FRANCE

辻調グループ フランス校

ブログ

【爽やかなユズを使って】製菓外来講習 M.GAETAN FIARD (ガエタン・フィアール氏) / Intercontinental BORDEAUX (インターコンチネンタル・ボルドー)

フランス校教壇から

2025.11.07

今回製菓外来講習にお越しいただいたのはガエタン・フィアール氏です。

ガエタン・フィアール氏はパリの高級ホテルで修行を積み、現在はインターコンチネンタルボルドーの2つ星レストラン「Le Pressoir d'Argent」のシェフパティシエを務められています。出来る限り生産者と連携した素材を使うなど地元フランス産素材にこだわり、伝統的な技術に加え、先進的な味や食感、形を融合させることを得意とされています。

昨年度はフランス菓子の定番、レモンのタルトを講習で披露していただきました。
よろしければ前回のブログもご覧ください。
製菓外来講師 M. Gaetan Fiard(ガエタン・フィアール氏)/Intercontinental BORDEAUX(インターコンチネンタル・ボルドー)│フランス校ブログ│辻調グループ フランス校 - 食のプロを育てる学校


今回は、日本人にはなじみのあるユズをふんだんに使用したタルトを紹介していただきました。タルト生地を型に敷き込み、ダコワーズ生地を絞り入れて焼成した後パンチのあるユズのジェルと、なめらかで酸味の効いたユズのクリームを中に絞り込んでいます。表面にはほんのり甘く軽やかなメレンゲが絞られており、酸味と甘みのバランスの取れた一品に仕上がっています。


タルト生地は薄く伸ばし、しっかり冷えたら舟形の型に合わせてカット後、型に敷き込んでいきます。前もって生地は仕込んでおき、しっかり生地が冷えた状態で作業するのがポイントです。



タルトの土台が出来れば中に入れるダコワーズの生地を作成していきます。きめ細かいなめらかなメレンゲとアーモンドの生地を混ぜ合わせ、ふんわりとした生地を目指します。



タルトが焼きあがれば、ユズのジュレを中に絞り入れます。

その場でジュレを試食させていただきました。ユズの香りが口の中に広がり、とても爽やかです!


続いてユズのクリームを絞っていき、表面をヘラで均します。アシスタントの研究生も挑戦。


表面には軽い食感のメレンゲを絞ります。細長い形をした口金で、2種類の絞り方を見せていただきました。みんなが見ていて緊張する中、アシスタント研究生2人も一生懸命絞っていきます。シェフが絞ると簡単そうですが、実際やってみると思うようにいかず苦戦中...。しかし2人ともあきらめず最後まで絞りきりました!


そしてオーブンで表面のみ、軽く焼き色をつけて仕上げの作業に移ります。
メレンゲのあいだに先ほど使用したゲルを絞ったり、色彩りにライムの皮を削ったりシトロンキャビアという珍しい柑橘類の実を乗せて仕上げていきました。

アシスタント研究生2人ともたくさん作業に参加をさせていただきました。こんなに近くでシェフの細かな技術や作業をみることができたり、実際にフランス語でお話を聞くことが出来るはフランス校ならではですね!最後には研究生達の質問にもたくさん答えていただきました。

研究生からコメント
『今回初めてアシスタントをさせていただいて、先をみて行動するのと想像する力をもっと身につけなければ、と思いました。講習中ずっとシェフの動きを見たり、前もってメニューをみてフランス語の翻訳などもしてきたはずなのになかなか自分からは動けずにいました。ただメニューを確認して終わり、ではなく「これを作成するには何の器具が必要なのか」など次の動きを予測しながら勉強する必要があるのがわかりました。』
『初めてアシスタントをさせていただいて、シェフの手際の良さと丁寧さを間近で感じ、とても良い経験になりました。またテーブルの上はいつでも綺麗で流れるようにお菓子が組み立てられていく様子に目を奪われました。たくさん作業を一緒にさせていただきましたが、自分達との作業スピードや精度の違いを実感しました。またフランス語を聞き取ることも話すことも難しかったのでもっとフランス語でコミュニケーションがとれるように勉強します。』


Merci ! M.Fiard!