「私たちは店舗オペレーション実習で実践トレーニングしています!」日本料理だけを学ぶ辻調! 日本料理本科のブログ6


日本料理本科生、本日3回目の店舗オペレーション実習です!
料理を作る人、提供する人、食べる人で3つの役割分担を決め、店舗での料理提供をトレーニングする実習です!
担当の安場先生から本日の料理内容について説明があります。

実習前、まずはグループで役割を決めます。
「俺!ジャガイモの桂むきやりたい」「いいよ、俺は鶏肉担当するわ」といった感じで話し合います。
このグループは鶏肉の馬鈴薯巻き担当ですね。
*馬鈴薯とは、じゃがいものこと


担当が決まれば次に仕込み表を作成!
これを確認しながら実習は進行します!
とても重要。

では実習スタート!
真っ赤なフルーツトマト、とても甘い品種です。
生姜のきいた甘酢に漬けて冷やして提供しますよ!

トマトは熱湯でさっと湯で、氷水に落とします!これで皮がむきやすくなるぞ!

表面のかたい皮をむけば美味しさは倍増です!
料理用語で「湯むき」といいます。


料理提供は3時間後!
トマトを甘酢につけて味を含めるには10時間は欲しいところ!
そこで「真空パック」します!
真空包装により食材内の空気が抜かれるので、
調味料が浸透しやすくなり、短時間で味がしみ込みますよ!


料理の仕込みと並行して料理提供するサーヴィス担当者は使用する器の準備、
冷たく提供する料理の器は冷蔵庫で冷やしておきます。


次は「玉子豆腐」と「ひじきご飯」担当のグループをのぞいてみましょう。
溶き卵に合わせだしを混ぜて裏ごします! このひと手間が玉子豆腐の食感を良くします。

「蒸す前に流し缶に何か付けた?・・・やることあったよね?」不明なことは学生同士で確認ね!

不明な点1!
流し缶の周囲に濡らした紙を一周貼り付けます!
理由は、流し缶は金属製なので、温度が一気に上がってしまうのを防ぐため。
卵生地を蒸すと流し缶の外側から熱くなり火が通ってきます。
そのため真ん中まで火が通った時には外側と内側では火通りに差が出るので
特に外側に気泡が空いたような仕上がりとなります✖✖
それは見た目が良くないよね。絶対イヤだ!

不明な点2!
蒸している間に上から水滴が落ちてくるのを防ぐ必要があります!
水滴が落ちたまま火を通すと玉子豆腐に凹みができます✖✖ これも避けたいよね。巻きすとフキンをセットでかぶせる!これで解決です。

今回は蒸し器の代わりに「スチームコンベクションオーブン」を使います!
この機器は簡単に言えば、オーブンで焼く、蒸し器で蒸す機能は勿論、
焼く、蒸す、を同時に活用することもできます!
また庫内の温度設定とタイマーもついていてとても便利です。
玉子豆腐は85度の15分でセットオン!

15分後、ブザーでおしらせ
「ブ~できたよ~」完璧な玉子豆腐です

今日は冷たく提供するので、流し缶ごと氷水にジャボンと漬けて冷まします。


これは水で戻した「ひじき」人参、薄揚げと一緒に油で炒めます。
まずは油で炒めることでうま味とコクがつき美味しくなりますよ。


炒めたひじきにだし汁、砂糖、みりん、醤油を加え強火で煮ます!
煮汁がほとんどなくなるまでしっかり煮詰めて完成!


こちらのテーブルでは楽しそうに、ジャガイモの桂むきをしています!
これまで大根で桂むきの練習をしてきましたがジャガイモでもスムーズにできるようになりました。
今日の料理では2㎜厚さの帯状にむくのがベスト
ぱっと見!バームクーヘンやん


このあと棒状に切った鶏もも肉をジャガイモで巻いて揚げますよ。
鶏もも肉がツヤツヤ
で新鮮なのがわかります!
ふり塩をして下味をつけておきます!



ジャガイモで青紫蘇、鶏もも肉を巻きます!
あとは油で揚げて完成!この状態で本番を持ちます。


時間は12時55分! 料理提供5分前です!
トマト生姜酢は食べやすい大きさにカット、器に盛り付け、お盆にセット!

玉子豆腐には長芋と畑のキャビアをトッピング!美味しさ倍増ですね!

最初の料理は「トマトの生姜酢」「玉子豆腐」の2品を同時に提供します。

「本日の一品目はトマトの生姜酢、玉子豆腐でございます」
「オッ!器も冷たい!」 どちらの料理も冷たく食べるのが美味しいのです。

並行して実習室では2品目の仕上げに取り掛かります。
鶏肉馬鈴薯巻の表面に小麦粉をつけて!揚げていきますよ。

まずは鶏肉に完全に火を通すことを目的に165度くらいの低温でじっくりと揚げていきます。

じっくりと鶏肉に火が通れば油から引き上げます!この段階ではジャガイモにも火は通っていますが
パリッとした食感ではありません。

2度揚げと言って2度目はジャガイモにパリッと感が出るまで高温で揚げます!

仕上がりはこんな感じです!
ジャガイモがポテトチップス上にパリッと


揚げたてすぐに塩を振り、味付けします!
爪楊枝を抜いている間に青唐を素揚げにします。
きれいな緑色になるように低温で揚げるのがコツ!

盛り付けはスピード勝負!早くしないと冷めてパリッと感がなくなります✖✖

よし!盛りつけ完了!
すぐに提供や!

「鶏肉馬鈴薯巻でございます」盛り付けはきれい、食感はパリッとしているかな?

「鶏肉馬鈴薯巻、だし終わりました! 次はひじきご飯の用意お願いしま~す」
サーヴィス担当者からの合図で次の準備です。

提供寸前に合わせて炊き上げた白ご飯にひじきを混ぜて完成!

本日最後の料理、ひじきご飯が提供されました!
次回は試食したクラス学生がつくる側となり料理担当したクラスの学生に提供します。

この実習は単に試食するだけでなく一品ごとの良かった点、改善が必要な点など
コメントを残しフィードバックするルールとなっています!
本日はこれで終了!おつかれさまでした。
~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理
小川健
香川県出身。
私は35年前に辻調理師専門学校を卒業しました。
その当時と今も日本料理の基本は変わっていません!
揺るぎない基本をしっかり学ぶことが技術と知識を向上させる近道です。
日本料理に興味のある人、興味はあるけど自信のない人も大丈夫!
日本料理本科、日本料理クリエイティブ経営学科では
「難しいことが簡単にできるようになる」授業内容になっています。
どんな授業だ?これからも授業の様子はブログで紹介していきますよ!ご覧ください。


