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【お祝いにはコルクを鳴らして!】シャンパーニュ講習 Mme IVANOVA Kalina (イヴァノヴァ カリナ氏)/ GOSSET(ゴセ社)

フランス校教壇から

2025.06.23

今回の専門講習はシャンパーニュの講習です。フランス北部に位置するシャンパーニュ地方で作られる発泡酒「シャンパーニュ」はその土地で作られ、厳しい規格をクリアしたもののみ名乗ることができます。他の地方にもいろいろな発泡酒がありますが、製造方法が同じようなものでも「シャンパーニュ」と名乗るためにはまずその土地で獲れたブドウで醸造しなくてはなりませんので、それ以外のものはその名を名乗ることはできません。今回の講習はシャンパーニュ醸造所「Gossetゴセ社」からMme IVANOVA Kalina(イヴァノヴァ カリナ氏)をお招きし、シャンパンについての講習を行っていただきました。

イヴァノヴァ氏はゴセ社の輸出責任者をされています。ゴセ社はシャンパーニュ醸造所の中でも最も古いメゾンの一つで、まだシャンパーニュが作られていない時代にワイン醸造所としてスタートしました。のちにシャンパーニュを醸造するようになりますが、ゴセ社では常に「ワインを醸造している」という考えがあるそうです。現在はシャンパーニュ以外のワイン(発泡性でないもの)は作っていませんが、赤ワインを使用して作るロゼのシャンパーニュには自信があるとのことです。

研究生の皆さんにはまず、ゴセ社の歴史とシャンパーニュの醸造方法の説明がありました。シャンパーニュの醸造法は厳しい規格が定められていますが、その規格を更に越えて時間をかけたりと丁寧に作っているメゾンがたくさんあり、ゴセ社もそのうちの一つです。シャンパンの味をまろやかにする「マロラクティック発酵」をする醸造所が多い中、ゴセ社は「すっきりとした味を目指す」ためにこちらの発酵は行っていません。シャンパーニュの醸造法に加えゴセ社の特徴も学びましたので、これから他のシャンパーニュを飲む機会があった場合、ゴセ社の特徴を思い出して比べていただければと思います。

試飲は三種類行いました。まずゴセ社自慢のロゼから。赤ワインを作る醸造所としたゴセ社自慢のロゼワインです。研究生に栓を開けてもらいましたが、なかなかうまく抜けません(笑)。通常レストランでサーヴされるときなどはコルクを派手に鳴らして開けることは避けられますが、イヴァノヴァ氏は「それでもシャンパーニュはやっぱりお祝いの雰囲気を味わいながら飲んでほしいので、お家ではポンポン鳴らしていいと思います!」とおっしゃっていました。確かに雰囲気も楽しく飲めた方がいいお酒ですね。研究生は静かに開けることができた人と音を鳴らして開けた人とがおり、両方の開け方ができてよかった、ということになりました(笑)。


その他にはゴセ社のエンブレムとなっている三種のセパージュ(ピノノワール・ピノムニエ・シャルドネ)を混ぜたものと白ブドウのシャルドネのみを使ったものを試飲しました。シャンパーニュと言えば白、そして三種類のセパージュ混合が主なものとなりますが、ゴセ社のエンブレム的な商品もそちらになります。白ブドウだけで作ったシャンパーニュも違った味わいがあり、好みにもよりますが、合わせる食べ物によっても合わせることができます。


初めて自分でシャンパーニュを購入する、となるとわからないことが多いですが、今回の講習で基礎を学ぶことができました。何かのお祝いがあった際には皆さんでシャンパーニュを開けてお祝いしてみてはいかがでしょうか。大きな音を鳴らしてどうぞ!