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調理師本科の学生たち!ふぐ処理試験に挑戦しよう!

日本料理クリエイティブ経営学科
日本料理本科
調理師本科
調理技術マネジメント学科
高度調理技術マネジメント学科

2025.11.12

みなさん、おはようございます。辻調理師専門学校 調理師本科の濱本です。
今回は、在学中に挑戦できる「ふぐ処理試験」について紹介します。

ふぐにはテトロドトキシンという猛毒が含まれているため、調理には専用の免許が必要です。
この試験は、「学科試験」「実技試験」「鑑別試験」の3科目で構成されています。

◆学科試験では、水産食品の衛生に関する知識、ふぐの種類や処理方法、各種の鑑別など・・・
 ふぐに関する一般的な知識が問われます。
◆実技試験では、30分以内にふぐ1匹を処理し、
 可食部位と不可食部位を指定のバットに分けて、名称札を用いて各臓器の鑑別を行います。
◆鑑別試験では、食用可能な5種類のふぐの実物を見て、それぞれの標準和名を選択肢から答えます。

※ふぐ処理試験は、大阪府「ふぐ処理業等の規制に関する条例」に基づき、
 業としてふぐ処理を行うために必要な知識と技能を修得することを目的としています。
 申し込み者のみが参加できるため、通常の授業では実施されません。

毎年10月下旬に本校で行われるふぐ処理試験に向けて、学生たちは事前に練習会を行います。
集合時間になると、先生と学生たちは元気な挨拶からスタートします。

先生からは、本番の実技試験に向けて、進行手順や器具の使い方、布巾の扱い方、
さらにはふぐのオス・メスの判別方法など、細かな説明があります。
ふぐ処理試験は年に一度だけ。
各自が受講料を支払って受験するため、不合格では悔しさもひとしおです。

学生たちは先生の説明を熱心に聞き、メモを取ったりうなずいたりと、真剣な表情で臨んでいます。
いよいよ、ふぐ処理の練習が始まります。
「ふぐの解体は、手順を暗記することが近道です!」
先生の模範演技を見て手順を確認した後、各自でふぐの解体に取りかかります。


ヒレを取り、口ばしを落とし、皮をはいでいきます。
この工程は比較的簡単ですが、注意点があります。
「内臓を覆っている薄い膜を破ってはいけません!内臓が飛び出すと、作業がしづらくなります!」
と先生からの指導が入ります。






次第に難易度が上がり、かまを外して内臓部分の解体へと進みます。
内臓の解体での注意点は、オス、メスの判別で必要な精巣もしくは卵巣の部位を取り出すことです。
学生達には必ず確認して取り出すように!と指導がはいります。










工程も後半に差し掛かり、内臓部分・かま・頭と胴体の3つに分けて解体します。
ふぐの解体が終了すると、可食部位(食べられる部分)と不可食部位(食べられない部分)を
それぞれのバットに分けます。

可食部位はきれいに洗い、水分をしっかり取り除いて清潔感をアピールします。


この練習会で学生たちは初めてふぐを解体しますが、全員がスムーズに処理できています。
ふぐをきれいに、素早く解体するには、手順を暗記することが重要です。
技術的にはそれほど難しくありません。
学生たちは動画でふぐの解体を繰り返し視聴しており、手順やポイントをしっかりイメージできています。
きっと試験当日も、スムーズで美しい解体を見せてくれることでしょう。
がんばれ、学生たち!

~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理担当
濱本 良司 

食べることが好きで「料理を学ぶならここだ!」と辻調に入学しました。
日本料理の魅力は包丁さばき、盛り付けられた料理、器の形、部屋のしつらえ・・・
ブログではたくさんの魅力をお伝えしたいと思います。