02クラス、全国へ旅立つ!~キャリア形成実習に向けた挑戦と準備の舞台裏~
高度調理技術マネジメント学科2年生02クラス担任の東です。
先日桐原先生からキャリア形成実習出発式の様子がレポートされました。
https://www.tsuji.ac.jp/college/chorishi/blog/cat1277/post_578.html
今回はそのキャリア形成実習出発に向けた奮闘劇を皆様にお届けしたいと思います。
◎キャリア形成実習とは?
「キャリア形成実習」は、約5週間ずつ、異なる3つの企業で働く有給インターンシップ授業です。
ホテル、レストラン、ブライダル、料亭、さらには農業や畜産業など、
全国各地の幅広い現場で、学生たちは実際に給与を得て働きます。
この実習の目的は、
- 自分が働く上で大切にしていることは何か?
- 理想の職場環境はどんな場所か?
- 仕事に求める条件は何か?
などを明確にし、就職活動で企業を比較・選択するための具体的な基準を作ることです。
また、学生の立場で社会人としての責任を体験することで、自分の強みや課題を知り、
残りの学生生活で何を伸ばすべきかが見えてきます。
まさに、将来のキャリア設計に必要な「材料集め」ができる貴重な機会です。
◎前期の準備:履歴書とキャリアシートに込めた想い
キャリア形成実習の出発は後期の9月末ですが、前期からその準備は始まります。
前期のLHR(ロングホームルーム)の時間では、少しずつ履歴書や面接の代わりとなる
キャリアシートの作成に取り組みました。
飲食業界では、今でも手書きの履歴書が主流。
今回の実習でも、3ヵ所の研修先に向けて、すべて手書きで作成しました。
一度書き間違えると、最初からやり直し。中には、10枚以上書き直した学生もいました。
「字を丁寧に」「内容をもっと良く」――そんな思いで、何度もペンを走らせる姿は、本当に真剣そのもの。
履歴書は、ただの書類ではなく、学生たちの努力と覚悟の証です。
前期最後のLHRでは、クラス全員で話し合い、目標を決めました。
それが「基本を極めて、個性を生かし、最後までけりをつける」。
この言葉には、これから始まるキャリア形成実習をやり切るという強い思いが込められています。
履歴書やキャリアシートの作成に集中する学生たち。LHR中に出来なかったら時間を見つけて書きます。
◎最終準備期間:社会人への第一歩
9月中旬の1週間は、実習に向けた最終準備期間です。
- 企業との雇用契約書の締結
- 事前研修や企業担当者による指導
- 事前訪問での現場確認
これらは、学生たちにとって初めての経験ばかりです。
「契約書にサインする」という行為一つにも、社会人としての責任を感じる瞬間があります。
企業の方から直接指導を受ける場面では、緊張しながらも真剣に耳を傾ける学生たちの姿が印象的でした。

企業担当者による事前指導。現場で求められる姿勢を学びます。
◎いよいよ出発!全国へ広がる学びのフィールド
そして、9月22日。
学生たちは、大阪を飛び出し、全国津々浦々の研修先へ向かいます。
「せっかくだから大阪ではなく、遠くに行きたい!」
「憧れのお店で研修したい!」
そんな声もあり、全国各地、さまざまな地域での挑戦が始まります。
出発式の後、昨年度副担任だった山田先生から訓示を受ける様子。笑顔と緊張が入り混じる瞬間です。
学生たちの声
「緊張するけど楽しみ!」
「せっかくだから大阪じゃない遠くに行きたい!」
「憧れのお店で研修したい!」
担任の私からは下記のメッセージを送りました。
皆さん、いよいよ出発の時を迎えました。
この数か月、皆さんは前期のLHRを通して、自分と向き合い、仲間と語り合い、準備を積み重ねてきました。
時には不安や迷いもあったでしょう。
人それぞれモチベーションの波があったのは事実ですが、
それでも、ここまで歩んできた皆さんの姿を、私は担任として誇りに思います。
今回のキャリア形成実習は、ただの職業体験ではありません。
3つの異なる企業での1か月間の挑戦は、皆さんにとって「社会人としての第一歩」であり、
「自分らしさを社会の中でどう活かすか」を試す大切な機会です。
前期の最後のLHRではクラス全員でこのキャリア形成実習に向けた目標を掲げました。
「基本を極めて、個性を生かし、最後までけりをつける」。
この言葉には、皆さんの強い意志と希望が込められています。
基本を極めるとは、挨拶や報告、時間を守るといった、信頼を築くための土台を大切にすること。
個性を生かすとは、自分の強みや考え方を、仲間や職場と協力しながら発揮すること。
そして最後までけりをつけるとは、どんな困難があっても投げ出さず、責任を持ってやり遂げることです。
きっと、この先には思い通りにいかないこともあるでしょう。
でも、それこそが挑戦の証です。失敗を恐れず、一歩を踏み出してください。
大切なのは、結果よりも、その過程でどれだけ本気になれたかです。
皆さんなら、必ず成長できます。自分を信じてください。
胸を張って、誇りを持って、元気に帰ってきてください。
私は、ここで皆さんの帰りを心から楽しみに待っています。
最後に研修先の学生の様子の一部をお届けします。
彼らは最初の研修先で5週間を過ごし、学校に戻ってきます。
成長して帰って来る学生の姿を想像すると、いまからわくわくしますね!
みなさんも一緒に期待してください!

~プロフィール~
辻調理師専門学校 専門講義科目グループ
東 庸介(あずま ようすけ)
調理「食生活と健康」、「食と環境ワークショップ」 製菓「公衆衛生学」を担当。
高度調理技術マネジメント学科2年生の担任や
SDGsに食から貢献することを目的とした学生サークルSSPの顧問をしています。
▶ 管理栄養士
▶ SDGs for School認定エデュケーター
▶ Microsoft Innovative Educator Expert 2025-2026
▶ 和食文化継承リーダー(農林水産省認定)


