「Gクラスの店舗オペレーション実習」日本料理だけを学ぶ辻調! 日本料理クリエイティブ経営学科のブログ6
今回は2年生、Gクラスの店舗オペレーション実習の様子をお届けします。
料理をつくる人、提供する人、食べる人で3つの役割分担を決め、店舗での料理提供をトレーニングするこの実習。
2年生になり、学生達もしっかり動けるようになってきました。
料理サービスともに積極的に取り組み、入学当初から比べると成長が見て取れます。
教えている側にとっても凄く嬉しいことです。
今回のメニューです。
一、先付八寸 鶏照り焼き 穴子真丈 ふくさ玉子 秋しらす卸し和え 水菜お浸し 紅葉人参 黒豆松葉刺し
一、椀物 薄葛仕立て 飛竜頭 さやいんげん 紅葉生麩 柚子
一、煮物 菊蕪の鶏ミンチ鋳込み 菊菜あん 振り柚子
一、揚げ物 笹身の大葉巻揚げ ゆり根紫蘇香煎揚げ 海老おかき揚げ 舞茸天ぷら 揚げ銀杏 レモン 旨味塩 天だし
一、食事 ちらし寿司 赤だし
一、甘味 黒豆アイス
店舗オペレーション実習は料理のレベルも上がってきているため、2日間使って授業を行います。
1日目 AM:実習のための講習 PM:仕込み
2日目 AM:仕込み PM:料理提供(12:30~14:30)→実習室片付け
スケジュールはこんな感じです。
では早速授業風景をのぞいてみましょう!

9:00授業が始まります。今回はわたくし髙橋が授業を担当します。
教壇で料理をどんどん仕込みます!
料理のレベルも品数も増えているので教壇は大忙しです。
皆さんしっかりついて来てください!
これは椀物の飛竜頭(ひりょうず:"がんもどき"のこと)を油で揚げているところです。
先付八寸・椀物が出来上がりました。
これが今回のコース料理です。秋をイメージした内容になっています。
いよいよ実習開始!各ポジションに分かれ、材料を集める所からスタートです。
仕込みで使う一番だし、もちろん二番だしも引きます。
使った昆布や鰹節も捨てずに佃煮やふりかけにします。
お店では材料をいかにロスなく料理に使用するかという事がとても大切です。
こちらでは真丈(しんじょ)とちらし寿司で使う穴子を卸しています。
泳いでいる穴子を開くのですが、学生は個人実習でも行っているためかなり上手になりました。
あしらいの野菜の仕込みです。サイズを揃え綺麗な出来栄えになるよう気をつけましょう。
こちらのテーブルでは煮物に使う菊蕪(きくかぶ)を剥いています。
蕪を器の大きさに合わせ皮をむき、切り込みを入れ菊の花の模様に剥きます。
剥いた蕪の中にミンチが詰められる様に中をくりぬき、白水で湯がきます。
湯がいた蕪にミンチを詰めています。この後蒸してミンチに火を通し煮汁で味を煮含ませます。
穴子真丈のすり身を当たり鉢で製作中!みんなパワフルに頑張っています

流し缶に煮穴子を敷き詰め、上から真丈生地を流し、表面を整え蒸し固めます。
ここで前日の仕込みはほぼ終了。
前日にしておくべき仕込みが終われば実習室を一度綺麗に片付け、
明日の準備をして1日目が終了です。

ここからは2日目の仕込みです。
おや!?こちらは何でしょうか?
これは笹身でうずらの玉子(ゆでたもの)を巻いてコーンフレークをつけた揚げ物になります。
とても美味しい変わり揚げですよ(^^)
水切りした木綿豆腐を裏ごしして飛竜頭の生地を作っています。
木綿豆腐を一度裏漉すことによって口当たりが滑らかになります。
飛竜頭を油で揚げています。少し色が付くくらいの色に揚げましょう。
揚げた飛竜頭を吸い地八方(吸物用の下味をつける出し汁)でさっと煮含めます。
桂むきにした人参を紅葉の型で抜いています。
本物の紅葉を飾ると食べてしまう海外の人がいますが、これなら大丈夫です!笑
鶏の照り焼き!おいしそうな焼き色が付いていますね。
焼き色をつける事でタレがしっかり絡みます。
とても大切なポイントですよ

仕込みがひと段落したら11:00から賄いが始まります。
賄い担当はその日のサービス班、出来上がった料理を皆で頂きましょう。
今日の賄いは豪華ですね!
しかし、秋刀魚と肉巻き以外は余った蕪の葉や在庫として残った野菜の寄せ集めでつくられています。
たまに味噌汁から胡瓜が出てきたりもします(^^;)笑

いよいよお客様もレストランに入り料理スタートです。
お客様はもう片方のクラスの学生です。午前中座学を受け、終わればレストラン集合です。
最初の先付八寸が仕上がってきました。忘れ物はないですか?
全ての料理が盛られているか、しっかり確認してください。
お客様へのサービス。料理の正面を確認して間違いのない様に。
次はお椀が出ます!
具材も吸い地も熱々で提供できるように段取りを考えてくださいね。
続けて菊蕪の菊菜あんかけ。手間暇かけて仕上げた一品!
一見ただの蕪の煮物かと思いきや、中から赤味噌の効いた鶏のミンチが出てきます。
これは絶品ですよ!
揚げ物はお客様の前で揚げたてをサービス。
順番に揚げた食材をサービス班が一つずつお客様に提供します。
揚げたて熱々を天だしかレモン塩で召し上がっていただきます。
食事のちらし寿司は少し寒くなってきたので蒸し寿司にしました。
温かいちらし寿司は「ぬくずし」といって関西では結構食されています。
寒い季節は体を温めてくれるのでおすすめですよ。
留学生は「え~温かいちらし寿司???」って感じでしたが
食べると「お~なるほど美味しいね」と感想を言っていました。
最後は黒豆アイス、裏ごしした黒豆と粒の黒豆が中にたっぷり入り、天に黒豆を飾っています。
黒豆アイスは大好評でした~

料理が全て終わったのでサービス班ヘッドがご挨拶して
店舗オペレーション実習は終了になります。
皆さんお疲れさまでした。
~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理担当
髙橋 康志
三度の飯より釣りが好き!
釣った魚を卸すのが楽しくて料理の世界に入りました。
日本料理クリエイティブ経営学科で頑張っている学生さんの授業風景を
ありのままに紹介して行きたいと思います。


