OSAKA

辻調理師専門学校

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日本料理だけを学ぶ辻調「新学科」のはなし7

日本料理クリエイティブ経営学科
日本料理本科

2020.11.18

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※本記事内での写真は過去の授業時のものを使用しています。


来年の4月、辻調理師専門学校に2つの学科が新設されます!
内容はズバリ!日本料理だけを学ぶコースです。
学科名となる「日本料理本科」は1年制!「日本料理クリエイティブ経営学科」は2年制だよ。
どんな授業が予定されているのか?より具体的にイメージしてもらえるように、
過去のエコール 辻 大阪「辻日本料理マスターカレッジ」の授業風景写真とともにご紹介していきます!



今日も個人実習についてです。日本料理には「椀刺」という言葉があります。
「椀」とは皆さんにわかりやすく言えば「吸物」のこと「刺」は刺し身のことです。
何を意味するかといえば、
日本料理にはその他「揚げ物」「焼き物「蒸し物」「煮物」「酢の物」などがありますが、
その中でも「吸物」と「刺し身」がメインデッシュといわれるほど重要な料理なのです。

なぜですか? 
理由は美味しい日本料理を作るには「美味しいだし汁」を使わなければ
吸い物は勿論、煮物、蒸し物、酢の物、お浸しなどだしを使う料理は美味しく作れません。

次に刺し身は鮮度の良い生魚を使います。
火を通したり、味をつけることがないので魚自体の鮮度が悪ければ美味しく提供できません。
だから超おいしいだし汁と鮮度の良い魚を使う吸物(椀に盛り付けるから椀物といいます)と
刺し身を食べればその店のレベルがわかると言われるのです。
ちょっと説明が難しかったかな。

今日は超美味しいだし汁が引けるようになる授業の紹介ですよ!
まずは先生がだし汁を美味しく引くためのポイントを伝授!
聞きながら学生はしっかりノートに書き留めます。
本日の学習目標が白板に書かれています。
目標達成めざしてがんばろう!



授業早々学生は先生の引いただし汁、3種類を個々で試飲します。
向かって左から
「香り良くバランスの良い一番だし」
「昆布を沸騰させて引いた一番だし」
「削り節を沸騰させて引いた一番だし」
以上3種類の香り、味の違いを確認。
微妙な違いが分かるかな?

感じたことを個々の表現で書きだします。
「ん・なぜ香り、味がそれぞれ違うのだろうか?」理由を個々で考えます。
周囲の学生と意見交換も行います。
「昆布を沸騰させた奴は磯臭いよね!」「削り節を沸騰させただしは色が濁ってない?」
そうですね。
ちゃんと比較できています。ではその理由も考えて解決してから実践に移ります。


グループで意見交換した後はだし汁を学生全員が一人一人鍋を使い引いていきます。
ここで思い出そう本日の目標「一番だしの引き方のポイント注意点が説明できる」です!
今日美味しく引けなくても「ポイントと注意点」が説明できれば大収穫です。
説明できることは理解できた証拠となります。
それができて初めて美味しいだし汁が引けるのです。
目標を意識することはとても重要!




火にかけた昆布を引き上げるタイミングとして爪がしっかり昆布に食い込むことを確認。
削り節を加えたら、アクは必ずすくい取ろう。
だし汁は静かに漉します。などポイントを確認しながら引きます!
だし汁は奥が深いぞ!

初めてだし汁を引いた学生がほとんどです。
正直言って全員が超美味しいだし汁がすぐに引けるようになるわけではありませんが
最低でも、だし汁を引く手順を覚え、次回は先生の指導が無くても引けるようになります。
そして一番だしの引き方のポイント注意点が説明できるようになるのです。

次回もどんな授業があり、何ができるようになるかを話しますね。おわり

※本記事内での写真は過去の授業時のものを使用しています。