FRANCE

辻調グループ フランス校

ブログ

製菓外来講習 M. Xavier BRIGNON (グザヴィエ・ブリニョン氏)/Pâtisserie XAVIER BRIGNON (パティスリ・グザヴィエ・ブリニョン)

フランス校教壇から

2020.02.22

今回、外来講習に来て頂いたのはグザヴィエ・ブリニョン氏です。

ブリニョン氏は、フランシュ・コンテ地方の調理・製菓学校を卒業後、約25年間、フランスのみならず、スイス、カナダ、アメリカといった世界中のレストランやパティスリーで経験を積んでいます。
2014年2月に、自身の名を冠するパティスリー、ショコラトリーを故郷のブザンソンにオープンし、瞬く間にフランシュ・コンテ地方を代表する名店となりました。
様々な製菓コンクールにも積極的に参加しており、09年と11年にフランスの製菓コンクール・デザート部門で表彰台に上っています。

今回の講習では、09年のコンクールで賞を獲った皿盛りデザートを紹介して頂きました。

Ganache à la coriandre torréfiée, Crème noisette, Sorbet pomme verte combawa
ガナッシュ・ア・ラ・コリアンドル・トレフィエ、クレーム・ノワゼット、ソルベ・ポムベルト・コンバワ

土台はチョコレートのビスキュイとコリアンドル風味のガナッシュ、その上にヘーゼルナッツのクリームを絞り、チョコレートの板と飴掛けしたヘーゼルナッツで飾り、青リンゴのソルベを添えています。
コリアンドルとはパクチーのことで、英語ではコリアンダーと言います。
カレーのスパイスなどに使われる、タイ料理には欠かせない香草です。
今回はそのコリアンドルをしっかりとローストし、生クリームに香りを移して、ガナッシュを作っていきます。
普段製菓ではなかなか使われない材料なので、研究生たちも驚きです。

キャラメルでヘーゼルナッツをコーティングし、発泡スチロールに刺して逆さまの状態にすることで、先端を尖らせます。
初めてみるテクニックに、研究生たちも興味津々です。

パーツが揃い、いよいよドレサージュ(盛り付け作業)に入ります。
皿盛りデザートはスピードが勝負。
てきぱきと作業が行われ、盛り付けされていきます。

ローストしたコリアンドルとヘーゼルナッツの香り、チョコレートのほろ苦さが絶妙にマッチした味わいとなっています。
シェフはとても気さくでパワフルな方で、終始研究生たちとコミュニケーションをとり、楽しい雰囲気で講習を進めてくださいました。

今回アシスタントを担当した研究生のコメント。

「今回の外来講習のアシスタントをして思ったことは、細かい絞りや動きのあるパーツを加えてドレッセすると、一体感が生まれて見栄えがいいと思いました。パーツはとてもシンプルなのに味はまとまっていて、チョコレートのパーツとりんごのパーツの意外な組み合わせがおもしろいと思いました。」
「今回助手を務めてみて、フランス人らしい陽気なノリについていくのが大変でした。研修前の最後の助手だったので、その事を頭に入れて臨んだけれど、これからもっと頑張らないと大変だなと身をもって実感しました。日本の働き方とも全然違うのだろうなとも思いました。作業は仕上げ作業をメインで経験しました。キャラメルを使ったおもしろいパーツの作り方や、プラケットショコラの作り方など、間近で見れたので楽しかったです。」

最後に全員で記念撮影