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辻調グループ フランス校

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【その日の食材でその日のメニューを決めます】M. Romain BARTHE(ロマン・バルト氏) / Auberge de Clochemerle (オーベルジュ・ド・クロシュメルル)

フランス校教壇から

2026.05.28


本日の講習は、シャトー・ド・レクレールから車で30分程の場所にあるボジョレ北部、モルゴンの丘のふもと、Vaux-en-Beaujolais(ヴォー・アン・ボジョレ)で、オーベルジュレストラン「オーベルジュ・ド・クロシュメルル」のオーナーシェフをされている、ロマン・バルト氏にお越しいただきました。

バルト氏は仕入れした材料からインスピレーションを得てコース料理の内容を決めるため、実際のメニューには食材名しか書かれていません。そのためレストランではどういう料理が出てくるのか想像がつかず、どの食材と食材を組み合わせた料理なのかを想像するのもこのレストランの良さです。
ロアンヌ近郊のミシュランガイド三ツ星レストラン「トロワグロ」やランスの「レ・クレイエール」、「オー・ザルム・ド・シャンパーニュ」、スイス・シェールの「デディエ・ド・クルタン」などのレストランで腕を奮った後、2007年に独立し現在のお店を購入、2011年にはミシュランガイドで『期待のシェフ』に選出され、2025年のミシュランガイドでは、一時は失っていた一ツ星を再び獲得しています。

今回は魚料理1品と肉料理1品を披露していただきました。レストラン同様にメニューがないので、どんな料理が作られていくのか研究生も興味津々です。現在、日本からワーキングホリデーで研修に来られている原さんと、お店で働いている研修生も来校し講習を手伝ってくれていました。


1品目はトリュイット・ファリオと呼ばれる鱒(マス)を使った魚料理です。


トリュイットのおろした上身の皮目をバーナーで香ばしく炙り、そこにLivèche(リヴェーシュ)という山のセロリ風味がついたオイルを塗ってからオーブンに入れて仕上げます。合わせるソースは、フヌイユ(ういきょう)を使ったソースです。


フヌイユを薄切りにしてオリーブオイルで炒め、鶏の出し汁を加えて柔らかくなるまで煮てミキサーにかけ、フヌイユのピューレを作ります。

鰹節入りのだしパックで煮出した和風の出汁とオリーブオイル、ライムのジュースと皮を先程のフヌイユのピューレと共にハンドミキサーにかけて漉します。

仕上げに山セロリ風味のオイルを加えて仕上げます。お皿にトリュイット、ごく薄くスライスしたフヌイユのサラダ、ルタバガというスウェーデンが原産のカブのような根菜のグラッセ、ディルの葉、「エピス・ロランジェ」というスパイス専門店で調合された魚料理用の混合スパイスを振りかけて完成です。
魚と相性がいいフヌイユを合わせた1品で、脂が乗ったトリュイットとフヌイユの爽やかな香りのバランスが良い魚料理でした。


2品目はPigeon(ピジョン)鳩とひよこ豆を使った一品です。


ピジョンは皮目を焼いて裏返し、バターを加えて香ばしく焼き上げます。皮目にはザータルといわれる,タイム,ごま,スマック(ルス・コリアリアの実を乾燥させて粉末にしたスパイス)を混ぜ合わせた中東のミックススパイスを振りかけます。

つけ合わせを作ります。じゃがいもとさつまいもを薄くスライスし,海苔と一緒に交互に重ねてミルフィーユ状に組み上げてからオーブンで焼いたのち、一晩重石をのせて冷やしておきます。その後1㎝厚さにカットしてオーブンで温め直し、仕上げにハチミツと白醤油を煮詰めたものを表面に塗ります。

次に飾りのテュイルを作ります。ひよこ豆の粉、小麦粉、塩、こしょう、卵白、オリーブオイルを混ぜ合わせ,型に流してオーブンで焼きあげます。

moullet(モレ)といわれるひよこ豆のピューレを作ります。ひよこ豆、ウコンの風味をつけた水と、落花生などのナッツに塩をまぶしてオーブンで香ばしく焼いたものを一緒にミキサーにかけ,裏ごします。やわらかく、ふんわりとした感じのピューレにします。

ソースは子牛のジュを煮詰め、仕上げに熟したブドウの酢を加えて酸味と味に奥行きを出します。お皿にムレ、ベルガモットのジュレ、「エピス・ロランジェ」の肉料理用の混合スパイスを振りかけ、ピジョン、つけ合わせのミルフィーユ、飾りのテュイル,ハーブやお花を飾って完成です。ピジョンの香ばしい香りや味と,ひよこ豆を使ったパーツの素朴な風味がマッチした1品でした。

今回の講習ではメニューがない状態での講習で、研究生も講習についていくのが必死な様子でした。様々な和食材を使った料理やスパイスの使い方を見ることができ、これから自分たちで料理を考えていく上でとても勉強になったと思います。
最後に、アシスタントを務めてくれた研究生と記念撮影です!