【匠の技!】製菓外来講習 Michel VIOLLET (ミシェル・ヴィオレ氏)
製菓外来講習に来ていただいたのは、1989年にM.O.F(国家最優秀職人章)を取得され、その中でもベテランであるM.Michel VIOLLET (ミシェル・ヴィオレ氏)です。2018年まではリヨンから40㎞程離れたBourgoin-Jallieu(ブールゴアン・ジャリュー)にあったPâtisserie VIOLLETでオーナーシェフを務めておられました。現在はお店を閉め、技術伝承の活動に専念されています。コンフィズリーの伝統を体現した人物であり、その技術はまさに『匠の技』です!
今回ヴィオレ氏が作成したお菓子はこちらです。
『Bonbons battus masse』ボンボン・バチュ・マッセ
フランスでは伝統的なあめ菓子で、今回はレモンの味をつけています。
あめをたくさん引いて空気を含ませ糖化させることで、通常のあめよりも脆い食感を作り出すことができます。
一口大のものから棒付きの渦巻き状、白鳥まで、様々なバリエーションで仕上げられました。
アシスタントの研究生と出来たらすぐにパクリとする写真ポーズ!
『Pralines』プラリンヌ
リヨンの銘菓であるPralines rougesプラリンヌ・ルージュ。研究生も食べたことはありますが、ヴィオレ氏に持参していただいた「アマンディーヌ」という機械を使用しての作成は初めて見ます。
煮詰めたシロップを少しずつ加え、アーモンドの周りに糖衣掛けする作業を繰り返し行います。
最後に香料とアラビアゴムを混ぜたものを加え、表面を艶掛けし、味をつけます。バーバ・パパ味とすみれ味の2種類仕上げです。バーバ・パパといえば多くの人はピンクのあのキャラクターをイメージすると思いますが、実はわたあめの事なんです!
こうして見ると少しずつ変化していってるのがわかりやすいですね!
最後はこちら!
ヴィオレ氏が得意とするデッサンをお菓子の上に描いていただきました。食用の色粉を使用し下描きもなくあっという間に仕上げてしまいました。可愛い絵と貴重な技術に研究生も釘付けです!
描き始める前にヴィオレ氏から
「子供を描くか、動物を描くか何にしようか」と研究生達に提案。
「ウサギを描いてほしい!」というリクエストを受けてから描いたとは思えない素晴らしいクオリティですね!
【研究生からコメント】
「今回で2回目のアシスタントですが、M.O.F.パティシエの中でもベテランという事もあり、緊張して挑みました。ですが実際に会うと陽気で穏やかな方で、すぐに緊張が解けて楽しいアシスタントが出来ました。隣でお手本を見て飴を形作り、マジパンの上に絵を描いているのを間近で見る事が出来、すごく貴重な経験でした。リクエストを受けてすぐに手際よく絵を描いている姿はとてもかっこよくて、まさに匠の技でした。」
「今回が最後の外来講習アシスタントだったので、今まで以上にシェフの声に耳を傾けて作業するという事を心掛けました。大きな機械を使ってひたすらアーモンドをシロップでコーティングしていくという作業を行い、コンフィズリーは時間も手間もかかるものばかりだったので、普段では絶対に体験できないような貴重な経験をする事ができました。そして何より、シェフとのコミュニケーションがどれだけ大切かを実感することが出来ました。スタージュに行ってもフランス語でのコミュニケーションは必須なので、まずは話そうとする気持ちを大事にして、仕事に励もうと思います。」
最後はみんなでプラリンヌをもってポーズ!Merci!M.Viollet!!


