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始関 翼さん 研修先:「Chateau du Mont Joly」

研修生レポート

2013.01.09

始関 翼さん
SHISEKI Tsubasa
千葉・安房拓心高等学校 卒業
[エコール 辻 東京] 辻フランス・イタリア料理マスターカレッジ 卒業
2012年春コース レクレール校 フランス料理研究課程
研修先:「Château du Mont Joly」

リヨンの北、ブルゴーニュ地方の右隣りに位置するフランシュ=コンテ地方。
その中心地ドールDole近郊にある1ツ星レストランが
「シャトー・デュ・モン・ジョリー Château du Mont Joly」です。
2004年のM.O.F.(フランス最優秀技術者章)を受章した
オーナーシェフのロミュアル・ファスネRomuald Fassenet氏は、
フランス料理の国際コンクール「ボキューズ・ドール Bocuse d'Or」で
数度にわたり日本代表チームのオフィシャル・コーチを務め、
自身のレストランでも地元の人を対象にした料理教室をオーガナイズするなど、
フランス料理の指導者としても知られる料理人。

そんなファスネ氏のもとで研修し、シェフの了解のもと、
パリのフランス料理国際コンクールに出場した始関翼さんからのレポートを紹介します。

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(左)広い敷地内でリゾートを楽しむことができる「シャトー・デュ・モン・ジョリー」

(右)パーティにも対応した広いレストランの客席。

「ホテル・レストランの仕事」
僕の研修先はシャトーです。
シェフが2007年に地元にあったこのお城を買い取り、ホテル・レストランに改装したそうです。
ホテルに宿泊しているお客さまの食事はもちろん、
団体予約も可能な席数のホールを抱えるレストランなので、
同じシャトーでもフランス校とはまた違った雰囲気です。

いまはアミューズ(食事の前のおつまみ)とアントレ(前菜)の仕事をしています。
お客さまに最初に出す料理ですから、とにかく仕込みがすべてです。
サーヴィスが始まってからより、その前の仕込みが多いですね。
朝は8時半スタートです。お昼にはしっかり休憩時間があって、夜はだいたい23時に終了、という感じです。
体力的には問題なく仕事しています。

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「毎日がフランス人とのコミュニケーション」
シャトーにいるころは、「フランス語、大丈夫かな・・・?!」とかそういう心配をしていましたが、
実際に研修に出てみると、そんなことで悩んでられません。
とにかく自分が「伝えたい」と思うことが大切です!
もちろん、まだまだフランス語は上手には話せませんが、コミュニケーションはなんとかとれています(笑)。

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(左)オーナーのファスネ氏。怒ったら怖いけど(笑)、普段は面白くて頼もしいシェフです!
(右)同僚もみんなお茶目です。

住居は同僚のフランス人とアパートで共同生活。何不自由のないところです。
大きな台所があるので、仕事の後、お腹が空いたらみんなで料理をして食べたりしています。
休みの日はたいがいディジョンDijonやドールDoleに電車で出かけていますね。

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(左)シャトーを出発するときに寄せ書きした白衣を見て元気をもらっています!
(右)数々の夜食を生み出しているキッチン(笑)

「レストラン主催の料理教室」
この店ではシェフが定期的に地元の人向けに料理教室を開催しています。
僕もアシスタントとして、シェフのお手伝いをしています。
フランス人にフランス語で料理手順の説明をしなければならないので、すごく勉強になります。

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「研修中にフランス料理国際コンクールに出場!」
ちょうど研修先が決まったころ、3ツ星レストランのジャック・マルコンシェフから、
フランス校あてに学生のためのコンクールへの出場依頼があったそうで、
学生に向けて出場者募集の話がありました。
いままでフランスの調理師学校だけで行っていたコンクールを、
はじめて国際大会として開催することになったらしく、
日本の料理の学校ということでフランス校に声がかかったそうです。
その名も「キュイジーヌ・アン・ジュット国際コンクール CONCOURS INTERNATIONAL CUISINE EN JOUTE 2012」
せっかくのチャンスなのでと学内の選抜試験を受けた結果、なんと出場が決定!
自分の名前が呼ばれたときには思わず叫んでしまったくらいうれしかったです!
僕ともう1人、サーヴィス部門に出場する友人の2名が代表に選ばれました。

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(左)2年に一度開催されるホテル・レストラン業界の見本市「エキッポテル」の中で大会が行われました。
(右)日の丸を背負って出場する国際大会、気が引き締まります!

大会は研修中に行われるということで、研修中に練習して、
仕事も休んで出場しなければなりませんでしたが、
研修先のファスネシェフはこういう大会にとても理解のある人なので、快く全面的に応援してくれました。
毎週休みの日を利用して練習をくり返しました。
フランス校の先生たちもつきっきりで指導してくれて、本当に感謝しています。
コンクールの内容は、あらかじめ設定されたテーマ(食材)にあわせて4品の料理を仕上げる、というもの。
「15分」という短い時間で料理を完成させるというだけでなく、見た目や味、
いろんなクオリティを考えなければならなかったのが難しかったです。

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(左)休みの日にフランス校に戻って、ナレ先生の特訓を受けました。
(右)アンディーブがテーマの一皿。15分で仕上げる料理ですが、工夫や技がたくさんつまっています。

大会当日は、応援に来てくれた友人や一般の観客もたくさんいて、本当に緊張しました。
審査員には、有名なM.O.F.の料理人たちがたくさんいて、
みんなが自分のすぐ真横で料理しているところを観察してくるので、
つくってるときの記憶がほとんどないほどです(笑)

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フランス、ノルウェー、デンマーク、ベルギー、イギリス、日本の6カ国対抗で、
残念ながら上位3位までには入賞できず、点数上は4位だったようなのですが、
悔しいというよりは、本当に貴重な体験ができたという気持ちのほうが大きいです。
料理のクオリティや見せ方、サーヴィスの仕方など、国によって全然違ったので非常に興味深かったです。
特に、「自国の特徴を表現する」というテーマのホタテの料理では僕自身も苦労しましたし、
それが高く評価されたときには本当にうれしかったです!

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(左)日本有利の評価が下された瞬間!
(右)ホタテをフランス料理の5つの調理法で仕上げ、和の盛り付けと五味五色を表現した一皿。  

今回、コンクールに出場して、料理に向かう姿勢が少し変わりました。
料理に取り組む時間を大切にしよう、と強く思うようになりました。
研修期間中にも関わらず、大会出場のためにいろいろと時間の融通をきかせてくれたシェフに感謝しつつ、
残りの研修期間をますます有意義に過ごしたいと思います!

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関係者のみなさんありがとうございました!