FRANCE

辻調グループ フランス校

ブログ

RISTORANTE del Fagioli(リストランテ・デル・ファジョーリ)

フランス校 食べ歩き日記

2018.12.17

今回ご紹介するのは、イタリアのフィレンツェ(トスカーナ地方)にある1966年開業のレストランです。
"Fagioli"とはいんげん豆の事ですが、店名の由来としてはメディチ家時代の古い詩のタイトルからつけたようです。
ウフィツィ美術館の裏手の道NERI通りの近くで、サンタ・クローチェ教会とアルノ川の間にあります。
中心地より少し離れたところにありますが、常に満席で客の期待を裏切らない地元イタリア人の愛する郷土料理を提供しています。
ここに来たら是非、パスタもいいけど、野菜の煮込みと炭火で焼いたTボーンステーキを食べてください。

小さなお店で、席数も多くありません。
予約のお客さんでいっぱいです。
木製の柱や壁が温かく感じます。

手書きのメニューがイタリアっぽく、庶民的な感じが出ていて盛り上がりますが、読みづらいので注意が必要です。他の有名店に比べると値段も安いと思います。

ここでご主人の登場。彼がこの店を仕切っています。一見怖そうですが、優しく対応してくれます。
今回のメイン、キアニーナ牛のTボーンステーキです。

VINO DELLA CASA(ハウスワイン)
もちろん他にも色々なワインがありますが、このレストランの全ての料理に相性が良いように感じます。
それと飲んだ量で計算してくれますので、1本飲めなくても大丈夫です。グラス一杯分だけでも。
試してみてください。(飲みすぎ注意)

ANTIPASTI TOSCANI(トスカーナ風前菜の盛り合わせ)
よし、食べるぞーという気にさせてくれる、ラインナップ。
トマトをのせたブルスケッタ、カッラーラ近郊で作られる特産物ラルド(豚の脂身を香草と一緒に塩漬けしたものを薄く切って食べます)、トスカーナ風クロスティーニ(粗く刻んだレバーペースト)、ペコリーノ・チーズ(羊乳を使っているので旨みの濃縮加減がたまらない。)、ソープラッサータ(豚の顔や耳の部分を茹でて煮凝りにして固めたもの。)、フィノッキオーナ(フェンネルシードを混ぜ込んだソフトサラミ)、プロシュット・トスカーナなど。

PANE(パーネ)
食中に出てくるパンですが、見た感じは普通ですがトスカーナ地方のパンは特徴として塩が入っていません。
(または、微量)食べると、ん〜。という感じです。濃い味の料理が多いので気にはなりませんが。
また、パンを使った料理も多数存在します。

PAPPA AL POMODORO(パッパ・アル・ポモドーロ)
トスカーナ地方のパンを使った伝統料理。トマトと少しの野菜、固くなったパンを煮込んだものです。
夏は冷たくしても美味しいです。

RIBOLLITA(リボッリータ)
トスカーナ地方のパンを使った伝統料理。冬のフィレンツェ名物で黒キャベツ、豆、パンそしてたっぷりのオリーブ油で野菜を煮込みます。

TRIPPA ALLA FIORENTINA(トリッパ・アッラ・フィオレンティーナ)
トスカーナ地方の伝統料理。内臓の煮込み。牛の第2胃である、はちの巣と呼ばれる部位を丁寧に下処理してトマトと一緒に時間をかけてじっくりと煮込んでいる。臭みはなく、トロトロまでは煮込まずほどよい食感を残す。

BISTECCA ALLA FIORENTINA(フィレンツェ風ステーキ)
※Tボーンステーキのことで、フィレ肉とロース肉が両方ついています。
この店に来たら、これです。ただし、量が多いので多めの人数で食べたほうが良いと思います。
通常、ビステッカは1〜2kgの塊を焼きます。焼く前に塊を見せてくれます。
味付けは、塩とオリーブ油のみ、焼き加減は al sangue(アル・サングエ)いわゆるレアです。
トスカーナが誇る最高牛キアニーナ牛が表面がカリカリに焼かれ、中は柔らかくジューシーに仕上げられて運ばれてきます。それを口いっぱいに頬張って食べてください。涙が出ます。

SPINACINI SALTATI(ほうれん草のソテー)
イタリアの場合、付け合わせは別に注文する必要があります。今回は、ほうれん草のソテーを。(にんにくの風味が効いています。)

CANTUCCINI CON VINSANTO(カントゥッチと一緒にヴィンサント酒)
サクッとした食感ではなく、ガリッとした食感のため歯の丈夫な方はそのままでも素朴で美味しい焼き菓子です。
歯に自信のない方でお酒を飲む方は、この食べ方をお勧めします。ヴィンサント酒(甘口のワイン)に浸して柔らかくして食べます。エスプレッソでもOKです。

どうでしょう。フランスから一歩外に出て、たまにはイタリアに足を運んでも楽しいですよ。
本当は教えたくなかったのですが、フィレンツェに行くなら一度食べに行ってください。

Ristorante del Fagioli
Corso dei Tintori, 47-red, 50122 Firenze,
+39 055 244285
月~金 12:30〜14:30, 19:30〜22:30
土~日 定休日
※カード不可