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ニュースリリース

第17回辻静雄食文化賞 贈賞式レポート

プレスリリース
辻静雄食文化財団

2026.08.20

公益財団法人辻静雄食文化財団は、2026年8月19日(水)14:00より、辻調理師専門学校 東京にて、
第17回辻静雄食文化賞贈賞式を開催いたしました。

第17回辻静雄食文化賞には、茶事で供する懐石の特質とその変遷を資料から丹念に読み解くことによって、日本料理そのものの本質に迫った秀逸な作品として評価された、『懐石新書』(依田徹・著/淡交社・刊)が、そして専門技術者賞には、既成の価値観を打ち破る、研ぎ澄まされた清新な料理を生み出し、日本料理にさらに開拓すべき未知の領域があることを指し示した、「明寂」店主 中村英利氏と、限られた空間の中で料亭料理の趣向性、割烹料理の即応性、郷土料理の風土性などを高度に融合し、独自の豊かな日本料理の世界を切り拓いた、「片折」店主 片折卓矢氏の2名が選定され、同財団より表彰されました。


(左から)辻芳樹、湯山玲子、依田徹、中村英利、片折裕美、門上武司  ※敬称略


第17回辻静雄食文化賞・専門技術者賞 受賞者コメント

<第17回 辻静雄食文化賞>
◆依田 徹氏/『懐石新書』(淡交社刊)著者

この度は辻静雄食文化賞に私の『懐石新書』を選んでいただきありがとうございます。元々懐石は茶人がつくる料理でシンプルなものでした。ところが近代以降、料理本ができて料亭の美しい料理が紹介されるようになり、懐石を作るハードルがどんどん上がっていきました。例えば、正しい懐石は真薯のお椀でなければならないという約束事ができてしまった。これが懐石料理の幅を狭めているように感じています。そういう約束事を外していくことで、非常に自由な料理の世界が広がるのではないか。懐石の歴史は実は今も変化しているもので、それを理解すればもっといろいろな可能性があり得るんだということを、お茶をやっている人たちに紹介したいというのが本書に込めた想いです。これを手に取っていただいた方に何か一つでも料理の歴史に気づきをもっていただければ幸いです。


<第17回 辻静雄食文化賞 専門技術者賞>
◆中村 英利氏/「明寂」店主

本日はこのような賞を受け賜わり、選考委員の皆さま、財団の皆さま、誠にありがとうございます。私は料理人になって30年になります。料理は包丁を握った瞬間から始まるものであり、山や木、水や土、風や光、その循環で成り立つことを強く感じるようになりました。私はそれをゼロの視点と呼び、料理人はそのゼロから始まる循環に耳をすまし、料理に託し、お客様に届ける仕事だと思っています。この賞は私一人の力でいただけたものではありません。食の循環に携わる人々の想いや毎日共に挑戦し続けてくれる仲間たち、私たちの料理を信じてくれるお客様に、この場を借りて深く御礼申し上げます。これからも日本料理を通して日本のすばらしさを伝えていきたいと思います。私たちの料理を召し上がってくださる方が改めて日本はすごいなと感じていただける仕事をこれからも積み重ねていきたいと思います。


◆片折 裕美氏/「片折」女将、店主代理

本日は主人が出席できず、ことづかってきた言葉をそのままお伝えします。
この度はこのような栄誉ある賞を賜り、誠にありがとうございます。地方にお店を構えているからこそ、海や山、里の恵みの豊かさを日々実感しております。料理人は多くの方々の手を経て完成するひと皿の価値を少しでも高め、お客様へ届ける最後の走者であり、その土地の風景や文化まで一緒に味わっていただくことが役割だと考えています。便利になり、情報も瞬時に世界へ届く時代ですが、料理だけは人の手でしか作れません。素材と向き合い、人と向き合い、季節と向き合う。その時間こそが料理の価値であり、日本料理の美しさだと思います。これからも金沢という土地に根を張り、生産者の皆様とともに歩みながら、日本料理の魅力をひと皿に込めて、お客様へ届けてまいります。そして、次の世代の料理人がこの仕事に夢や誇りを持てるよう、私自身も学び挑戦し続けていきたいと思っております。


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辻静雄食文化賞とは

<お問合せ>
辻調グループ広報担当:渡邉
TEL:06-6629-0206 
E-mail:tsujichopress@tsujicho.com

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