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スペシャル講義「蕎麦打ち」

在校生ブログ
辻日本料理マスターカレッジ

2014.12.01

11月19日の日本料理講習は、「蕎麦打ち」でした。
岡田先生が蕎麦を粉から打って、「せいろ蕎麦」、

温かい汁でいただく「天ぷら蕎麦」、

「揚げそばがき」の三品をつくる講習です。

 

岡田先生は授業が始まって、最初に「今日は一年で、もっとも疲れる授業です」と言いました。
いつも手際よく、クールに授業を進める岡田先生ですが、どんな授業なのでしょう。。。?

 

蕎麦打ちに使う蕎麦には、「玄そば」「むき実」「割りびき」「石臼びき」「ロール」「一番粉」と、いろいろ種類があることを教わりました。
ふむふむ。いつものクール な岡田先生です。

 

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今日は、ちょうど新蕎麦の時 期になったので、新蕎麦の粉を使いました。
先生が、蕎麦打ち用の大きな鉢に粉を入れ、こね始めると、新蕎麦のいい匂いが教室に広がります。
腰を使って、先生が大きく粉を水と一緒に混ぜていきます。
うん、うん。ちょっと汗が出ていますが、まだいつもの岡田先生です。

 

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粉に水が入って、ここから、パン生地をこねるように、練っていきます。
練れたら、中の空気を抜いていきます。
ここで、岡田先生に、明らかに異変が!
汗だくで、なかなかまとまらない生地に、「なんで俺ひとり、汗だくになってんだろ」と言って、座ってみている私たちは恐縮してしまいました。
。。。というのはたてまえで、いつもと違う岡田先生に、おどろ きとどよめきが教室に起こります。

 

2回に分けて蕎麦打ちの実演をした後、岡田先生は「そばがき」を作りました。
鍋に蕎麦湯を入れ、そこに蕎麦粉を入れて練ってつくる、ぜいたくな一品です。

 

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先生は、みなが注目する中、鍋の中の、重たくなった生地を、すり棒でぐるぐるかきまわします。
体全体でかき回していて、もう顔が真っ赤です。

 

先生は、「自分の限界を2回超えると、美味しいそばがきができる」と教えてくれました。
「もう俺、だめだ」という限界を2回超えるそうです。

 

「そんなたいへんなら、蕎麦打ちなんて、一生しない」という感想ももれましたが、
岡田先生は、「蕎麦打ちがどんな ものか知っておくことが大事。そして、なんでもやってみることが大事」と言いました。
蕎麦屋でなにげに食べていた「そばがき」がどうやって作られるのか。「そばがき」を出せる店は、いい蕎麦粉を使っている証拠とか、
今日の授業で知りました。

 

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茹で上がった蕎麦を前に、岡田先生は、「正しいお蕎麦の食べ方」をみせてくれました。
①蕎麦だけ食べる
②つゆを飲んでみる
③蕎麦をつゆに少しだけつけて、食べてみる
④わさびを蕎麦につけて、食べてみる
⑤ねぎを蕎麦に。。。
このあたりで、「先生、もういいです、食べ方はわかりました!」と、教室が笑いに包まれました。

 

岡田先生の限界を超えて作ら れた、蕎麦とそばがきをみなで試食しました。
一年に一回の、スペシャルな授業でした。

 

 
【プロフィール】
辻日本料理マスターカレッジの、マンボウです( ´ ▽ ` )ノ
京都から上京してきました。
日本の伝統文化が好きで、歌舞伎、落語、文楽、能楽を鑑賞したり、
ミニチュアの着物を自作してます。
海外で日本料理、寿司の紹介をひっそりしていましたが、
もっと、本格的にしたくなりました。