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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M. Romain BARTHE(ロマン・バルト氏)/ Restaurant Auberge de Clochemerle(オーベルジュ・ド・クロシュメルル)

フランス校教壇から

2022.11.22


今日の外来講習は、ロマン・バルト氏に来校していただきました。

ボージョレ北部、モルゴンの丘のふもとにある、オーベルジュレストラン「オーベルジュ・ド・クロシュメルル」のオーナーシェフをされています。
バルト氏は、仕入れした材料から着想しコース料理の内容を決めるため、メニューには食材名しか書かれていません。そのためレストランでは注文後、どのような料理が出てくるのかを想像しながら待つことが楽しみになります。オーナーシェフのバルト氏は、「トロワグロ」や「レ・クレイエール」、「オー・アルム・ド・シャンパーニュ」などのレストランで腕を奮った後に独立されました。2011年にはミシュランガイドで『期待のシェフ』に選ばれています。

講習では2皿の料理を作っていただきました。今期初の外来講習とのことで、研究生も興味津々でした。




シイタケ/玉ねぎ/マッシュルーム/大根/未成熟のブドウの実のジュース

玉ねぎを甘くなるように炒め、そこに未成熟のブドウジュースを加えたコンポート状のものを作ります。また、大根を同じブドウジュースと砂糖とともにピクルスにします。肉厚の椎茸をバターでソテーし、旨味を引き出しています。マッシュルームは逆に生のまま薄切りにし、香りを重視しています。ソースは野菜で取ったブイヨンに白しょうゆを加えたもの、ブドウジュースと砂糖を煮詰めて作った甘酸っぱいキャラメルソースを使っています。旨味、香り、酸味、甘味のバランスが取れた一皿です。

帆立貝/海藻/紫大根/紅心大根/コールラビ

帆立貝は香りよくオリーブ油でソテーします。香味野菜とショウガを炒め、ダシ、コブミカンの葉を加え味と香りを引き出したものに生クリームを加えてソースを作ります。牛乳と海藻を混ぜて沸かしたものにパールアガーを加えて固め、サイコロ大に切りノリをまぶします。大根2種は3㎜の角切りにし塩湯がき、コールラビは牛乳、生クリームで炊いてピュレにしました。帆立貝・ノリなどを使った海の香りを、コールラビのピュレやコブミカンの香りのソースがまとめている一皿です。

最後にアシスタントをしてくれた研修生と記念写真。※写真撮影のためマスクを外してもらいました。