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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M.Alain PERRILLAT-MERCELOT(アラン・ペリア=メルスロ氏)/ATMOSPHÈRES(アトモスフェール)

フランス校教壇から

2018.11.29

今回の外来講習は、ATMOSPHÈRESアトモスフェールからM. PERRILLATペリア氏が、研修生の藤本知也さんと一緒に来校されました。

店は、フランス東部にあるサヴォワ地方のル・ブルジェ=デュ=ラックLe Bourget-du-Lacで、湖のほとりにあり、2009年から『ミシュランガイド』フランス版で1つ星を維持し続けていらっしゃいます。毎回レストランの近くの湖で取れる淡水魚の料理を披露していただいていたのですが、今回はそれに加えてもう一品、鹿肉の料理を紹介いただきました。

材料はシェフ自身によって全て持ち込み。どんな料理になるか期待に胸がふくらみます。

Mille-feuilles de champignons et lavaret
マッシュルームのスライスの間に「ラヴァレ」と呼ばれる淡水魚の燻製、イタリアンパセリ、レモンを重ねたミルフイユ仕立ての料理。生のマッシュルームの食感と、ラヴァレの繊細な身に燻製の香りを移した組み合わせ。レモンの酸味が他の二つの材料を結びつけ、同時に程よいアクセントとなっています。

Carré de chevreuil rôti céleri trempette de la mort marron râpé
鹿肉の背肉の骨付きロースト。ヨーロッパではジビエ料理と言って、狩猟で得た鹿などの野生鳥獣の食肉を使った料理を秋になると提供します。背肉は周りにこしょうとネズの実のパウダーをまぶし丁寧に焼き上げます。

ジビエのソースは、鹿肉の骨をベースに取ったジュが一般的ですが、さらにスパイスやチョコレートを加えた濃厚なものを作成されました。まわりには付け合わせとして、トランペット茸と栗のすり卸しを散りばめ、根セロリをバンド状にスライスにしてから巻いて鹿肉と一緒に焼いたものを添えます。根セロリにキノコなど食材の組み合わせはジビエ料理の典型ですが、手が込んでいて、見た目も白と黒のコントラストが華やかな仕上がりです。

最後にスタージュ生の藤本さんからお店の紹介や仕事の内容などの話がありました。
後ろでシェフが心配そうに見守っています。

今回アシスタントを務めたのは、左から宮川雄大さん、研修生の藤本知也さん、右前の水口梨菜さん、その後ろの中北若葉さんでした。