FRANCE

辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 M. Nicolas BONNARD(ニコラ・ボナール)

フランス校教壇から

2022.02.22

今回はパンの外来講習が2日間にかけて行われ、講師としてニコラ・ボナール氏にお越しいただきました。


ボナール氏はブルゴーニュ地方の製粉会社NICOT社で専属講師を務めた後、リヨンのブーランジュリーでオーナーシェフを数年務められ、現在はフリーでパンの講習や技術指導などに取り組まれています。

今回は5種類のパンを教えていただきました。

BAGUETTE DE TRADITION FRANÇAISE バゲット・ドゥ・トラディスィオン・フランセーズ

フランスで日常的に食べられる伝統的なバゲット。
とてもシンプルな生地であるが故取り扱いが難しく、成形の際に無駄に触りすぎないよう助手の研究生に細かく指導していました。

PAIN MEULE DE PIERRE SUR LEVAIN パン・ムール・ドゥ・ピエール・スュール・ルヴァン

石うすで挽いた粉を使用したハード系のパン。
長時間発酵を行っているため、小麦の香り、うまみをしっかり感じることができます。

SEIGLE AUVERGNAT セーグル・オーヴェルニャ

グルテンを含まないライ麦粉(セーグル)で作られたパン。
小麦粉とは異なる独特な香り、酸味などが特徴です。

NORVEGIEN ノルヴェジアン

シリアルをふんだんに使って焼き上げたパン。

フランスでもシリアル(朝食食べられる穀物)があちらこちらで売られており、有機栽培のオートミールやライ麦、大麦などビタミンや植物繊維などの栄養素がたっぷり入った穀物を生地に練り込んで焼き上げたパンが流行しているそうです。

PAINS AROMATIQUES パン・アロマティック

プロヴァンス地方のミックスハーブの香りが効いたプティパン。
焼いたベーコンとシェーブル(山羊のチーズ)、乾燥トマトとオリーブの2種類を作っていただきました。

授業がスタートすると、ホワイトボードを使用し、パンの工程や作業にあたっての注意点、ポイントを丁寧に説明してくださいます。

生地の発酵や休ませるタイミング、意味などを理論立てて詳しく説明してくださいました。他にもフランス全土で作られているパンの種類や成形の仕方など、地図を交えて紹介してくださいました。


またパンの練り上げの状態など生地の種類によって固さが異なるので、パン生地を直接触ってどういう状態か確認したりしました。

近くで見れて、触って感触を体験できるのも理論の醍醐味ですね!

今回の講習は2日間にわたって行われ、数多くの製品を作る内容でもあり、生地の分割や成形などいろんな作業をボナール氏と一緒に行うことが出来ました。



ボナール氏のパン成形のテクニック、スピードに研究生達も圧倒されていました。



アシスタントを務めた研究生のコメント

「普段のパティシエでは聞き慣れない言葉が使われ、作業を理解するのがとても難しかったです。返事をするたびに褒めてくださる事が多く、最後まで楽しく勉強出来ました。」

「実際に助手をしながら横で見ていて、パンの奥深さを間近で学び、もっとパンを勉強したい!と意欲が湧いた濃密な時間・貴重な体験が出来てました。」

「フランスでの研修先をパンで希望しているので、今回の講習がとても貴重な体験になりました。研修へ行った時のイメージもほんの少し出来、改めて早く研修に行ってみたいと思いました。」

「今回助手をさせていただき、緊張してドキドキしましたが、ボナール氏の手元を細かく観察することが出来、得られる事が多く、パンの成形や焼成などとても貴重な体験が出来て良かったです。」

最後はボナール氏と共に記念撮影!

Merci!M. Nicolas BONNARD