潜入!製菓理論和菓子 ~米粉と小豆を理解する~
皆さん、こんにちは。
今回は製菓技術マネジメント学科1年生「製菓理論・和菓子」の内容をご紹介します。
「製菓理論」という授業は文字通り理論的にお菓子を学ぶ授業なのですが、
辻調理師専門学校ではお菓子の作り方はもちろん、香りや味、お菓子のできた歴史的背景に至るまで、
「なぜそうするのか」をたくさん詰め込んだ内容が特徴です。

製菓理論では授業ごとに授業目標を設定しています。
今回の目標は、和菓子の基本材料である「米粉」「小豆」に関しての知識を学び、
米粉を使用した製品の「みたらし団子の作り方」、和菓子の基本技能である「餡の炊き方」を通じて、
素材の魅力を最大限に引き出す扱い方、作業のポイントをしっかり学びます。
まずは餡の炊き方から。
漉し餡のもととなる生餡(なまあん)に強火でしっかりと火入れをすることで
風味良く口どけなめらかな餡に仕上げる事ができます。
グツグツと跳ねる餡を手際よく練り上げる先生の手つきをしっかり目に焼き付けます。
学生たちも実際に実習で行う作業なので、見つめるまなざしも真剣そのもの。
良い餡の炊きあがりには艶があります!
次にみたらし団子の生地作りです。
蒸して氷水につけて急冷することで弾力がでて、歯ごたえが良く仕上がります。
これを捏ね上げ、理想の食感に仕上げます。

こちらは球断機(きゅうだんき)といって、棒状に伸ばした生地を団子状にいっきに分割する器具です。
分割した瞬間は学生の反応がすごく、職員としても見せ場の作業です 笑。


続いてたれ作り。
こちらもとろみをつけるために加えた葛粉に、しっかりと火入れすることで良い艶が生まれます!
(教室中は醤油の良い香りが♪)
生地に焼き目をつけることで香ばしさを出し、たれに漬けこんで完成です。

製品を写真撮影。どのように演出すればお菓子を魅力的に見せることができるか。
お菓子屋さんは作るだけではなく、そのお菓子がたくさん売れるように魅力的にアピールする知識も必要です。
演出の方法、写真撮影の構図についてもアドバイス。


お菓子の歴史についても学び・・・そろそろおなかもすいてきました。
最後にお待ちかねの試食、食感は?香りは?まさに五感をフル活用!
「勉強」はちょっと苦手意識のあった学生も好きなお菓子の事なら大丈夫。あっという間の授業時間です。
辻調理師専門学校の製菓理論は、お菓子のなぜ?を目の前で先生が実際にお菓子を作っていく工程を見る事で、
まさにライブ感覚で体感することができます。
洋菓子やパンの先生たちも、フランスやドイツでの研修経験のある先生たちが多く、
その本場の技術、まさにベストな状態を確認することができます。
理論でしっかり「なぜそうするのか」「その製品の最高の状態」を理解した上で、
実習では目指すべき製品の作製に取り組む。これが辻調の学びのサイクルです。
授業を受けてどんどん成長していく学生たちの姿をお伝えするべく、ブログ担当の職員も日々奮闘中です。
次回もお楽しみに!
~プロフィール~
辻調理師専門学校 和菓子担当
上元純一
「知る」が好き。すべての発想はインプットの質と量だと考えています。
美味しいものを食べることもインプットの一環だと言い聞かせ、食べすぎる日々...。
休日はおもにサウナでととのっています♪


