"グレーテル"のスタジオから 【清少納言のかき氷】
8月21日放映の<グレーテルのかまど>は残暑厳しい日々にぴったりな
「雅(みやび)な世界」からのスイーツでした。
さて、この日グレーテルの残したメッセージはいつもどおり少々謎めいていました。
いつものことですが・・・
「美しきもの、冷たきもの、甘きもの・・・」
この口調は? そうです。「春はあけぼの。ようよう白くなりゆく・・・」の清少納言。
ということでこの日のスイーツは<清少納言のかき氷>。
"かき氷"ってこんなに昔からあったことに驚きです。
「枕草子」では高貴なものという意味の"あてなるもの"という表現で表されているそうです。
氷はそうとう貴重なものだったのでしょう。そりゃ、製氷機なんてあるわけないですからね。
ということでこの"あてなるもの"を作っていきます。
まずは氷から作りますが、透明な氷を作るために水を沸騰させて不純物を除くと透明でピュアな氷を作れます。
製氷ケースをタオルで包んで保冷バックに入れ、冷凍庫でゆっくりと凍らせます。
で、どのように清少納言の描いた雅な世界を表現するか?
氷以外の"あてなるもの"を探してみると"藤の花"や"梅の花"が登場します。
この花をイメージしてシロップを作ることに。
ブルーベリーを用いて"藤色"を作ります。今回は砂糖と水あめを加えてシロップにさらにとろみを出します。
少し藤色が強すぎるので練乳を混ぜます。
梅の色は梅ジュースを使って作ります。
冷凍庫で凍った氷を型から抜いて、削ります。
手動の氷かき機がノスタルジックですよね。ただ、なかなかこれ難しいのですよ。
*レシピ監修:立嶋先生・齋藤先生(辻製菓専門学校)
仕上げです。
藤の花は、シロップをかけてブルーベリーとミルクかんをトッピング。
梅の花は氷の中に梅酒かんを埋めるように。
清少納言は、時の天皇の皇后であった藤原定子に仕えていた女官。
そして「枕草子」はその定子との日々を綴ったもの。
とりわけ定子の華やかで知性あふれる生活を後世に残したいという一心だったのでしょう。
いや~ なんとも雅なかき氷でした。
月曜日の夜は、グレーテルのかまどをお楽しみに!
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『グレーテルのかまど』
毎週月曜日放送 22:00~22:25 【NHK Eテレ】
再放送毎週水曜日 10:25~10:50【NHK Eテレ】
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