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Le Bougainvillier(ル・ブーゲンビリエ)

フランス校 食べ歩き日記

2014.10.02

皆さんは、Saint-Galmier(サン・ガルミエ)という町の名前をご存知でしょうか。
この名前を聞いて「あ!あの町のことですね。」と思われる方は、どれくらいいらっしゃるでしょうか。


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(町を象徴される建物では?)


この町は、水源SOURCE BADOIT(スルス バドワ)のある町です。
このように紹介するとお分かりになる方も多いのではないでしょうか。


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(水を入れる容器を用意すれば無料でバドワを入れることができます。ただし曜日や時間が
決められていますのでご注意を!)
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近年日本でもミネラルウォーターを購入されることも珍しくなくなってきていますが、それでも炭酸入りの水となると種類も
あまりなく、消費量もそれほどではないように思います。フランスのスーパーマーケットでは、ほとんど同じぐらいの割合で
炭酸入りの水が売られているように感じます。それはすなわち消費量も多いことを表しています。
もちろん日本のレストランなどではミネラルウォーターを炭酸入りで注文できる所も多くなってきているようですが。
それに対して、フランスでは、レストランで水を注文する時は、まずミネラルウォーターかそうでない水(すなわち水道水)
なのかを聞かれ、その後は大体、炭酸入りかそうでないかを聞かれます。私は、いつも炭酸入りを注文します。
そしてもしバドワがあれば迷わずチョイスです。微炭酸で食事の際に飲むと口の中がさっぱりとします。
バドワの水については、「とっておきのヨーロッパだより」の「グルメの傍らにはいつも・・・」というタイトルで外園 伸先生が
紹介されていますので是非ご覧ください。

(グルメの傍らにはいつも・・・  https://www.tsujicho.com/oishii/recipe/letter/totteoki/gourmet.html )


そんな私ですから、以前から一度は訪れてみたいと思っていたサン・ガルミエへ。Lyon(リヨン)から車で西へ1時間ほど、
フランス校からは1時間30分ほどに位置します。
ミシュランガイドでも掲載されているレストランLe Bougainviller(ル・ブーゲンビリエ)というお店を今回ご紹介します。
ブーゲンビリエというと分かりにくいかもしれませんが、ブーゲンビリアという美しい花の名前というとお分かりになるのでは
ないでしょうか。7月のとても天気が良かったこともあり、テラスでの食事を楽しみました。
そのためか日差しが思いのほか強く写真の色合いが・・・。その点をお許しください。


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(シェフ写真 とても優しそうな笑顔で迎えてくださいました。)


シェフは、M.Gérard CHARBONNIER(ジェラール・シャルボニエ)氏。パリにある3つ星レストラン ピエール・ガニエール氏の
お店が、以前のサンテチェンヌにあったころガニエール氏と共にお仕事をされていたそうです。
そのため今でもガニエール氏と連絡を取り合っているとのこと。サン・ガルミエから南へ車で1時間ほどにあるサンテチェンヌには、
シェフと交流のある方が多く、レストランの内装を手がけた方やお皿を作る方などいろいろな方とお店を作り上げてきたことが
伺えました。


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(エントランスの照明。よく見るとナイフ、フォーク、スプーンが)(ロトンドと名付けられたサラマンジェ全体に
円形にまとめられています。)


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(とてもユニークな形のお皿。シェフの知人作成の特注品だそうです。他にも数点見せていただきました。)


私たちは訪れた日は、平日のお昼ということもありお客様も少なめでしたが、夜の営業や、週末などは予約の方で
いっぱいだそうです。お店の敷地は、もともとバドワ氏の敷地だったそうです。確かに周囲は、バドワ一色といっても
過言ではない雰囲気です。食事をする場所は、人数にもよりますが、サロン、ロトンドと呼ばれているサラマンジェ、
または、テラスから選ぶことができます。


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(テラスでの食事、この季節最高です!)


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(シェフとお話しをしながら調理場も見学させていただきました。)


今回はDEGUSTATIONとCARTEから選びました。


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(テーブルセッティング、ApéritifにはBièreで喉の渇きを癒しました。)


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(先ほど紹介された特注品のお皿に盛られてサーヴィスされました。)


■シャンピニョンのデュクセルをベシャメルソースでまとめてボール状にして揚げたもの。(右下)
■生クリームで仕上げた冷製ブランダード(左下)
■アンディーブとインゲンのタルトレット


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(今回の訪問では欠かせないBadoitを注文しました。ボトルもさすが御膝元、スペシャルボトルで
サーヴィスされました。そして美味しいパンと共に食事は進んでいきます。)


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写真左(Sablé aux épices de petits legumes, salade de saumon fume et crevettes à l'huile d'herbes)
写真右(Duo de foie gras de canard en chaud et froid)


■この季節に合うさっぱりと仕上げられた1皿、使われているミニ野菜は、地元周辺の生産者によるものということでした。
それぞれにしっかりとした野菜の味を感じました。(左)
■フォワグラの美味しさを一度に味わえるよくばりなもので、テリーヌで仕上げられたものと、ポワレしてその時にでた
油脂と共に酢でドレッシングを作り添えています。(右)


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写真左(Foie gras de canard poêlé sur une mousseline de panais, jus au romarin)
写真右(Fricassée de coquilles St-Jacques et langoustines aux herbes)


■ポワレしたフォワグラにローズマリーの香りがほのかにする肉のジュのソースで、日本ではパースニップとして呼ばれる
白いにんじんのような野菜のムースが添えられています。甘味と少しの苦みが感じられます。(左)
■小ぶりのラングスティーヌと帆立貝がさっと焼かれていて、数種類の香草を利かせた軽いクリームソースと
生のグリンピースなどが盛られていて、あっさりと食べられる仕上がりです。(右)


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(Turbot cuit au four servi sur un beurre léger au safran de <<la Gimond>>)


■テュルボの白い皮を残したままオーブンで火を通し、サフランを利かせた軽いバターソースと共に。
付け合せえはクルジェットと野菜のピュレがアクセントになり食べやすく仕上がっていました。テュルボの皮も
ゼラチン質があり美味しいです。


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写真左(Jarret de veau braise dans un bouillon au poivre de Sichouan,
mousseline de pommes de terre aux cèpes secs)
写真右(Emincé de filet de bœuf aux champignons)


■この盛り付け何かを連想させる形では?とはいえ、ジャレの肉はしっとりとブレゼされていて、付け合せのじゃがいもに
セップの香りするものととても相性がよく、山椒が全体の味を引き締めていました。(左)
■セニャンに焼き上げられた肉は、口の中で素晴らしい噛みごたえを残してくれました。噛むほどに肉の味をしっかりと楽しめ、
付け合せのジロールなどのきのこがソースと程よく絡みあい味をまとめてくれました。(右)


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(Fromage blanc et Plateau de fromage)


■写真のような感じでフロマージュブランのサーヴィスとプラトーでのフロマージュのサーヴィス。
プラトーに載せられている多くは、地元生産者によるものでヴァシュ、シェーブルなどお勧めの地元のフロマージュを
いただきました。


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Dessert
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写真左(左から、Compoté d'abricot, Mousse citron au coulis de framboise,
Tartelette de fruits rouge mousse à la pistache, Chantilly à l'orange)
写真右(Soupe de fraises à la poudre de pain d'épices, guimauve à la fraise)


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Mousse au chocolat noir, bonbon chocolat praline


食事の最後には、丁度良い甘さと量でとても食べやすかったです。
レストランを後にする前にシェフにご挨拶すると、サロンも見せてくださったり、また宿泊可能で4室の部屋を紹介され、
それぞれに名前があり、Safran(サフラン)、Vanille(ヴァニーユ)、Muscade(ムスカッド)、Cannelle(カネル)です
とパンフレットも用意してくださいました。
シェフとすっかり話し込んでしまいましたが、もう1つの目的、そうBadoitの見学を申し込んでいた集合時間まで
あとわずかです。そういえば、見学の際のガイドさんとの待ち合わせ場所を示す看板があったはず・・・。


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À la carteの料理の価格帯は、20~30€です。Menuは45€からでDégustationは70€です。
Badoitの見学をお考えの方、ぜひお食事はLe Bougainvillierでどうぞ。
曜日によっては、予約されることをお勧めします。
ちなみにBadoitの見学には予約が必要で、平日のみの決められた日ですので、インターネットのサイトなどで
確認してからにしてください。


Hôtel les 4 épices Le Bougainvillier
Elisabeth et Gérard CHARBONNIER
Avenue de la Coise Pré Château
42330 Saint Galmier France
Tél. 04 77 54 03 31
定休日:日曜日・月曜日・水曜日(夜)


www.restaurant-bougainvillier.com

www.hotel4epices.com