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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M.Jacques DECORET(ジャック・デコレ氏)/Maison DECORET(メゾン・デコレ)

フランス校教壇から

2022.08.18

今回の外来講習は、Vichy(ヴィシー)の一つ星レストラン「Maison DECORET(メゾン・デコレ)」のオーナーシェフ ジャック・デコレ氏と現在同店で働かれているフランス校の卒業生の方にお越しいただきました。

デコレ氏は「ラ・コート・サン=ジャックLa Côte Saint-Jacques」、「トロワグロTroisgros」、「アルページュArpège」、「レジス・マルコンRégis Marcons」などの有名店で勤務されたことがあり、1996年にM.O.F.を受章。1998年にレストランを開業し、2008年 現店に移転されました。
デコレ氏には、毎期フランス校に講習に来て頂いています。


Voile de lait de brebis / Abricot acide / Jaune d'œuf confit / Girolle clou
目玉焼きのように見える1品です。
白い部分は羊の乳で作ったジュレシートです。その下には卵黄を65℃に温めたバターで加熱したもの、ジロール茸のソテーしたものとそのクーリ、アプリコットとそのクーリが盛り付けられています。
果物と茸という組み合わせは珍しいですが、ジロール茸は日本名ではあんず茸とも呼ばれており、アプリコットと似た香りがするところからこの食材の組み合わせになったのでしょう。
周りにはヴィシーで作られた羊のチーズをすりおろしたものが振りかけられています。


Côte et filet d'Agneau / Sucrine « crue, cuite » / jus tranché
子羊とシュクリーヌの1品です。
子羊はキャレ、鞍下肉、舌の3つの部位をそれぞれに分けて加熱します。
シュクリーヌは葉が透き通り、一見火が入っているように見えますが実は加熱はされていません。中にトマトやウイキョウ、レモンなどの詰め物をした後、ブイヨンを真空機で葉にしみ込ませることで葉を透き通らせているのです。
見た目から想像するものと、実際に食べた感触が違うところにシェフのエスプリを感じる一品です。
また、飾りの赤い粉末や緑の葉は詰め物にしたトマトの皮やウイキョウの葉を利用しており、素材をすべて使うというシェフのこだわりも詰まっています。


シェフの手元を確認しながら同じようにつけ合わせを作る研究生。

講習終了後にアシスタントを担当した研究生とシェフたちで揃って記念撮影。

※撮影のためマスクを外しています。