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【学生ブログ】秋鹿酒造から学ぶ「米づくり」から「酒づくり」までの一貫した想いと、日本酒の魅力

在校生ブログ
高度調理技術マネジメント学科

2025.07.11

辻調理師専門学校 高度調理技術マネジメント学科3年のチェミンソクです。
今回は、大阪府能勢町にある秋鹿酒造の奥航太朗さんと、
日本酒の普及活動をされている岩船翼さんをお招きし、
自社田での米作りから、酒造りまでを一貫して行う取り組み、
そして日本酒の奥深さについて学ばせていただきました。

秋鹿酒造の紹介と授業の始まり
授業の前半では、秋鹿酒造の歴史や蔵のある能勢町の自然環境についての説明がありました。
秋鹿酒造は、1886年(明治19年)に創業し、現在も約30ヘクタールの自社田を管理。
農薬や化学肥料を一切使わない有機農法で酒米を栽培しています。


「米作りから酒造りまで」一貫体制の現場
秋に収穫された米は冬になると蔵に運ばれ、
精米・蒸米・製麹・酒母づくり・仕込み・発酵・搾り・瓶詰めといった工程を経て、日本酒となります。
秋鹿酒造ではこれらすべてを社内で完結させており、
農業と酒造りを切り離さずに捉えている姿勢に、多くの学生が感銘を受けました。

学生との質疑応答から
「なぜ自分たちで米作りまで行うのですか?」という質問に対しては、
「実は秋鹿はもともと酒蔵ではなく、米農家として始まりました。
自分たちが丹精込めて育てた米を、もっと価値ある形で届けたいという思いから酒造りを始めたんです」
とお話がありました。

また、「酒造りの中で一番難しい工程は?」という問いに対しては、
「麹づくり。温度と湿度の微細な管理が求められるため、最も神経を使う工程のひとつです」とのことでした。
現場の声を直接聞けたことで、教科書では得られない学びを得ることができました。

利き酒師による解説と「食との関わり」
その後、日本酒の資格である利き酒師を持つ岩船翼さんからは、
秋鹿酒造の酒の特徴や、日本酒と料理のペアリングについての講義がありました。

秋鹿酒造の酒は酸がしっかりしており、温度帯や熟成によって表情を変えるのが特徴だそうです。
料理と合わせる際には、味の濃淡や温度、口当たりなども考慮する必要があるとのこと。
今後の実習では、実際に秋鹿酒造の酒を使って、相性の良い料理を自分たちで考案してみたいと感じました。

まとめ
今回の授業を通して、「食材の背景を知ること」「生産者の想いに触れること」の大切さを実感しました。
農と醸が一体となった秋鹿酒造の取り組みは、調理人を目指す私たちにとって、
多くの気づきを与えてくれました。

秋鹿酒造の奥航太朗さん、岩船翼さんの両先生方、本当にありがとうございました。
今後の実習や将来の現場で、今日の学びをしっかりと活かしていきたいと思います!

~プロフィール~
辻調理師専門学校 高度調理技術マネジメント学科3年
日本料理をしている留学生のチェミンソクです。
趣味は映画観賞で好きな映画はabout time、lala land、begin againなどです。