OSAKA

辻調理師専門学校

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「夏休みも終わり実習もスタート!」~日本料理だけを学ぶ「新学科」ブログ12~

日本料理クリエイティブ経営学科
日本料理本科

2021.09.06

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4月に日本料理本科(1年制)日本料理クリエィティブ経営学科(2年制)が
辻調理師専門学校の新学科として開校しました。
早いもので学生は夏休みを終えて新学期がスタート!今日はグループ実習の様子を紹介しますね。


グループ実習のスケジュールは午前中180分間を使い、実習で作る料理を先生がポイントを説明しながら一通り作ります!
今日の献立は写真を見て!
向かって左は「イカと葱のぬた和え」右は「鰆のとろろ蒸し」そして中央奥は「親子丼」です。


教壇で教える石田先生、親子丼の仕上げ場面!
「煮汁はグツグツと沸かせたところに卵は全体の2/3量くわえること」これポイントです。


大阪府に緊急事態宣言が発令されているため学生はこの教室にはいません。
実は自宅でパソコン、スマホを使いオンライン授業を受けています。
対面授業でなくてもライブ動画をもとに作り方は勿論のことポイントもしっかり学べます。


学生は授業を受けながら実際に実習で「何から始めて、どの様に仕上げていくなど」進行表を作成します!
この進行表をもとに授業後半にはオンラインミーティングでグループごとに打ち合わせをします。
学生むちゃくちゃ慣れるの早いです(笑)そして午後からは登校して実習を行います。


これは鰆(サワラ)大型の魚です。体長80㎝ほどあります。
肉質はとても柔らかく雑に扱えばすぐに身割れします。


しかし大丈夫です!これまで鯵(アジ)を使って三枚おろしを十分練習してきました。
鰆を卸すのは今日が始めてですが実は鰆と鯵ではサイズは違うけど肉質が同じなため
ウロコの取り方、頭の落とし方、三枚おろしの手順も同じなのです。


かなり大きな鰆ですが身割れすることなく卸せます。もうプロです(笑)
そして鮮度もバツグンおいしそう!


グループ実習は全員が同じ仕事をするわけでなく役割分担を決めて複数の料理を完成させるのです。
この学生はだし汁を引くことが今日の役割です。


引いただし汁は毎回グループ全員が試飲して評価します!「オッ!昆布と削り節のバランスがいいね」


烏賊(イカ)の薄皮をむいています!とても薄くて切れやすいので~慎重に慎重に~



烏賊は酒と共に火にかけ臭みを飛ばすことと並行して火を通します。
葱はゆでた後3㎝長さに切りそろえます。


これは辛子酢味噌を作っています! 先生、辛子酢味噌ってなんですか?
白味噌に砂糖、みりん、酒を加えて練り上げた味噌に卵黄と辛子をすり合わせて作ります。
日本料理では写真のように「すり鉢」を使って混ぜ合わせます。
この後、烏賊と葱を和えて完成!日本料理の定番メニューです。



山芋をすりおろして粘りを出します。この作業もすり鉢を使います。
蒸した鰆の上からかけた後、甘辛いうまだしをかけて食べます。


グループ実習では様々な作業が並行して行われますがこちらでは親子丼用の米を洗います。
今日は炊飯器ではなく文化釜で炊きます。


これが文化釜!直接鍋底に火が当たり、約10分で炊きあがります。
炊飯器に比べるととても早く炊けますよ。
その分火力調整が重要、
鍋を火にかけてグツグツと沸騰し始めたら
強火で2分、次は中火で3分、最後は弱火で5分、
これは辻調ならではの炊き方なのです。
「ねえ、弱火ってこれくらいかな?」「それでええんちゃう」(笑)


これは親子丼専用の「丼鍋」です!
浅くて直径15㎝ほどの鍋そして取っ手が付いています。親子丼は一人ひとり自分の丼は自分で作ります。


おいしく作るコツの一つが鶏肉は小さく切ること。1.5㎝角くらいかな。大きすぎると食べにくいぞ!


親子丼の具材が完成!
作業がしやすいように甘辛く煮た鶏肉、玉ねぎ、青ネギ、そして卵を一人前ずつに分けておきます。


では一人ずつ仕上げていきます。
丼鍋に具材と合わせだしを入れてグツグツしてきたところに卵を全体量の2/3量ほどを流します。


卵は外側から火が通ってきます。
そのとき箸で火の通った卵を中に移動させ均一に火を通すようにします。ここがポイント!


卵全体に9割ほど火が通れば残しておいた1/3量の卵を上から流して半熟状態を作ります。
ここで葱を加える。「オッ色合いもきれいになった!」


最後は丼に盛ったご飯の上へ滑らすように卵をのせて完成!
半熟状に火が通った卵が何とも言えませんね。これ絶対うまいよ(笑)


親子丼を各自交代で作る間に並行して他の2品の仕上げを急ピッチで行います。
鰆のとろろ蒸しはアツアツがおいしい! 逆に烏賊と葱のぬた和えは冷たく仕上げたい。
盛り付けは早いだけではダメ× プロなら美しさにもこだわれよ!


料理3品が同時においしい温度帯で完成できるようにスケジュールを組んできました。
今は黙食をルールとしていますが表情を見れば完成度が伝わってきますね。(笑)
お疲れ様でした。

~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理
小川 
香川県出身。
私は今から35年前に辻調理師専門学校を卒業しました。
その当時と今も日本料理の基本は変わっていません!
揺るぎない基本をしっかり学ぶことが技術と知識を向上させる近道です。
日本料理に興味のある人、興味はあるけど自信のない人も大丈夫!
日本料理本科、日本料理クリエィティブ経営学科では
「難しいことが簡単にできるようになる」授業内容になっています。
どんな授業だ?これからも授業の様子はブログで紹介していきますよ!ご覧ください。