズとの相性がとても良いパンです。

全てのパンの説明は、まず生地を作る工程を話された後に、作業に関してのどうしてこのようにするのかなどの理論の説明をしてくださいました。またレシピの細かい解説もして頂きました。
作業が始まってからは学生も参加し、ボナール氏の指導を受けながら楽しく授業が進んでいきます。

今回助手を努めたのは、川上真歩さん、高橋里奈さん、ソ ヘジンさん、熊澤駿さん。

ボナール氏に指導を受けながら、分割・成形などたくさんの作業を経験しました。

川上さん「パンのミキシング(こねる作業)の感覚や、(こねる)速度の調節が必要な理由がはっきりと分かるような、とても分かりやすい講習でした。」
高橋さん「フランス語で言われたことが聞き取れず、もっと勉強する必要があると思いました。とても貴重な体験ができて嬉しかったです。」
ソさん「ボナールさんの作ったパンは、かぼちゃのピューレを使っていたり、バゲットにチョコレートを加えたり、私の視野を広げてくれました。」
熊澤さん「シェフに横で、いろいろな種類の生地の成形を体験させて頂き嬉しかったです。パンを作るのも楽しいと感じ、パンにも興味が湧いてきました。」

全員で記念撮影。