【ボキューズ・ドール優勝チームコーチ経験者】調理外来講習 M.Yohann CHAPUIS(ヨアン・シャピュイ氏) / L'ÉCRIN DE YOHANN CHAPUIS (レクラン・ドゥ・ヨアン・シャピュイ)
本日の外来講習はBourgogne(ブルゴーニュ)地方の町、Tournus(トゥルニュ)にあるミシュランガイド1ツ星を獲得しているレストラン「L'ÉCRIN DE YOHANN CHAPUIS(レクラン・ドゥ・ヨアン・シャピュイ)」のシェフ、M.Yohann CHAPUIS(ヨアン・シャピュイ氏)に来校いただきました。シェフはリヨンの「Pierre ORSI(ピエール・オルシ)」、ヴィエンヌの「La Pyramide(ラ・ピラミッド)」などを経て、2004年からは「Lameloise(ラムロワーズ)」でシェフ・ドゥ・キュイジーヌとして活躍されていました。ラムロワーズ在任中には、1度は失った3ツ目の星を取り戻し、その後、2008年から「Greuze(グルーズ)」のシェフに就任後も1度格下げされたレストランに星を1ツ取り戻しました。他にも2021年に行われたボキューズ・ドールのフランス代表チームのコーチに就任し、見事優勝に導いたシェフです。
今回の講習で2品作成していただきました。
LONGE DE VEAU, COMTÉ, CÉLERI BRANCHE, POMME
仔牛肉にコンテチーズ、セロリ、りんごを合わせた一皿です。
仔牛はもも肉を使い、塩と砂糖、タイム、にんにくでマリネします。表面を洗い流し、水気を切ったらラップで巻いてきれいな筒状に形を整え、急速冷凍で全体を締めます。その後、もも肉を切り離さないように3か所切り込みを入れ、その中に同じ長さに薄切りにしたりんごとコンテチーズを挟み込み、もう一度ラップで巻いて形を整えて1人前の大きさにカットしていきます。別で同じようにマリネしたもも肉を小さな角切りにし、そこにセロリ、りんご、コンテチーズをそれぞれ同じように角切りにしたものと合わせておきます。つけ合わせにはセロリとりんごのジュースをベジタブルゼラチンで固めたもの、こしょうとカルダモンの香りをつけた泡立てた生クリーム、コンテチーズで作ったテュイル、根セロリのピュレを添えます。見た目にもさわやかさが感じられ、味わいもさっぱりとして夏らしい前菜に仕上がっていました。
現在お世話になっている研修生もシェフと一緒に料理を仕上げてくれました!
SANDRE, ÉPINARDS
次に、サンドルとほうれん草を組み合わせた一皿です。
サンドルとは、見た目はスズキに似た川魚です。3枚におろし、切り込みを入れ、そこに火を通したほうれん草を挟みます。余った身を使って2種類のムースを作ります。1つ目は乾燥させたサンドルの皮とパン粉を混ぜて食感ムースを作り、シート状にのばして火を通します。2つ目はタンドリーパウダーを加えてからオレンジ色の香りの良いムースを作ります。型に2種類のムースを敷き詰めて、サンドルの切り身が真ん中にくるように成形し、蒸して火を通します。つけ合わせはほうれん草入りのニョッキです。生地が柔らかく扱いが難しいですが、きれいに形を作ることが出来ました。
ソースにはサンドルの骨から作成した出し汁を使ったブール・ブランというクラシックなソースです。ほうれん草のピュレを加えて緑色の鮮やかなソースに仕上がっています。たんぱくな味わいの白身魚に自家製のスパイスと、しっかりとした酸味のなかにほうれん草の甘味が感じられるソースを合わせることで、味わい深い一皿に仕上がっていました。
講習の後は、研修生が様々な質問に答えてくれました。研究生たちも、実際に自分が研修に行った時のイメージが少しずつ沸いてきたのではないでしょうか?
最後にアシスタントをしてくれた研究生と記念撮影です!


