OSAKA

辻調理師専門学校

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プリプリ!絶品エビチリ!!

調理師本科

2021.09.28

中国料理のエビチリってなんであんなにプリプリなんだと思ったことはないですか?

今回は、その謎を解くために中国料理の実習室に潜入しました!!
授業を行っているのは、辻調理師専門学校調理師本科の1年生です。
 
まずは下処理♪
スーパーで売られているエビ(ブラックタイガーやバナメイエビ)はそのまま使うと臭みや汚れがあるので、
中国料理では、塩と片栗粉を使って、下処理をします。
少量の塩を加えて揉むことで、エビから水分が出ます。
そこに片栗粉を入れて混ぜることで表面の汚れを吸着して取り除きます。

片栗粉を入れてよく混ぜます。


すると全体がねずみ色に変わります。
これだけ汚れているのです。

何度も水を変えて、水が透明になるまで洗います。
後はキッチンペーパーで水分を取ります。


続いてエビの背開き♪
背を開くことでソースが絡みやすくなります。

次は下味付け♪

中国料理の下味は、塩、胡椒だけでなく、卵白や片栗粉、油が入るんですって  Σ(・□・;)
実はこの下味がエビをプリプリにする効果があるのです。
片栗粉を入れることでエビの表面に薄い膜となり、水分や旨みが出るのを防ぐことで
プリプリな仕上がりになります。

辻調の学生は、「t-ラーニング」という映像教材で予習してきます。しかし、映像では伝わらないことがありますね。
それを先生が目の前で見本を見せてくれるので、さらに深く学ぶことができます。

ちなみにエビの下味の状態は片栗粉を入れた時に、エビが手にくっついて離れない状態が目安です。

仕込みの終了♪
中国料理はスピードが命なので、作る順番に材料を用意します。

今回使うのは、ニンニク、生姜、白ネギのみじん切り。そこにトウバンジャンをのせておきます。

では作っていきましょう。

まずは先生の見本♪


エビをたくさんの油で揚げて火を通しますが、温度が低いのがわかるかな??
油の温度は泡で判断します。
小さい泡が出る温度は 120℃の低温
唐揚げを揚げる時の泡の出る温度は165℃
激しい泡がでる温度は180℃

と判断します。

ここで第二のプリプリポイント!!
低い温度で火を通すことで、エビが柔らかく仕上がります。
ここでは完全に火を通すのではなく、半生で少し赤くなったら取り出します。
エビは火が通りすぎると身が硬くなるので、ここでの火通しが重要です!

味の決め手となるのが、トウバンジャンの炒め方!!
① 低温でゆっくりと炒める。
② トウバンジャンの2倍量の油で炒める。


トウバンジャンは唐辛子と味噌でできているので、強火で炒めると、焦げちゃいます。
また、油で溶きのばすように炒めると、辛みと香りが油に移ります。

薬味や炒まって、いい香りがしてきたら、トマトケチャップと甘酒を入れます。

混ぜながら炒めると、ソースと油が乳化します。
さらに混ぜると、このように油と分離します。
これぐらいになるまで、混ぜるのがポイント♪

後は、スープを入れて、塩と砂糖で味を調えたらエビをソースに入れます。

白ネギのみじん切りをエビの上にのせ、水溶き片栗粉を白ネギの上から入れて混ぜます。
そうすることで、ダマになりにくくなります。

水溶き片栗粉は2~3回に分けて入れます。
一度に入れてしまうと、すぐにとろみがゆるくなったり、とろみをつけすぎてしまうからので分けて入れます。
ポイントは水溶き片栗粉の濃度を徐々に薄くしていくことです。

同じ濃度の水溶き片栗粉を入れると、均一に混ざりにくいため、ダマができやすいです。
水の割合を増やして均一に混ざるように調整します。

とろみの目安は、エビのまわりにソースがからまる状態です。

とろみが決まれば最後は、強火で熱々に熱します。

つや出しの油を入れて、鍋を回しながら煎り焼くと香りが生まれます。

最後に酢を入れて完成です。
酢は辛みを和らげる効果があります。



チンゲンサイを盛り付けてプリプリエビチリの完成です♪

実習ではインストラクターが目の前で作りすぐに試食をするので、目指す料理が明確にわかります。

そして食べた後に先生との料理ディスカッション♪
美味しいエビチリの状態やポイントのおさらいを行います。


次は学生が作ります。
このように、インストラクターの説明をメモ書きしているので、ポイントを整理していたので、バッチリ!!

中華鍋は重そうに見えますが、持つコツさえつかめれば女の子でも簡単に扱えます♪

先生の作った料理を思い出しながら、火加減も調整して作ります。

ばっちり美味しいエビチリの完成です♪

ここで満足してはいけません。

初めて作る料理なので、1回で100点満点の料理は作れません。
しかし答えがわからない状態で10回料理を作るよりも、目指す料理の味や香りがわかるからこそ、
どのようにすれば先生の料理に近づけられるのかを理論的に理解しながら作るから、
短時間で先生の料理に近づくことができます。
これが辻調の調理実習です。

今回は簡単にブログでの説明でしたが、
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~プロフィール~
辻調調理師専門学校
中国料理 河野 篤史

大阪 日本橋「オーパスワン」にて勤務。姉妹店「広東菜 倉又」で料理長としての現場経験を重ねる。
現在は母校の辻調理師専門学校で主に調理実習を担当。
料理だけでなく現場経験を活かした授業を心掛けている。
現在鳥取県と島根県の進学アドバイザーも兼任中。