OSAKA

辻調理師専門学校

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「今日はグループ実習のテストです!チームでがんばります!」 ~日本料理だけを学ぶ辻調 ブログ10~

日本料理クリエイティブ経営学科
日本料理本科

2023.08.17

2021年4月に日本料理本科(1年制)日本料理クリエイティブ経営学科(2年制)が
辻調理師専門学校の日本料理学科として開設されました。
この2つの学科では日本料理の会席料理を中心に学びます。


今日は7月27日に行われました日本料理クリエイティブ経営学科1年生(日本料理本科も同様)の科目名、
日本料理グループ実習の「期末試験」について紹介します。
試験課題はこれまで習った料理の中から3品が出題され
グループで役割分担を決めて仕込みから仕上げまで105分間で行います。


まずは試験監督の湯川先生から詳細が発表されます。
「今回の試験は個人ではなくグループでの評価となるのでしっかりコミュニケーションをとること・・・・・」


グループで料理を作る前に調理工程表を作成します。その後しっかりミーティングを行いますよ。




作成した調理工程表をもとにグループでミーティングです。
みんな真剣です!いつもと顔がちがうぞ(笑)




「は~いミーティング終了ね、では材料を集めて調理をはじめてくださーい!」



何から始めてもいいけど105分で完成させなくてはいけません。
「段取り」の良し悪しで結果が左右されますよ。このグループは鯵、野菜の下準備から取り掛かります。
オッ!なかなか鯵をきれいに卸しているではないか手(チョキ) 



鯵の身は包丁で細かく叩きます。トントントントン×50回くらいかな。
その後、すり鉢の中で細かくすりつぶすと同時にここで味付け、かたさ調整をします。



今回は「鯵のすり身」と「海老のすり身」を作ります。この後、別々の料理に変身しますよ。


海老のすり身にはぶつ切りした海老を加えて食感に変化を出します。
具体的に言えばゴロゴロと海老が入っているから食べると「海老を食ってるーって感じになりますよ!」


海老のすり身の完成度も採点されます。「よし!ええかたさや。」


海老のすり身は味付けしただしの中に1個ずつ丸の形にしたすり身を入れて火を通します。チャポン!



こちらでは日本料理の魂といわれる昆布と削り節で引いた「一番だし」を作り終え、漉しています。
実習室に香ばし~い、何とも言えない香りが漂います。
出来上がりは透明な黄金色だ!この学生だしを引くの上手ですよ。悪いだしは濁っています。



こちらでは茄子の皮をむいています!茄子の皮を薄くむくには包丁技術が必要です。
これまで相当練習してきましたよ。後はひと口で食べれるサイズに切ります。


茄子は160度の油で揚げますが、この学生は金製の箸を油につけたあと、
濡れた布巾で箸をつかみ音を聞いていますよ。
ジューという音の大きさで今、油が何度か見極めるのです。
温度はどうかな?「油が茄子を入れろと呼んでいます。」わーい(嬉しい顔)


温度の見極めは良かったようです。茄子がエメラルドグリーンに輝いています。ピカッ!



茄子の揚がり具合をグループで確認!
「こんな感じでいいかなぁ」「えんちゃうか、煮ていこう」
煮るとこんな感じになります。
茄子と油の相性はバツグン!学生はみんなこの煮物が大好きです黒ハート


料理と並行して洗い物も片づけます!プロの料理人は衛生管理も欠かしませんよ。


鯛を卸す練習も相当やってきました。
今日はこの後、刺身となります。



今日は鯛の皮霜造りという刺身を作ります!
まず鯛の皮側に布巾を乗せて上から熱湯をかけて皮だけに火を通します。
皮に火を通さなければかたくて食べられませんよ!
すぐに氷水に落として急冷!こんな感じとなります。


皮に切込みを入れて後は刺身の大きさに切れば「鯛の皮霜造り」となります。
皮付きで食べる刺身も美味!



これまで刺身を作る実習は何度も練習してきました。この学生包丁の使い方が上手です。
写真からもわかりますね。

先生手(パー)なぜ上手とわかるのですか?

人差し指で包丁のミネをしっかり押さえて包丁の先端が上にあるよね。
このまま大きく引くように切れば切り口も綺麗で鯛の繊維もつぶさず切ることができるからです。

へーそーなんや!


試験監督の髙橋先生も「なかなかうまいやん。」っといった表情ですね。いいね手(チョキ)



大根の桂むきもできるようになりました。
これを千切りにするとほらこの通り「けん」となります。
この完成度なら店でも使ってもらえるぞ手(チョキ)


刺身はもうすぐ完成ですね。
盛り付ける器は冷蔵庫で事前に冷やしておきます。刺身は冷たく食べる方が美味しい料理です。
そのため器も冷やしておくと効果抜群。このひと手間がプロ意識です!


刺身の盛り付けはボクにまかせて!日本料理の盛り付けは立体感をだすことがポイント。
写真からも真剣さが伝わってきます!カッコいい~


こちらでは吸物の盛り付け中!
オッ。どうした何かあったか?なんかわからんけどまだ間に合うぞ!
一度冷静に解決策を考えよう!


吸物は絶対に熱々がうまい!
提供するときに約70度はなければぬるく感じておいしさ半減、テストでは温度もしっかり採点します。
こちらのグループ、66.2度!あ~残念。。。_| ̄|○
ここで時間制限105分となりました。はい終了!




3グループの成果です。
盛り付けを見てもはっきり言ってまだまだといった感じです。
入学して約4ヵ月、これが今の学生の実力です。卒業まで約7ヵ月あります。ここからですよ!!
学生はまだまだ伸びます!今後もブログで学生の成長をどんどん紹介していきます!見ていてください!



みなさん戦い終えた戦士といった表情での試食ですね。
日頃の練習の成果は出せましたか?
良かった点、悪かった点をグループで話し合い次回に活かしてください。お疲れ様でした!


~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理
小川 健
香川県出身。
私は今から35年前に辻調理師専門学校を卒業しました。
その当時と今も日本料理の基本は変わっていません!
揺るぎない基本をしっかり学ぶことが技術と知識を向上させる近道です。
日本料理に興味のある人、興味はあるけど自信のない人も大丈夫!
日本料理本科、日本料理クリエイティブ経営学科では
「難しいことが簡単にできるようになる」授業内容になっています。
どんな授業だ?これからも授業の様子はブログで紹介していきますよ!ご覧ください。