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調理外来講習 M.Jean-Michel LORAIN (ジャン=ミシェル・ロラン氏)/LA COTE SAINT-JACQUES(ラ・コート・サン=ジャック)

フランス校教壇から

2019.07.01

今期最後の外来講習は、ブルゴーニュの北に位置するJoigny(ジョワニー)の街にあるミシュラン2ツ星レストラン「LA COTE SAINT-JACQUES(ラ・コート・サン=ジャック)」のシェフJean-Michel LORAIN(ジャン=ミッシェル・ロラン)氏に来校頂き、授業を行いました。
父親であるミシェル・ロラン氏がシェフを務め1971年に1ツ星、1976年に2ツ星を獲得しました。

ご子息であるジャン=ミシェル・ロラン氏が跡を継ぐことになりますが、彼はそれまでに様々なレストランで研鑽を積みます。 ロアンヌのトロワグロ兄弟、パリのタイユヴァンにてクロード・デリーニュ、クリシエのフレディ・ジラルデといった名だたるシェフの元で修業したのちに跡を継ぎ、当時最年少の27歳という若さで3ツ星を獲得しました。以来、3ツ星の期間は15年、現在は2ツ星を維持する伝説的なレストランです。

ロラン氏の料理はブルゴーニュの伝統的な料理がベースになっていますが、決して古臭くなくユニークで華やかな、とても美味しい料理です。もちろん、フランス校研究生の研修先としてお世話になっています。

☆今回披露いただいた料理2品です。
レストランの料理の中でも代表的な牡蠣を使ったものと初夏が感じられるかえるの料理になります。

Genèse d'un plat sur le thème de l'Huître
牡蠣をテーマに創世記と題されて考案された料理です。牡蠣といえばブルターニュ、地域で相性の良い食材を厳選してライ麦パンからイメージしてporridgeという粥状のもの。味と彩りのアクセントとしてlaitueピューレ、風味と食感を出したくて生のブロッコリー、カリフラワー、ピンクペッパーを刻んだものをまぶす。
など、牡蠣料理の最終形になるまでの過程も一緒に皿に表現しています。


左から
1.porridgeに牡蠣のジュースと刻んだものを混ぜ合わせたもの。
2.1の上からlaitue(サラダ菜)と赤玉ねぎのピューレをかけたもの。
3.2に牡蠣をのせたもの
4.3にクレープをのせたもの

Jambonnettes de grenouilles, crème d'amande et petits pois, le jus des cosses émulsionné
かえるにグリンピースを合わせて、アーモンドの風味をつけています。とても初夏らしい仕上がりです。
今の時期に美味しいグリンピースにアーモンドの風味をつけてピューレにしています。にんにくの風味をつけてカリッと焼き上げたかえるを添えています。バルサミコ酢ベースのドレッシングで和えた、絹さやを中央に盛り付け、グリンピースの莢でジュースをとり、泡状にして飾っています。

シェフの一言一言から、料理に対する思いが明確に伝わっています。研究生も真剣です。
調理の進め方も丁寧で仕事もきれいな事に研究生も納得の料理とシェフでした。

少し緊張した研究生。シェフと一緒に記念撮影。

全員で記念撮影。