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辻調グループ フランス校

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【伝統的な砂糖菓子いろいろ】製菓外来講習 M.Paul KLEIN(ポール・クライン氏) / Pâtisserie chocolaterie KLEIN (パティスリー・ショコラトリー・クライン)

フランス校教壇から

2026.06.22

今回製菓外来講習にお越しいただいたのは「パティスリー・ショコラトリー・クライン」からM.Paul KLEIN (ポール・クライン氏)です。

フランス東部のベルフォールにある「パティスリー・ショコラトリー・クライン」のご主人です。ポール氏の父であるStéphane KLEIN(ステファン・クライン氏)は飴細工の第一人者として有名で、数々の本も執筆されています。息子のポール氏も同様細工を得意としており、飴やショコラ、パスティヤージュを使用したピエスモンテと、アントルメを作成する世界大会のコンテストである『Charles Proust(シャルル・プルースト杯)』では、2012年21歳という若さで見事優勝しています。今の研究生達とほぼ同じ年齢での世界チャンピオンは、より凄さを実感しますね。

今回の講習では、コンフィズリーを7品披露していただきました。
コンフィズリーとは、キャンディやボンボン、キャラメルなど砂糖菓子の総称です。フランス各地にその土地ならではのコンフィズリーがあり、古くから人々に親しまれています。

① 『Caramel mou vanille』

まずはキャラメルを作成します。クライン氏の配合はヴァニラとバターをたっぷり使用しており口溶け滑らかな柔らかい仕上がりです。

材料を煮詰めていきます。

その後、素早く型に流します。

② 『Nougat de Montélimar』

泡立てた卵白にシロップやラベンダーの蜂蜜を加え混ぜ、ナッツをたくさん加えた糖菓です。モンテリマールとはフランス南東部の街の名前で、ヌガーの生産地として有名です。ヌガー・ド・モンテリマールとは全体量に対し、アーモンド28%、ピスタチオ2%、はちみつ25%以上加えたもの、もしくはナッツ類が全体の30%以上加えられているものだけ名乗ることが出来ます。ふわっと泡立ったヌガーの食感は軽く、ラベンダーの香りとナッツの香ばしさが口いっぱいに広がります。


メレンゲが泡立てば、最後に手で万遍なくナッツを混ぜます。

③ 『Calisson d'Aix』

フランス南部エクス・アン・プロヴァンスの銘菓で、アーモンド、メロンコンフィ、砂糖が欠かせない材料とされています。今回はアーモンド、メロンコンフィ、オレンジコンフィに煮詰めたシロップを加えてペースト状にしたものを、専用の型に敷き詰め表面をグラス・ロワイヤル(糖衣)で仕上げています。

生地を専用の型に詰めていきます。研究生達も作業に参加し、より近くでシェフの技術を見ることができました。

表面にグラス・ロワイヤル(糖衣)を薄くのばしていきます。

最後に、下からもう一枚型をはめると、型から生地を綺麗に抜くことが出来ます。

④ 『Réglisse』

レグリスという甘草(かんぞう=薬草の一種) や、メラス・ノワールという甜菜やサトウキビから抽出される糖蜜を使用した、フランスやヨーロッパではポピュラーなグミです。近くを通ると独特なクセのある、甘い香りが漂ってきます。


出来上がった生地を温かいうちに素早く絞ります。

冷めれば端から丁寧に巻いていくと完成です。

⑤ 『Berlingot menthe』

ベルランゴとは正四面体の形とストライプ柄が特徴で、今回は爽やかなミントの香りをつけたフランスの伝統的な飴菓子です。


素早く成形し、出来上がった飴を機械に入れてぐるぐる回すと、横から成形された四面体の飴がでてきました。あっという間に出来上がるキラキラと艶のある飴に研究生達からも「おー !!」という歓声があがりました。

⑥ 『Bonbon fourré framboise』

薄い飴の中にパート・ド・フリュイという、果物のピューレとペクチンで作られる 、ゼリーやグミに近い食感のものを詰めて成形したものです。


パート・ド・フリュイを飴で包みこみます。


更にリボン状に引いた飴で包み、細い棒状にしていきます。

日本では棒状にしたお団子をまとめてカットし丸めることが出来る機械を、こちらではボンボンの成形に使用しました。体重をかけて上からしっかり押すと完成です。

⑦ 『Bonbon rock』

最後は、中に「KLEIN」の文字入りの飴の作成を見せていただきました。

濃いピンクの飴で文字を、白い飴で隙間を埋めて形を作っていきます
あっという間にKLEINの文字が完成しました。


日本でいう金太郎飴と同じで、どこを切り取っても同じ断面が出てきます。実際にこんな風に作っているのですね。


そして講習を行っている隣のテーブルでは、クライン氏の奥様がプレザンテで使用する飴細工を作成してくださっています。 そちらを使用し、いよいよ作ったものを全て飾っていきます!

どんどん出来上がっていくさまに、研究生達も真剣に見守ります。ディスプレイ用ですが、すべて砂糖で作成されているので食べることも出来ます。

毎期お店から持って来てくださったピエスモンテも組み込みながら飾ってくださいます。仕上がりは繊細でとても美しく圧巻です!


【研究生からコメント】

「初めてアシスタントを担当し、シェフの動きを見ながら次に何が必要になるのかを考えて準備することの難しさを実感しました。M.KLEINが飴を引いて細い棒状にしたり、文字を入れたりする様子を間近で見ることができ、その繊細な技術に驚きました。普段はなかなか見ることのできない型や器具を使用した作業も見せていただき、とても貴重な経験となりました。」

「今回、外来講習でアシスタントをさせていただいて、とても印象に残っていることが2つあります。1つ目は、「状態の確認」です。コンフィズリーは煮詰め温度だけでなく、当日の気温、湿度などによって状態が大きく変わる、とても難しい分野です。そのためシェフは温度計やタイマーに頼りすぎず、ご自身の目で見て、手で触ることでお菓子の状態を確認されており、職人ならではの感覚の鋭さを実感しました。そして2つ目は「作業のスピード」です。コンフィズリーの中でも特に飴を使ったものは熱いうちに作業をしないと固まってしまい、製品になりません。しかしシェフは丁寧かつあっという間に美しい製品を仕上げられ、その作業スピードにも圧倒されました。私も日頃の実習から丁寧さと作業スピード、状態の確認方法など意識し、研修先や就職先で戦力になれるよう努力しようと思いました。」


Merci.KLEIN!