FRANCE

辻調グループ フランス校

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佐藤 由佳さん:製菓・2013年秋コース

在校生レポート

2014.03.17

大阪校のオープンキャンパスに参加したときに「ウィ、シェフ!」というフランス校の学生を追いかけたドキュメンタリー映像DVDを見せてもらたのが入学を考えたきっかけでした。日本から遠く離れて、調理・製菓が好きな人たちと苦楽をともにしながら競い合う環境に興味がわいてきたころ、ちょうどエコール 辻 東京に「フランス校留学コース」が新設されたと知り、チャンスだ!と思い、進路を決めました。

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1年間、東京で製菓の基礎を身につけてフランスに来たわけですが・・・こちらに来て感じたのはフランスではとにかく機械を使う!生クリームを立てるのも、生地をつくるのも伸ばすのも全部機械なんです。日本にいたときはできる限り手動だったので驚きました。それから、私はナッペという作業が好きなのですが、こっちのケーキは生クリームを使ったナッペをするものがないんです。絞ることも少なく、材料もそうですが、日本との違いが勉強になります。もちろん、授業は全部フランス語!通訳の先生はいますが、フランス語に毎日触れることのできる環境です。特に講習のとき、デュラン先生をはじめ有名なシェフたちと距離が近いところがいいです!!!

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生活面で驚いたことは、まず、日曜日の午後になるとお店がどこもやってない!そして、自販機がどこにもない!フランスに来て最初の日曜日は、そんなことなど夢にも思わず町を歩き回ってお店を探しました・・・(笑)フランスならではのエピソードは満載!フランスは日曜は休む!オンとオフがはっきりした国なんだということを実感しました。

ほかにもフランスならではのエピソードは盛りだくさん。たとえば、7時20分の電車に乗らなきゃいけないのに、駅の窓口が開いたのがなんと7時10分!でも郊外ではコレが普通です。他にも、祝日は10時からじゃないと窓口が開かなかったり、電車に関するトラブルはみな経験すると思います。おかけで、事前にしっかり計画を立てて発券しておくことを学びます(笑)もちろん、感動したこともたくさんあります。晴れた日の空がとてもきれいなことと、夜になると星が一面に広がっていて、本当にキレイなんです。流れ星もたくさん見えます!

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イタリア、モン・サン・ミッシェル、カルカッソンヌなど、観光地もいろいろ行きました!

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ドイツのクリスマスマーケットにも行ってきました!そしてたまにはシャトーのベンチでお昼寝も?!

寮での生活は最初は不安しかなかったのですが、寝食を共にしているうちに家族のような存在になりました。
休日は皆でご飯を食べたり、DVDを見たり、バカンス前には友達と私のいる部屋でこっそりお泊り会をしたりもしました。先生にはまた怒られそうですが・・・(笑)とにかく、寮生活がこんなに楽しいなんて思ってませんでした。研修に行くとみんなと離れてしまうのが今からとても辛いです。

実は私は日本にいたときは寝坊大魔王だったのですが(笑)、フランスに来てからは寝坊ゼロ!になりまりました。あとは、日本では毎日勉強をするなんて習慣がなかったんですが、フランスに来てからは少ない時間でも毎日継続して勉強するようになりました。実習も日本とは人数が異なり、少人数(日本の半分!)なので、仕事が多くて・・・毎日予習が大変ですが、分かることが増えて、自分のレベルがあがってることを実感するのは本当にやりがいにつながります!

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そして、フランスにいる醍醐味はやっぱり本場のお菓子や料理を食べ歩きできること!
私は春コースの友達が研修しているアヌシーという町に2回も行きました。アヌシーの有名製菓店「フィリップ・リゴロ」に行ったり、アヌシー湖で大はしゃぎしたり・・・(笑)リヨンでは、パティスリ「セーヴ」のガレット・デ・ロワのプラリネ・ルージュがNo.1のおいしさでした。フランス校に来たら、絶対にガレット・デ・ロワを食べてくださいね!(私は今年8台食べました!)リヨンにはだいたい2週間に1回くらい行きます。レアール市場でカキを食べたり、近くのケバブ屋さんに行ったり、フランスにはお菓子以外にもたくさんおいしいものがありますよ!

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リヨンから電車で2時間のアヌシーは本当にキレイな町です!有名なお菓子屋さんもあるしお勧めです!

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パティスリ・セーヴのガレット・デ・ロワ!と、アルザスのコルマールにある有名なジャム屋さん。

レストランにも行きました。知らない人はいない3ツ星「ポール・ボキューズ」と「ラムロワーズ」に行きました。「ポール・ボキューズ」では世界3大珍味のトリュフが惜しげもなく使われていて、「世界3大珍味ってなんだっけ・・・」ってちょっと感覚がマヒしてしまいそうになりました。料理の量も多くて、翌々月まで胃がもたれて辛かったですが、これこそが本場なんですよね。

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あのポール・ボキューズの黒トリュフのスープと、フォワグラです!すごいサイズ!

ほかにもフランス校ならではのイベントはたくさんあります。
先日はシャンパーニュ地方に学校から1泊の研修旅行に行ってきました。あの「ドン・ペリ」で有名な「モエ・テ・シャンドン」社のカーヴを見学させていただきました!広大なワインカーヴの中は洞窟か迷路のようになっていて、真っ暗で先がぜんぜん見えなくて怖かったです。いきなり上から水滴が落ちてきたりしてびっくりしました!でも、そんな暗闇の中にシャンパンのつまった瓶がたくさんあるのを見ると、「これ、全部シャンパンなのか!」と感動します。フランス文化の一端を体感することができました。

自由時間には、シャンパーニュ地方の中心都市ランスにある大聖堂にも行ってきました。実はここに来る道中はずっと天候に恵まれず、雨で気分が下がりっぱなしだったんですが、聖堂について空を見上げると、なんと虹がかかってました!「私、歓迎されてる!?」と、テンションが上がったところで、さらに教会の中のステンドグラスを見ると、細やかな装飾が本当にキレイで、これまた感動しました!画家のシャガールが手がけたそうです。やっぱり芸術の国、フランスですね。普段の生活のなかに、いろんな感性を感じることができます。

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先日、研修先が発表され、私は「パティスリ・ア・ラ・ジャイジニア」に行くことになりました。M.O.F.(フランス最優秀製菓職人章)授章者のシェフがいるお店でもあるし、アルプスの山の上の観光地としても有名な町の製菓店です。仕事、生活面ともに不安な気持ちが大きいけど、積極的に話しかけて、みんなと馴染めるようにがんばります!

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ドキドキの研修発表!どこにいってもやりがいはあるはず!楽しみです!

こんな私から後輩のみなさんに伝えたいことは、ほかの人たちも口をすっぱく言っていますが、フランス語は少しでもいいので勉強しておいたほうがいい、ということ。やっていないと本当に後悔します。スタートダッシュがうまくいくと、その後の伸びがぜんぜん違うと思います。そして、あとは充実したバカンスのためにも、お金は貯めておいてください!

そして最後に、一番大事なのは、「なぜフランス校に行きたいか、来たのか」を考えることだと思います。目標を早いうちに持って、モチベーションを保ち続けることがきっと自分のプラスになります。

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佐藤由佳
SATO Yuka
レクレール校 製菓 2013年秋コース
[エコール 辻 東京]辻製菓マスターカレッジ フランス校留学コース 卒
出身高校:茨城県・ウィザス高校 卒