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辻調理師専門学校

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教材課から 授業で取り扱う食材を紹介します!

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2025.10.01

皆さん、こんにちは!
今回は『辻調理師専門学校』の授業で実際に使用している食材についてご紹介します!
普段なかなか目にすることのない食材や、仕入れ方法など、授業での学びを支える背景をお伝えします。

フランス菓子に欠かせない果実「グロゼイユ」
グロゼイユ(フランス語:groseille)は、直径5〜10mmほどの小さな赤い果実で、
日本では「すぐり」や「フサスグリ」とも呼ばれます。
酸味が強く爽やかな味わいが特徴で、ジャムやゼリー、果実酒などにも加工されます。
赤い実のほかに「白すぐり」と呼ばれる品種もあり、
フランス菓子では見た目の美しさと味のアクセントとして重宝されています。

日本国内での生鮮グロゼイユは流通が非常に限られ、主に6月中旬〜7月下旬の約1か月間のみ入手可能です。
本校では山形県産を取引先経由で仕入れ、入荷状況を確認しながら納品し、
冷凍保管のうえ授業で使用しています。

華やかさを添えるフルーツ
「グレープフルーツ」
グレープフルーツには果肉の色から「ルビー」と「ホワイト」の2種類があります。
普段、お店などでよく目にするのは「ホワイト」です。


(上:ルビー 下:ホワイト)
使用するグレープフルーツは、重みがあり色鮮やかで、果皮に傷のないものを選んでいます。
実際に1玉の重さを測ってみると、ルビーが370g、ホワイトが330gとずっしりとした重さ!
色も鮮やかです。
グレープフルーツは時期によって産地が異なりますが、どの時期でも安定して良質なものを
授業で使用できるよう、教材課がしっかりと品質をチェックしています。

「フランボワーズ」
フランボワーズは、洋菓子や西洋料理の実習でよく使われる食材で、
年間を通して本校で入荷されている果物の一つです。

教材課で検品する上でのフランボワーズ選びのポイントは、以下の通りです。
・粒にカビが付いていないか
・潰れて傷んだものはないか
・色が濃くて鮮やかか
フランボワーズは、お菓子の飾りとしてそのままのせて使うことが多いので、
教材課では、入荷した果実を一粒一粒丁寧に確認し、潰れや傷のないものを選んでいます。

粒の色が白っぽい、桜の花びらのようなピンク色系の薄い色のものは避けます。
パック自体が汚れているのは要注意!
見た目は問題なくとも、パックの奥に詰まった粒が潰れていることがあるからです。
選ぶのは、粒がしっかり詰まっていて、濃く鮮やかな色のもの。
色が綺麗で鮮やかだと、そのままケーキやタルトに載せると美味しそうで食欲がそそりますよね!
こうした丁寧なチェック作業も、学生たちの実習を支える大切な工程です。

国産で育つこだわりの鴨「銀の鴨」
青森県新郷村で育てられる「銀の鴨」は、フランス由来の大型種の鴨で、野生の鴨に近い濃厚な旨みと香りが特徴です。
国内では希少価値が高く、高病原性鳥インフルエンザワクチンの接種の影響で
輸入が制限されている今、国産鴨の重要性はますます高まっています。
ちなみに"銀の鴨"の名前の由来は、消費者側と日々試行錯誤を重ね磨き続けることで光り輝く「銀」でありたい、という思いから命名されたそうです。

農事組合法人「銀の鴨」代表者の畑中さんの熱意にも惹かれるところがあります。
授業で"鴨の食べ比べ"を行う際、フランス産と並べて使用することを畑中さんに伝えると、
「なるほど・・・。これは本場フランスの鴨に負けていられませんな!学生さんの評価もぜひ教えてください!」
と熱意あふれる言葉とともに銀の鴨を提供してくださいました。
こうした学生の学びを思う生産者の皆さんに、日ごろから支えられています。

使い道はレンコンだけではない「蓮」

この池の写真は蓮(ハス)の池です。この池の底の土の中にできるハスの地下茎を食用に品種改良し、
栽培されてきたものが、蓮(ハス)の根=レンコンです。
食用にしているのは「根」ではなく地下にある「茎」が正解。
レンコンの穴は、「先が見通せる」と縁起の良い食材として、おせち料理にもよく使われています。

レンコンは食材としてよく知られていますが、料理を彩る飾りとして
「ハスの葉」や「ハスの花」を仕入れることがあります。
また、花が散った後に残るガクには「ハスの実」ができ、その実を使った「ハスの実餡」は中国料理の甜点心に欠かせません。
さらに「乾燥したハスの葉」は、包んで蒸し料理に利用されるなど、さまざまな形で活用されています。

ひとつの料理を完成させるために、食品以外の物も取り扱うのが、私たち教材課です。  

教材課は、食材への正しい理解と「辻調」としてのこだわりや意思を持ち、
これからも学生たちの成長をサポートしていきます!!

辻調理師専門学校 教材課