FRANCE

辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 M.Nicolas BONNARD(ニコラ・ボナール氏)

フランス校教壇から

2018.06.25

今回、レクレール校製菓研究課程では、パンの外来講師としてニコラ・ボナール(Nicolas BONNARD)氏にお越し頂きました。
ボナール氏は製粉会社「NICOT社」の専属講師として勤めたあと、2008年にリヨン旧市街でブーランジュリ「L'Epiaisonレピエゾン」をオープンさせました。同店はリヨン市内で話題となり、平日は1000本、週末なら1200本ものバゲットを売っていたそうです。
同店のオーナーシェフを数年勤めた後、現在はフリーでパンの講習や技術指導などに取り組まれています。
ホワイトボードを使って展開される授業は説明が詳細で、また理論的でとても分かりやすいです。

今回、作成してくれた製品はこちら。

バゲット ドゥ トラディション フランセーズ(BAGUETTE DE TRADITION FRANCAISE)

フランスで日常的に食べられるパン。成形の難しいパンですが、ボナール氏が行うととても手際が良いため、簡単そう見えてしまいます。

パン ムール ドゥ ピエール シュール ルヴァン(PAIN MEULE DE PIERRE SUR LEVAIN)

石うすで挽いた粉を使用したハード系のパン。長時間発酵を行っているため、小麦の香り、うまみをしっかり感じることができます。

中央:パン ボージョレー(PAIN BEAUJOLAIS)
両端:パン アロマティック(PAINS AROMATIQUES)

中央:ボジョレー地方をイメージしたパン。成形は乾燥ソーセージに似せています。一般的にパンは水を使用して捏ね上げますが、このパンはボジョレー地方特産のワインを使用しています。この日はなんと、赤ワインを2本も使用して捏ね上げていました。

両端:ハーブの香りを効かせたパン。カリッと焼いたベーコンとシェーブル(山羊) のチーズ、乾燥トマトとオリーブのパンの2種類を作って頂きました。
また他には、刻んだチョコレートを加えることもあり、バリエーション豊富に仕上げることができます。

セーグル アーヴェルニャ(SEIGLE AUVERGNAT)

SEIGLE(ライ麦)を使用したパン。ライ麦パン特有のほのかな酸味があり、チーズとの相性が抜群です。

パン レピュブリック(Pain Républicain)

バゲット生地に青カビチーズを練り込んだ生地と、上記で説明した赤いパン・ボジョレーの生地を編み込んだパン。青と赤の色がフランス国旗をイメージさせるためこの名前(レプブリカン=共和国風)がついています。

ドゥブル ショコラ(Double Chocolat)

バゲットの生地にココアパウダー、チョコレートを混込んだ朝食にぴったりなパン。


講習の前半は生地を作る工程を説明され、その後、それぞれの作業に関して理論的説明があり、最後にレシピについて細かい解説がありました。実践が始まってからは学生も参加し、ボナール氏の指導を受けながら楽しく授業が進んでいきます。

今回助手を努めたのは、安住 太一くん、松元 ゆり香さん、グエン ティ トゥ ザンさん、田島 真奈さん。
ボナール氏に指導を受けながら、分割・成形・焼成などたくさんの作業を経験しました。

安住 太一くん「初めてのアシスタントでした。シェフの作業を間近で見させて頂き、貴重な経験ができました。」
松本 ゆり香さん「シェフの話すフランス語が理解できるか不安でしたが、シェフがとてもわかりやすく教えて下さったので、安心して作業することができました。」
グエン ティ トゥ ザンさん「スチーム機能がないオーブンを使うときに、熱した石に水をかけてスチームを発生させていて、とても勉強になりました。」
田島 真奈「こねる水を赤ワインに変えていたり、成形をソーセージに似せていたり、日本との違いを実感できました。フランスにいる間に、日本ではあまり見ることのできないようなパンを探して、食べてみたいと思いました。」

助手を務めた4名と記念撮影をしていただきました。

そして全員で記念撮影。

Merci beaucoup, M.BONNARD!!