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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M.Serge VIEIRA(セルジュ・ヴィエラ氏)/Serge VIEIRA(セルジュ・ヴィエラ)

フランス校教壇から

2014.08.27

2ツ星レストラン「セルジュ・ヴィエラSerge VIEIRA」は、オーヴェルニュ地方のショード=ゼッグChaude-Aigues
という村にあります。
カンタルCantal県に位置するこの村は、高温の温泉が湧き出る村としても有名で、観光客が後を絶ちません。
同店のオーナーシェフのセルジュ・ヴィエラ氏は、2005年のボキューズ・ドールの優勝者でもあります。
2009年に自分のお店を開くまでは、世界各国に赴き、講習会などで自分の料理スタイルやエスプリを伝えていました。
今日は学生たちにもシェフの感性をお伝えいただきました。


学生たちの集大成でもあるムニュ・スペシオの日も近づいてきて、毎日のように悩みながら料理を考えている学生にとって、
本当に学ぶことの多い講習でした。


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写真の右側に写っているのがシェフのヴィエラ氏。ヴィエラ氏の隣には、アシスタントとしてきてくださったジュリアン・
ラヴァル氏が写っています。ラヴァル氏は「セルジュ・ヴィエラ」でずっと働かれています。今回の講習では素晴らしい
アシスタントの動きに、学生たちも釘づけでした。


この日の料理は2品。食材はすべてお店から持ち込まれたもので、見たことのない食材もあり、
どんな料理が作られるのか、始まる前から学生たちは興味津々でした。


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盛り付けに真剣な眼差しを向けるシェフ。


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1品目は前菜としての一皿。


Samossa carotte à l'orange, chair de crabe
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にんじんと黄色にんじんがふんだんに使われていて、お客様にストレートに伝わる料理になっています。それぞれの
にんじんを長方形の薄切りにしたものを重ね、そこにかにの身と玉ねぎ、炒めたポロねぎ、レモンのコンフィ、香草を
混ぜ合わせたものを置き、サモサの形にします。併せて、にんじんのピュレ、泡、丸い形のにんじんをきれいに
盛り付けていきます。


2品目はメイン。


Sell et ris d'agneau Allaiton rôtis, petits pois, Oignons nouveaux, jus de cosses et touche de citron
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子羊の背肉をにんにく、エスプレットのとうがらし、白ワインなどでマリネして、香ばしく焼き上げます。小玉ねぎの
グラッセとフレッシュのグリンピースのピュレ、その煮汁をベースにしたラビオリを添えた一品です。


ヴィエラ氏は学生からの質問にも丁寧に答えてくださいました。「料理を盛り付けるときには、どのようなことを
考えているのですか?」という学生からの質問には、「盛るパーツがあり、皿があればあとはインスピレーションで
盛り付けるだけです」とのこと。
シェフはいつも、まずはマルシェに行って旬の食材や状態のいい野菜などを見て、そうした食材を最大限生かしながら
料理を組み立て、皿の上に表現するそうです。


講習の助手として、研修生(当時)の菅原千鶴さんも来てくれました。アシスタントとしての動きだけでなく、
シェフとのコミュニケーションも申し分ありませんでした。学生たちにも熱のこもったアドバイスをしてくれました。


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素晴らしい授業をありがとうございました。


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左から、ラヴァル氏、ヴィエラ氏、研修生の菅原さん。