プロの秘密!高度製菓理論の面白さを紹介します!
授業がスタートして2か月が過ぎ、前期中間試験も終わった今日この頃ですが、
辻調理師専門学校 製菓技術マネジメント学科の2年生は1日実習や専門講義科目の授業、
そして高度製菓理論の授業も日々行われています。
高度製菓理論の授業では、テーマや授業目的に沿った内容で、
フランスやドイツ、オーストリアのウィーンのお菓子などについて、
どんな歴史や由来があるのか、また作製時のポイントはどんなところにあるのか、どのような構成で作られているか・・・など、
お菓子をつくる上での重要な知識や技術、材料の状態などを、先生が目の前でお菓子をつくりながら説明してくれます。
時には学生に教壇まで見に来てもらい、近くで状態などを目視で確認し覚えてもらったり、
パワーポイントやホワイトボードなどを使い、学生が見て理解しやすいように授業が進められたりと
工夫された授業が行われています。
1年次では理論や実習などで基本生地について学んできました。
2年次に進学すると、習ってきた基本生地の材料や配合、つくり方などを変えることで
どのような変化があり、出来上がりに影響するのかを実験する授業も加わり、
今後お菓子の構成を考えるために必要な知識が身につく取り組みも行っています。
毎回の講習にはテーマがあり、「スポンジ生地」「シュー生地」「メレンゲ」「副材料」など
製法や応用技術を学習目標に沿って学んでいきます。

材料が違えば、どんなふうに仕上がりが変わるのか?
反対に、同じ材料でも、つくり方次第で何がどう変わるのか?
先生が理論的にも説明をしますが、見ただけでは状態は理解出来ない・・・
食べてみた方がより分かりやすい・・・!
ということで試食

試食し、感じたことの意見を学生から発表してもらいます。
使っている材料の役割などの復習をしたり、
実験を行った授業であれば、内容に沿って理論的に推論し、出来上がりを確認することで、
自身の考えた結果がどうだったのかを振り返ることができます。
同時に授業内では、テーマに沿ったお菓子も紹介しています。
例えば・・・
シュー生地を作製する際に、薄力粉を強力粉に置き換え焼き上げたらどのような変化があるのか?
さらに焼成前に表面にクッキー生地をのせたらどうなるのか?
と、つくる過程での変化を観察し、その生地を使ってお菓子を仕上げてみると・・・
完成はこちら!!!

生地の変化や作業方法など学習しながら、180分授業の終盤にはどんどん製品が仕上がっていきます。
教壇でお菓子が組み上がっていくのを目の前で見られるって、ワクワク・ドキドキ
しませんか?
お菓子好きにはたまらなく面白い約3時間の授業です!
オーブンから香ってくる甘―い匂い・・・
早く試食したくなります!
仕上げもその季節のフルーツなどを使ったり、昔から変わらずの仕上げ方のお菓子だったり、
パリや日本のパティスリーなどで見られる仕上げ方だったり。
仕上がったお菓子を見て、授業を受けている学生からは「おいしそう~!!」という声が上がります。
先生側からすると、つくってよかった!教えてよかった!と思う嬉しい一言です。
本には載っていないポイントや技術、わからないことも先生にすぐに聞くことができ、
お菓子を試食してどんな味なのか?をしっかり感じ取れる「理論」の授業。
さてさて次はどんな授業が待っているかな・・・
どんなお菓子に出会えるのかな・・・
次回の理論も楽しみです!
~プロフィール~
辻調理師専門学校 洋菓子担当
河口 弥生(かわぐち やよい)
お菓子屋さんで働いたこともあり、フランス校にも勤務していました。
フランス文化もフランス菓子も大好き!
そしてお菓子を作ることも食べることもとーっても大好き!
お菓子の魅力を発信できるように自分も楽しみつつ、
常に勉強しながら製菓理論や洋菓子実習に取り組んでいます。


