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辻調グループ フランス校

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調理外来講師 M. Herve RAPHANEL(エルヴェ・ラファネル氏)/LE BELOOGA(ル・ベルーガ)

フランス校教壇から

2014.06.06

本日エスコフィエ校のフランス料理研究課程では、3人目として、Hervé RAPHANEL(エルヴェ・ラファネル)氏を
外来講師としてお迎えしました。シェフのレストランは、レクレール校からほど近いVillefranche-sur-Saône
(ヴィルフランシュ=スュル=ソーヌ)のホテル「ICI & LA(イスィ・エ・ラ)」内にある「LE BELOOGA(ル・ベルーガ)」です。

レストランの名前の由来は、なんと1枚の紙から始まったことも伺いました。

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アシスタントとして、Kevin LAFOND(ケヴィン・ラフォン)氏が同行してくださいました。


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「右の写真がラフォン氏」


シェフのレストランでは毎週メニューが変わります。それは、それぞれの料理の完成度を最大限引き出した後には、
次の新しいものへと挑戦していき、絶えずモチベーションを高い位置でキープする姿勢を崩さないようにするため
だそうです。もちろんそうすることで、食事をする人たちにいつも楽しんでいただくことができるのだと思います。


食材に対しては、仕入れ先との信頼関係を築き、よいものをいつも入手するように心がけることが大切であるとお話いた
だきました。品質のよい食材があって初めて美味しい料理を作り出せるということですね。そのことに妥協はしないこと。


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右の写真「シェフ、ラフォン氏と助手を務めた学生」


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「シェフと助手の学生」                    「仕込みを手伝っているところ」


そして今回披露していただいた料理も決して、高価な食材だけでなく、比較的安価な食材でもしっかりとした料理人の
仕事することにより、価値のある料理に仕上げる大切さ、そして料理の背景もしっかりと考えることによってぶれない
美味しさを作り上げることを教えていただきました。またシェフは、素材の味を最大限引出すことも、大事な要素であると
お話しされながら料理を仕上げておられたことがとても印象的でした。


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シェフとラフォン氏


☆今回披露いただいた料理2品
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Soupe glacée de poireaux et pommes de terre relevée à la morue salée et truffe d'été


じゃがいもとポロねぎで冷製のポタージュを作ります。またじゃがいもと一緒に水にしっかりさらして塩抜きしたモリュ
(塩鱈)を、牛乳と少量の水で火を入れます。生クリームと美味しいオリーブ油でブランダッドを作り、冷まします。
皿に冷製ポタージュを流して中央にブランダッドを置いて、その上にサマートリュフをセロリの若葉、オリーブ油と共に配し、
香草、バゲットを薄くスライスしてトーストしたものを添えます。


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Ris de veau et écrevisses sautées, Bouillon de crustacés à l'infusion de mousserons des prés


リ・ド・ヴォ(子牛の胸腺肉)をブランシールして下処理したものを、小麦粉をまぶしてオリーブ油、バターでムニエルに
します。エクルヴィスの殻を使ってブイヨンを取り、ムースロンというきのこと生クリームを火にかけ味をまとめミキサーに
かけます。また形の綺麗なムースロンは、さっと火を通して、アスパラガスの火を通したものと合わせます。


皿に、ムースロンを盛り、リ・ド・ヴォを置いて、周りにアスパラガスを配して、エクルヴィスの頭の部分を飾り、
エクルヴィスのブイヨン、ムースロンのクリームを流し、シブレットを添えます。


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シェフを囲んで、助手を務めた田中佐弥さん(右)、佐野旭洋君(左)、ラフォン氏