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辻調グループ フランス校

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【地元と各国の食材を組み合わせた料理を披露】M. Romuald FASSENET (ロミュアルド・ファスネ氏) / Château du Mont Joly(シャトー・デュ・モン・ジョリ)

フランス校教壇から

2026.06.11


今回外来講習に来ていただいたシェフは、フランス東部Franche=Comté(フランシュ=コンテ)地方のDole(ドール)という街の近郊にある1つ星レストランChâteau du Mont Joly(シャトー・デュ・モン・ジョリ)のオーナーシェフのM. Romuald FASSENET(ロミュアルド・ファスネ)氏です。
ファスネ氏は、パリのトゥール・ダルジャンや、アメリカやドイツのレストランなどで勤務された後、2004年にM.O.F.を受賞。2007年に現在のシャトーを購入され、レストランをオープンしました。シェフ自身もこの地方の生産者の方々と深く交流があり、地元のイベントに積極的に参加したり、地元の食材と各国の食材を組み合わせた料理が魅力でもあります。また、フランス料理の国際コンクールである、ボキューズ・ドールの日本代表のオフィシャルコーチを務められた経歴もあり、日本代表最高順位である3位という快挙に大きく貢献されました。
シェフ以外にも現在お店で働かれている研修生やワーキングホリデーでフランスに来られているスタッフ2名にもお越しいただきました。

今回の講習では、魚介類を使った料理を2品披露してもらいます。


1品目は、ラングスティーヌというアカザエビを使った前菜です。ラングスティーヌは日本の甘えびのような甘みや食感を持つ海老です。


ラングスティーヌは殻をむいておき、尾の身はそのまま生で使用します。
続いて先ほどのラングスティーヌの殻を使って、仕上げに器に注ぐ澄んだラングスティーヌのジュを作ります。

まずはオーブンで殻を乾燥させて余分な水分を抜くのと同時に殻の香ばしさを出していきます。そこにトマトペーストを加え、再度オーブンで乾燥させます。その殻と玉ねぎ、にんじん、セロリ、ポロねぎ、フヌイユ、にんにく、生姜とレモングラスを鍋に入れて水と白ワインを注ぎ、ゆっくりと弱火で煮出します。余分な油分が入っていないので、出来上がりは澄んだコンソメのような色をしています。

一度漉した後、レモングラスを再度加えて香りを立たせます。
次にラングスティーヌの身と合わせる柑橘類のマリナードを作ります。オレンジ、グレープフルーツ、ライムの3種類の柑橘の皮とジュースを使います。皮は細かくみじん切りにし、下ゆでして苦みを抜きます。エシャロットと生姜のみじん切りをオリーブ油で炒め、下ゆでした皮、ヴァン・ジョーヌと言われるジュラ地方の黄色ワインと白バルサミコ酢を加えて水分がほとんどなくなるまで煮詰め、仕上げに柑橘のジュースを加えてしっかりと煮詰め冷やしておきます。

器の真ん中にラングスティーヌの身と柑橘のマリナードを合わせたものを盛り、周りにハーブのピューレを流します。ラングスティーヌの上には、カラマンシービネガーのジュレ、ディル、レッドソレル、セルフィーユを飾り、香りのアクセントにpoivre de cimes(ポワーブル・ド・シーム)と呼ばれるベトナム原産の山椒によく似た見た目で、ほのかに柑橘の香りがある香辛料を振ります。仕上げにラングスティーヌのジュを注いで完成です。
ラングスティーヌの香りや旨みを柑橘類の香りや酸味がより一層引き立ててくれる一品でした。


2品目は今が旬のズッキーニを主役にした料理です。まずはズッキーニの花の部分を使います。


花の中にあるめしべの部分は砂糖、水、白ワイン酢でピクルスにします。花の部分はお湯でさっと茹で、サンドルと呼ばれるスズキ科の魚と帆立貝で作ったムースを中に詰め、ラップで形を崩さないように巻いて85℃のスチームで15分間火を通します。

次にズッキーニを棒状に切り、にんにく、ローズマリー、オリーブ油と一緒にオーブンで色付かないように柔らかくなるまでゆっくりと火を通します。

その後、ミキサーにかけてやや粒の残ったピューレにします。

次に緑と黄ズッキーニを小さい角切りにし、先程のズッキーニをローストしたときに出てきた油でソテーします。

ソースは1品目のラングスティーヌの殻とオマール海老の殻を鍋で香ばしく炒め、そこに香味野菜、トマトペースト、ラングスティーヌの味噌とコライユを加えてさらに炒めてコクをだします。ヴァン・ジョーヌ、魚の出し汁、生クリームとエストラゴンを加えてビスクのように海老の旨みが出るまでしっかりと煮出します。

旨みが出れば漉して、バターを多めに加えてハンドミキサーにかけ、濃厚なソースに仕上げます。
お皿に角切りのズッキーニ、ソースで少しグラッセ(艶出し)にした花ズッキーニ、ズッキーニのピューレ、ラングスティーヌとオマール海老のソース、ハーブのオイル、カプシーヌとめしべのピクルスを飾って完成です。旬であるズッキーニを使った様々なパーツをビスクの様な濃厚なソースがまとめている初夏を感じさせる1品です。
講習後にはシェフ自身の料理の考え方やインスピレーションも詳しく説明していただく時間もあり、研究生にとっても星付きレストランのシェフの料理の考え方を学べる貴重な機会になっていたと思います。現在お世話になっている研修生もお店の紹介や研究生からの質問に答えてくれていました。


最後に、アシスタントを務めた研究生と記念撮影です!